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REITの利回りは高いのか――計算法や仕組みは?【不動産投資 初心者】

日本のJ-REITは利益の90%以上を配当とすることで実質的に法人税が免除されるため、効率的な利益分配が可能だ。REITは分配金が多く、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的な投資先だが、利回りの計算法と仕組みを知らなければ、投資判断を誤ってしまうことがある。自分でREITの利回り計算と簡単な仕組みを理解すれば、根拠のある判断でREITに投資できる。

REITの利回りは一般的に株や債権よりも高い

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(画像=StockEU/Shutterstock.com)

一般的にREITの利回りは、株や債券よりも高い。J-REITの平均分配予想金利回りは2018年10月で4.21%であるのに対し、東証一部の利回りは2%、長期金利では0.13%である。利回りはREIT、株、債券の順で高く、この順番はここ10年で変わっていない。

直近5年の推移を見ても、REITの利回りは3~4%前後、東証一部が1.5~2 %前後、長期金利は常に1%未満で推移している。株や債権(金利)に比べて、REITは利回りが高い投資先であることがわかる。

配当や分配金から得られる利益(インカムゲイン)を重視する投資家にとって、REITは魅力的な投資先だ。

REITの利回り計算法

REITの分配金の利回りには計算法がある。計算式は以下の通りだ。

分配金利回り=年間予想分配金(1口当たり)÷投資額(1口あたり)×100

例えば年間の予想分配金が5,000円、1口あたりの投資額が10万円の場合、式に代入すると、

利回り=5,000円÷10万円×100=5%

この例では、分配金利回りは5%となる。

利回りは、1年間でもらえる1口当たりの分配金を1口当たりの投資口価格で割り、100をかければ求められる。

REITが分配金を還元する仕組み

REITは不動産から得られる分配金を証券化したものだ。投資するにあたり、もう少し踏み込んでREITの仕組みを確認する。

REITは投資法人(一定の資産を投資して運用することを目的として設立された法人)を通して、不動産投資と運用を行う。投資法人は株式会社でいうところの証券にあたる投資口を発行する。この投資法人は名目上の会社で、ペーパーカンパニーである。

実際の不動産の運用や資産管理などの業務は、外部に委託される。実質的には、資産運用会社・資産補完会社・事務受託会社が投資法人の業務を支える。投資法人の証券を投資家が購入することで、間接的に不動産に投資をすることができる。

つまり投資法人の証券(投資口)を購入することで、投資法人から分配金を受け取れるのだ。

REITの投資法人は、配当可能な利益の90%以上を分配する場合は法人税が実質無税になる仕組みで、その分投資家に利益を多く還元できる。

REITの利回りが高ければ良い訳ではない

REITは、単純に利回りが高いものを選べばいいのだろうか。実は、利回り上昇には大きく分けて2つのパターンがある。分配金そのものが増加する場合と、REITの基準価格そのものが下落する場合だ。

利回り=5,000円÷10万円×100=5%

このケースをもとに確認してみよう。年間予想分配金が5,000円から6,000円に上昇した場合は、

利回り=6,000円÷10万円×100=6%

利回りは6%に上昇する。これは投資家にとって良いケースだ。一方、年間予想分配金が5,000円のままで、投資額(1口あたり)が10万円から半値の5万円まで下落した場合、

5,000円÷50万円×100=10%

利回りは10%に上昇する。しかし、これはREITそのものの資産価格が下落したからだ。この場合、保有しているREITそのものの価値が大きく目減りしていることになる。

REITそのものの価格が半値になるということは、何かしら大きな問題があるに違いない。

単純に利回りが高いREITを買えばいいというわけではないことが分かるだろう。

REITのリスク

REITは、不動産アセットを小口で所有できる、現物不動産よりも気軽に売買できる、現物不動産よりも管理が簡単というメリットがある。しかしREITにもデメリットがある。

価格変動リスク 買ったREITが値下がりする可能性も

REITは価格そのものが変動するため、買った時よりも安くなることがある。

金利変動リスク 金利上昇で借入の利子が増える

REITは、レバレッジをかけて(借入をして)不動産に投資をすることがある。その時に金利が上昇すると、借入の利子が増えることでREITの収益を圧迫する可能性がある。

上場廃止リスク 上場廃止されると市場で売買できなくなる

REITは上場企業の株式と同じように市場で売買されるが、何かしらの事情で上場が廃止されると、市場で簡単に売り買いができなくなってしまう。

災害リスク REIT保有の不動産が被災した場合

地震や火災などの災害で、REITが保有している不動産から収益が得られなくなった場合、分配金が減る可能性がある。

現物の不動産より売買や管理が容易

REITにはリスクもあるが、現物不動産と比べ小口で購入でき、市場で簡単に売買できる。管理や売買もシンプルだ。またREIT利回り計算や仕組みを知れば、REIT投資はより身近になる。

不動産アセットを持ちたいがまとまった資金を投じたくない、現物不動産への投資には抵抗がある人に、REITはその可能性を与えてくれる。

今回紹介した計算方法や仕組みなどを押さえつつ、REIT投資を検討してみてはどうだろうか。

文・MONEY TIMES編集部/MONEY TIMES

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