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iDeCo(イデコ)の資産運用におけるリスクとは

iDeCo(イデコ)で運用できる金融商品は、金融機関(運営管理機関)により大きく異なる。運用商品の種類は、大きく「定期預金」「(積立)保険」「投資信託」の3つに分けられる。この中で、値動きに影響するさまざまな種類のリスクがあるのが投資信託だ。もっとも、定期預金や積立保険も全くリスクがないわけではない。どの商品がどのようなリスクを持つのか、しっかり知っておくことが大切だ。iDeCo(イデコ)では、商品を運用している金融機関の破綻などのリスクがある。こちらも合わせて抑えておきたい。

運用商品の値動きに影響するさまざまなリスク

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(写真=Artem Oleshko/Shutterstock.com)

iDeCo(イデコ)の運用商品の値動きに影響するリスクには、「価格変動リスク」、「金利変動リスク」、「為替変動リスク」などが挙げられる。それぞれどのようなリスクなのか確認してみよう。

【価格変動リスク】
株式や債券などの価格変動によって発生するリスクのこと。変動要因は金融商品によってさまざまだ。たとえば国内株式では、企業業績や国内外の景気動向などの影響を受ける。
※価格変動リスクに注意が必要な金融商品:投資信託(国内株式型、外国株式型、国内リート、外国リート、バランス型、リスクコントロール型等)

【金利変動リスク】
金利の変動によって、債券などの運用商品の価値が変動するリスクのこと。債券は、一般的に金利が低下すると価格が上昇し、金利が上昇すると価格は下落する。積立保険は、主に債券が運用の中心となるため、預け替え(スイッチィング)の時の解約控除にも影響を与える。
※金利変動リスクに注意が必要な金融商品:投資信託(国内債券型、外国債券型、国内リート、外国リート、バランス型、リスクコントロール型等)、積立保険(スィッチング時)

【為替変動リスク】
為替レート(通貨を交換する比率)が変動し、日本円に換算することによって価格が変動するリスクのこと。外貨建ての株式や債券、リートなどを売却した時の為替相場が、購入時に比べて円高であれば、日本円に換算した場合の受取金額は少なくなる。
※為替変動リスクに注意が必要な金融商品:投資信託(外国債券型、外国株式型、外国リート、バランス型、リスクコントロール型)

その他の注意が必要なリスク

上記のリスクのほかに、定期預金や積立保険にも別のリスクが存在する。「信用リスク」と「インフレリスク」を抑えておこう。

【信用リスク】
株式や債券を発行する会社(発行体)や金融機関が破綻した場合に、元本や利息の支払いが滞ったりするリスクのこと。
※信用リスクに注意が必要な金融商品:定期預金、積立保険、投資信託(すべてのタイプ)

【インフレリスク】
インフレ(インフレーション)によって資産価値が減るリスクのこと。インフレとは、モノやサービスの価格が継続的に上昇することで、インフレが進むと以前と同じ金額では同じ商品が買えなくなる。つまり、お金の価値が目減りしているわけだ。
※インフレリスクに注意しておきたい金融商品:定期預金・積立保険

iDeCo(イデコ)に関係する金融機関が破綻した場合

現状、日本で金融機関が破綻する可能性は決して高いわけではない。ただ、過去の不動産バブル崩壊時には、銀行や証券会社、保険会社が破綻している。iDeCo(イデコ)においても、万一の場合がないとは言い切れないため、念のため破綻によるリスクについても触れておきたい。

【運営管理機関が破綻した場合】
iDeCo(イデコ)の運用資産は運営管理機関で管理されているわけではない。そのため、運営管理機関が破綻した場合でも、iDeCo(イデコ)加入者の資産が影響を受けることはない。

【事務委託先金融機関(信託銀行)が破綻した場合】
iDeCo(イデコ)加入者の資産は信託銀行で管理されている。ただし、信託銀行には分別管理(顧客から預かった資産と自社の資産を区分して管理すること)が義務付けられている。iDeCo(イデコ)の資産についても同様だ。そのため、信託銀行等が破綻しても加入者の資産は守られる。

【商品提供会社が破綻した場合】
商品提供会社とは、銀行や生命保険会社、損害保険会社、投資信託会社など金融商品を作っている会社である。いわば、金融商品の“メーカー”だ。それぞれにセーフティネット(安全網)は用意されているものの、場合によっては顧客の資産に影響が出る場合がある。とくに、保険会社が破綻した場合は資産が目減りする可能性があるので気をつけておきたい。

①銀行が破綻した場合(預金保険制度の対象)

iDeCo(イデコ)では、定期預金で積立てていたケースが当てはまる。預金保険制度により、1金融機関ごとに元本1,000万円とその利息までが保護の対象だ。その際、iDeCo(イデコ)の定期預金と一般の預金は合算される。

②保険会社が破綻した場合(保険契約者保護機構の対象)

iDeCo(イデコ)では、保険商品で積立てていたケースが当てはまる。破綻時点の責任準備金(保険会社が将来の保険金などの支払いに備えて積み立てている資金)の90%までが補償される。保険会社が破綻した場合はiDeCo(イデコ)の運用資産が目減りする可能性がある。

③投資信託会社が破綻した場合(分別管理)

iDeCo(イデコ)投資信託を購入していたケースが当てはまる。セーフティネットはないものの、資産は信託銀行で分別管理されているため、資産への影響はない。投資信託を販売している会社が破綻しても、同様に資産は保護される。

iDeCo(イデコ)の商品ラインアップに、新興国の株式や債券等に投資する投資信託が含まれるケースも増えている。先進国と比べて経済成長が期待できるからだ。ただ、新興国は一般的に先進国と比べて経済や政治の情勢が不安定なため(=カントリーリスク)、急激なインフレや為替が急変動するリスクがある。また、先進国の株式や債券相場と比べると、基本的に商品自体の価格変動幅も大きい傾向がある。その分、投資するリスクが大きくなることも覚えておきたい。(提供:確定拠出年金スタートクラブ

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