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ECB理事会では、ユーロドル1.11ドルが分水嶺の水準になりそうだ

前日については、米・7月マークイット製造業PMIが市場予想51.0に対して結果が50.0になり、約10年ぶりの低水準を付けると、米長期金利が低下幅を拡大し、ドル円は一時108円を割り込む動きになりました。ただ、多くのイベントがこれから控えていることもあり、下落トレンドを構築するには至らず、その後はショートカバー優勢となり、108.20円台まで反発しています。

本日は、トルコ中銀政策金利発表に、英議会にてボリスジョンソン新首相のBrexit戦略などが注目されますが、その中でもECB理事会への注目が最も高いと考えられます。これまでの報道では、ECBの更なる金融緩和は確実視されており、焦点としてはECBが今回の理事会で10boの利下げを行うのか、それとも9月に行うのかに絞られそうです。今回の利下げ予想が40%を占めていることもあり、どちらになってもユーロは乱高下するのではないでしょうか。個人的な見解では、7月にECBがフォワードガイダンスを変更、9月に超過準備の階層化を導入せずに10bpの利下げを行うと見ています。

今回の理事会では利下げを行わず、9月に利下げ示唆するというシナリオは最も織り込まれているものだとは考えられますが、このケースでも、9月に10bp以上の利下げを示唆するようなことがあれば、一気にユーロは下値を模索するものと思われます。ユーロドルは1.11ドルドルがサポートになっており、テクニカル的にはこのラインを下抜けるかどうかが重要になりそうです。

今後の見通し

FXプライム,市況解説
(画像=PIXTA)

ジョンソン新英保守党党首が、首相演説にて「我々は10月31日にEUを去る」と明言し、EU側との新たな合意を取り付けるか、それが不可能ならば合意なしで離脱すると宣言しました。その直後に主要閣僚の交代を発表し、外相にはブレグジット強硬派のドミニク・ラーブ氏が指名され、内相はブレグジット賛成派の急先鋒プリティ・パテル氏が指名されるなど、ブレグジット強硬派で周りを固めています。本日は英議会にてブレグジットの戦略について発表し、議員からの質疑応答も行われる予定です。この議会演説後に、夏季休会に入ることで、一層注目度の高いイベントになるのではないでしょうか。「合意なき離脱」離脱ありきの方針のため、「合意なき離脱」を推し進めることに関してはネガティブな印象はありませんが、今後の方針があまりにも稚拙な内容だと判断されれば、ポンド売りが強まりそうです。

また、本日はトルコ中銀の政策金利が予定されています。市場予想は現行の24.00%から21.50%に250bpの利下げになっていますが、市場予想が振れ幅大きいため、想定以上に利下げとなれば、中銀がエルドアン大統領に屈したと判断され、リラ売りが強まりそうです。チェティンカヤ前トルコ中銀総裁は、エルドアン大統領の300bpの利下げ要求を拒んで解任された経緯があります。ハト派のウイサル新中銀総裁が、本日の理事会でどの程度エルドアン大統領の意向を汲むのか、注目されます。

ECBが緩和示唆すれば、ユーロドルは1.11ドル割れを目指しそうだ

ユーロについては、本日のECB理事会が注目されますが、事前予想では、緩和示唆が濃厚であり、ユーロの上値が抑えられるとの思惑で、1.1160ドルでのショート、1.1200ドル上抜けを損切りとし、利食いについては、1.1100ドル下抜けを想定し、1.1060ドル付近に設定します。

海外時間からの流れ

ランドについては、ムボウェニ南アフリカ財務相が「エスコムは現時点で財政上、維持できない状態」「国営電力会社エスコムは財政構造にとって最大のリスク」などの発言をしたことから、上値が重くなっています。引き続き、国営電力会社エスコムがネックになると表明した以上、一旦ランドの手仕舞いの動きが活発化してくるかもしれません。

今日の予定

本日は、独・7月IFO景況指数、トルコ中銀(TCMB)政策金利発表、欧州中銀(ECB)政策金利発表/ドラギ・ECB総裁定例会見、米・6月耐久財受注、米・新規失業保険申請件数などが予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

FXプライムbyGMO情報分析チーム
為替のみならず、株式、商品相場の経験者が多角的な目線でマーケットを分析します。執筆者は営業推進部マーケッツグループ長、稲井有紀、グループ長代行、崔 敏樹。