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27日のIndicative votes、メイ英首相辞任のトリガーになるか

前日については、英議会にてメイ英首相がEUと取り決めた離脱合意案の修正に関する一連の拘束力のない採決を実施する案を賛成329、反対302で可決しました。 この可決に伴い、離脱案への議会承認を得る為の採決を行うことが困難となり、EU離脱プロセスの主導権を議会が今後は握ることになると報道されています。メイ政権に対して方針に反する投票を行うため、3人の政務担当者が辞任をしており、残された時間の中でメイ首相は一層困難な状況に立たされたと考えられます。

次第に、メイ英首相への辞任圧力が強まっており、3度目の離脱案の議会採決においても、採決されても否決の可能性が高いとの見方が強いため、前週時点では「合意なき離脱」の可能性は非常に低いものでしたが、徐々に「合意なき離脱」の可能性が強まってきていると考えられます。ただ、27日にメイ首相案に代わる複数案への議員の支持動向を探る「人気投票」を行うことが発表されています。引き続き「合意なき離脱」への支持は一定数確保されそうですが、「ソフトブレグジット」「2度目の国民投票」などの案が人気を集めるようだと、議会はさらに混乱する可能性がありそうです。

ドル円については、トランプ大統領がロシアゲート疑惑で弾劾訴追される可能性が低下していること、3月月例経済報告で景気判断が下方修正されたことで、4月24-25日の日銀金融政策決定会合での追加金融緩和が期待できることが意識されていることもあり、比較的下値が限定的になっています。日銀金融政策決定会合(3/14-15)の「主な意見」では、「モメンタム喪失懸念あれば断固として追加緩和」と言及したとの報道もあることから、110円割れの水準では反発しやすい状況にあると思われます。

今後の見通し

FXプライム,市況解説
(画像=PIXTA)

昨日の英国議会にて、27 日(水)に離脱案の修正に関して拘束力のない採決(Indicative votes)を実施と可決したことにより、実質的に現行離脱案を否定し、メイ英首相の権限も縮小させる決定となりました。ただ、Indicative votesであっても採決の結果次第では状況が大きく動く可能性があるため、本日のポンドについては様子見姿勢が強まりそうです。

今週は、複数のFed高官の発言が予定されています。前週のFOMCにて、想定以上にハト派に傾くスタンスになったことから、各高官発言が内容に沿ったものになるかどうかが注目されます。基本的には、ハト派寄りの内容を既にマーケットが織り込んでいることから、ハト派寄りの発言をしても影響は限定的になりそうですが、逆に、ポジティブな発言をするようであれば、ドル買いに傾く可能性があります。

ドル円については、比較的下値の底堅さを示す材料が揃いつつありますが、逆に上値を抑える材料もしっかりと用意されています。米中通商協議では、米政府当局者が中国との通商協議は早期合意の可能性は高くないと述べており、来月に開催が予定されている日米通商協議では、韓国、カナダ、メキシコ、中国と同様に「為替条項」的な円安牽制の圧力が警戒されること、さらに4月中旬に公表予定の為替政策報告書での円安牽制への警戒感が上値を抑える要因となるため、引き続きレンジ内での動きが継続されそうです。

ポンドの流れがしっかりするまでは、一旦ドル円のレンジ取引

昨日のポジションメイクしたドル円ですが、110円割れではすぐさま反発している状況を考えると、引き続きレンジ内での動きが継続しそうです。110.10円でのショートポジション、引き続き、利食いについては109.30円台、損切りについては110.40円上抜けを想定します。

海外時間からの流れ

早ければ26日にもメイ首相案の3回目の議会採決があるのではないかとの思惑がありましたが、結果的にはさらに混迷を深める結果となりました。27日に複数案への議員の支持動向を探る「人気投票」が行われる予定ですが、「合意なき離脱」への可能性は、EUサミット前と比べると一気に高まりました。ブレグジットに関する主導権を政権から議会へ移す動議が可決されましたが、いずれかの案が過半数の支持を得たとしても、その結果に政府は拘束されないこともあり、今週が山場だと考えられていましたが、状況によっては問題は先送りされるかもしれません。

今日の予定

本日は、米・2月住宅着工件数/ 米・2月建設許可件数/米・3月CB消費者信頼感指数などの経済指標が予定されています。要人発言としては、エバンス・シカゴ連銀総裁、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、デーリー・サンフランシスコ連銀総裁などの講演が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

FXプライムbyGMO情報分析チーム
為替のみならず、株式、商品相場の経験者が多角的な目線でマーケットを分析します。執筆者は営業推進部マーケッツグループ長、稲井有紀、グループ長代行、崔 敏樹。