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iDeCo(イデコ)の制度変更を掘り下げる 掛金はボーナス時にまとめて積み立てか、毎月定額か

2018年1月から個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」の制度が変わり、年単位でも拠出ができるようになったことを以前の記事で紹介し、年単位と月払いの基本的な仕組みを解説しました。それを踏まえ、この記事では、年単位と月払いについて、もう少し深く掘り下げてみたいと思います。

年単位拠出には、限度額の使い残しが減るなどのメリットができた半面、選択肢が増えたことで「どんな拠出パターンが自分にあっているのかわからない」「毎月定額と年単位でお得度に差は出るの?」などと悩んでしまうかもしれません。年単位拠出に関して疑問を持ちやすいポイントを解説していきますので、具体的に拠出パターンを決める際の参考にしてみてください。

使い残しを無くせるなど、年単位拠出にメリットあり!

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(写真=Zephyr_p/Shutterstock.com)

これまで、iDeCoの掛金は毎月必ず最低5,000円は拠出しないといけないルールでしたが、2018年からは年単位での拠出ができるようになりました。年間の拠出回数は1〜12回の間で設定ができ、ボーナス時の増額も可能です。掛金設定の自由度が高まったことで、拠出限度額の使い残しを減らしやすくなりました。

例えば、企業年金のない会社員の場合、毎月の拠出限度額は2万3,000円、年間だと27万6,000円ですが、今まで、毎月の上限額いっぱいまで拠出するのが金銭的に難しく、掛金を月額1万円に設定していたとすると、年間で27万6,000円−1万円×12ヵ月=15万6,000円もの使い残しが発生していました。ところが、年単位拠出が始まったことでボーナス月に15万6,000円をまとめて上乗せするという、拠出限度額を使い残さない方法が選べるようになったのです。

このように、金銭的に余裕のある月に多めに拠出することで、節税メリットを漏れなく享受できるので、加入者にとっては嬉しい制度変更だと言えます。

また、これは前回も少し触れましたが、まとめて拠出する場合には収納手数料をカットできるというメリットもあります。iDeCoでは1回拠出するごとに、収納手数料として国民年金基金連合会に103円が支払われますが、拠出回数をまとめることで、少なくした回数の分だけこのコストをカットできます。仮に毎月の拠出から年1回の拠出に変更したとすると、年間で103円×11ヵ月=1,133円のコストカットになります。

定期預金や保険といった元本確保型の商品を考えているのであれば、超低金利の今の時代、もらえる利息は雀の涙ですから、支払う手数料は極力安くできるようこだわりたいところです。

投資信託で積極的に運用しようとしている人は、信託報酬などの運用商品にかかる手数料は気にして慎重に商品選びをしていても、収納手数料は意外と見落としがちなのではないでしょうか。拠出回数を決める際は、ぜひこの収納手数料にも注目してみてください。

年単位拠出は、こんな点に注意しよう

年単位拠出にはこうしたメリットがある一方で、拠出回数を減らすことによる「高値掴み」には注意しなければなりません。投資信託などの金融商品は、同一商品を定期的に購入することで、一括購入するよりも価格の変動幅(=リスク)を抑えることができます。これは「ドルコスト平均法」と呼ばれ、決まった商品を定額で長期的に購入し続けると、価格が高いときには少ない口数を、安いときには多くの口数を購入でき、結果的に平均買付価格を低く抑えられる効果があります。

年単位拠出を選んで拠出回数を減らしてしまうと、一度に多額分の商品を購入することになるため、時間分散の効果が薄れ、高値掴みしてしまうかもしれないということです。iDeCoは長い人だと何十年も長期的に運用するものですから、1回くらい高値掴みしてしまったからといって気にし過ぎる必要はありませんが、もし運用期間が残り少ない場合には気をつける必要があります。

もう一つ注意したいのが、年単位拠出では前納ができないという点です。経過月分の限度額までしか拠出ができないということですから、例えば3月にその年の初回の拠出をする場合には、すでに経過している1月〜3月分までしかまとめて拠出できません。

拠出回数を年1回だけにしたいのなら、12月に拠出するしかありません。仮に、自営業の人が、売り上げが多い月に年間の拠出限度額81万6,000円をまとめて拠出しようと思ったとしても、拠出する月を任意で選ぶことはできないので、12月までその資金を蓄えておかなければなりません。

続けやすい拠出方法を見つけ、自分好みにカスタマイズしよう

結局、どのようなパターンで積み立てていくべきなのかは何を重視するかで変わってきます。「とにかく手数料を安くしたい」「時間分散にこだわりたい」「何も考えずに自動で毎月積み立てていく方が楽だ」など、自分がどこに重点を置きたいのかを考えて掛金の設定をしましょう。

もし途中で変更したくなった場合、拠出金額とパターンは年一回変更が可能です。年単位拠出にしてみたけれど、やはり自分には毎月同じ金額を積み立てていくほうがあっていると思うのであれば、途中で変更すればいいのです。自分が納得して続けやすい方法を探りながら、自分年金を作り上げていきましょう。(提供:iDeCo online

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