富裕層・投資家の「今と先」を伝えるキュレーションサイト

iDeCo(イデコ)に加入できない5つのタイプ 意外と知らない加入対象外の条件

iDeCo(イデコ) とは、節税や老後資金作りに大いに役立つ個人型確定拠出年金のことだ。2017年1月からは公務員や専業主婦なども含め対象者が大幅に拡大され、注目を浴びている。しかし、加入資格を満たさない現役世代も存在する。意外と知られていない、対象外の条件とは何だろうか。

iDeCo(イデコ) は原則としてすべての国民が対象

イデコ,iDeCo,できない
(画像=Vectors bySkop/Shutterstock.com)

iDeCo(イデコ)では、掛金が全額所得控除、運用益が非課税、年金資金が公的年金・退職所得控除適用という3つの税制優遇が受けられる。元々自営業者や勤務先に企業年金がない会社員のみが対象だったが、2017年の制度改正により企業年金がある会社員や公務員、さらには配偶者の年金に加入する専業主婦(夫)にまで対象が広がった。

そのため、2016年末時点では30万人ほどだったiDeCo(イデコ)加入者数は、2019年2月時点で118万人まで一気に増加している。どの種類の被保険者でも加入できるようになったため、国民皆保険制度が普及している日本では理論的には全員加入できるが、一部加入が認められていないケースがあることはあまり知られていない。

iDeCo(イデコ)に加入できない5つのタイプ

以下の5つの条件に1つでも当てはまる人は、iDeCo(イデコ)に加入することができない。

(1)国民年金保険料を払っていない、または免除されている

年金制度の1階部分である国民年金に加入していれば、基本的にiDeCo(イデコ)には入れるが、経済的な理由で保険料の全額または一部を免除されている人や、納付猶予を受けている人は加入できない。保険料免除や納付猶予を受けても国民年金の被保険者でいられるが、iDeCo(イデコ)加入資格はないのだ。

(2)20歳未満または60歳以上の人

iDeCo(イデコ)の加入条件には、単純な年齢制限もある。iDeCo(イデコ)は原則20歳以上60歳未満が加入対象であり、未成年や60歳以上は利用することができない。厳密には59歳11ヵ月まで加入資格があることになるが、積み立て終了まで1ヵ月しかないので節税効果を実感することはできないだろう。

また、通算加入者等期間が10年に満たない場合は年金の受給開始が遅れることも覚えておこう。50歳までに運用を開始すると60歳から受給できるが、50歳を過ぎてから52歳までに加入した場合は通算加入者等期間が8年以上10年未満となり、受給開始は61歳からとなる。加入が遅れるほど段階的に受給開始が遅くなり、58歳を超えると受け取るのは65歳以降となる。

(3)勤め先に「企業型確定拠出年金」がある人

勤務先の会社にiDeCo(イデコ)とよく似た私的年金制度である「企業型確定拠出年金(企業型DC)」がある場合、原則としてiDeCo(イデコ)には加入できない。企業が認めていれば例外的に併用できるが、2017年1月に制度改正されたばかりなので、対応している企業はそう多くはない。気になる人は会社に確認してみるといいだろう。

企業型DCは、毎月掛金を拠出し運用成績によって将来受け取れる年金や退職金が変動する制度であり、受取額があらかじめ約束されている「確定給付企業年金(DB)」とは異なる制度である。DBはiDeCo(イデコ)と併用できるが、掛金の上限がやや低い。

(4)海外居住者

iDeCo(イデコ)に掛金を拠出できる条件に、「日本国内に居住」がある。現在、海外に居住している人は新たに加入することはできない。では、すでに加入している人が海外に移住することになった場合はどうだろうか。

非居住者とは、住民票が日本にない、または1年以上日本に住む予定がない人を指す。しかし仕事で海外赴任となって企業の厚生年金を継続できる場合は、iDeCo(イデコ)も続けることができる。この条件を満たさない場合や、海外赴任以外の理由で移住する場合はiDeCo(イデコ)の加入資格を喪失する。

資格を喪失すると掛金の拠出はできなくなるが、運用指図者として運用を継続することはできるし、帰国すれば再開もできる。海外居住中の口座の扱いについては各証券会社に問い合わせるといいだろう。

(5)農業者年金の被保険者

農業従事者向けの年金制度である「農業者年金」に加入している人は、iDeCo(イデコ)を利用することができない。税制面や保険料の面で多くの優遇が受けられる制度なので、それ以上の恩恵は必要ないということだろうか。農業者年金は、年間60日以上農業に従事する60歳未満の人なら誰でも加入できる。

特に会社員はiDeCo(イデコ) 加入可否の確認を

加入できない要件のうち、該当するかどうか分かりにくいのは(3)だろう。勤め先の企業年金制度を詳しく知る人は、それほど多くないはずだ。まず企業型DCの制度そのものがあるのか、制度はあるが未加入なのか、制度があって加入済みなのか、給与を扱う部署に問い合わせてみよう。加入診断ができるサイトはいくつかあるが、結局は勤め先に聞くことになるだろう。

調べた結果iDeCo(イデコ)への加入資格がないと分かった場合でも、企業型確定拠出年金制度を最大限活用する方法を見つける良いきっかけになる。特にマッチング拠出が導入されている企業であれば、掛金を自己負担で増額できる。掛金は所得控除の対象なので、より大きな節税効果を期待できるようになるだろう。

文・篠田わかな(フリーライター、ファイナンシャル・プランナー)/MONEY TIMES

【関連記事 MONEY TIMES】
40代からiDeCo(イデコ)を始めるのは遅いのか
SBI証券のiDeCo(イデコ)手数料は?(PR)
楽天証券でiDeCo(イデコ) 特徴や強みは?(PR)
iDeCo(イデコ)、NISA、つみたてNISAを比較
iDeCo(イデコ)の「8つのデメリット」