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21世紀はヘルスケアが世界を変える!?ヘルスケアテックの状況を知ろう

2018年9月21日に発表されたApple Watchの新モデル「Series 4」には、心電図の作成機能が搭載されており、大きな話題となりました(日本では利用不可)。また、Apple Watchを付けた人が転倒して反応が60秒間なければ、緊急電話が自動発信され、緊急連絡先にメッセージを送信するなど健康管理機能が強化されています。

「人生100年時代」と言われるようになりました。ヘルスケアに対する意識は、今後ますます高まるでしょう。ワークライフバランスのあり方が問われ、働き方改革が叫ばれているのも、オーバーワークで心身の不調に陥ることがないようにするのが目的のひとつです。また、パーソナルトレーニングを売りにするジムなどが人気を博しているのは、健康に対する関心が高まっていることの表れでしょう。

そこで、今回はApple Watchの新モデルのように、ヘルスケアとIT技術を組み合わせた「ヘルスケアテック」の現状と今後の展望について調べてみました。

X—TECHとは

healthcare
(写真=ESB Professional/Shutterstock.com)

「X-TECH」(クロステック、エックステック)とは、既存産業にIT技術を活用したものの総称です。デジタルテクノロジー化が十分に進んでいない産業において、「X-TECH」には価値の上昇や構造転換を推進する役割が期待されています。すでに知られるものとしては、金融(Finance)にテクノロジーを組み合わせた「FinTech(フィンテック)」があります。

スマートフォンを使って銀行預金を出し入れしたり、株式やFXを売買したりするモバイル決済などは、身近な例でしょう。不動産分野では、物件探しや業務にITを取り入れる「Real Estate Tech(不動産テック)」。スポーツ分野では、リストバンドで心拍数などを測定し、チームや個人のパフォーマンスを数値化して戦略を練るような「SportsTech(スポーツTech)」があります。

また、人材育成や評価・配置などを行う「HRTech(人材テック)」、水や電気などエネルギーにかかわる「CleanTech(クリーンテック)」など、さまざまな分野でX-TECHは始まっています。

最新ヘルスケア9選

そんなX-TECHのひとつが「Healthcare×Technology」の「HealthTech(ヘルステック)」です。医療と密接な関連のある健康分野にIT技術を取り込んだ実例として、2017年10月にフォーブスジャパンで「患者のための『凄いヘルスケアテック9選』」が紹介されました。スマートフォンなどのモバイルデバイスを利用した健康管理システムとして、すでに下記のようなことができるようになっています。

・体重や血圧などの健康データを一元化、薬の摂取タイミングを知らせてくれる
・防水、充電しなくていいことなどが特徴の腕時計型のウェアラブル端末により、睡眠状況などを自動測定できる
・ユーザーの体重や食生活などをトラッキング、そのデータを元に生活習慣病の予防プログラムを提供する
・唾液サンプルを送ると遺伝子検査サービスが受けられて、100万人分のデータから遺伝性疾患などを調査する
・衣服に付けたセンサーで、ユーザーの呼吸サイクルをトラッキング、ストレスによる呼吸の急激な乱れを知らせてくれる
・ぜんそくに悩むユーザーが、普段使いの吸入器にセンサーを取り付けることで、スマホアプリで吸入のタイミングを通知、その日に発作が起きる確率なども知らせる
・薄さ0.3ミリのの人体センサーで取得したデータにより、スポーツ科学、理学療法、臨床評価など学術研究向け生体情報を計測する
・医者の経歴やレビューを確認したり、その場で予約できたりする
・50万人以上が登録する世界最大の患者ネットワークで、症状や治療情報を共有した患者に同じ境遇の人とつながる機会を提供する

今後の展望

フォーブスによると、世界的な医療・ヘルスケア市場の拡大を受け、アメリカのヘルスケアベンチャーへの投資が活況を呈しているそうです。アメリカのある調査機関によると2017年上半期のデジタルヘルス市場における資金調達企業数は188に上るとのこと。また、総投資額は35億ドル(約3,900億円)に及んでおり、いずれも過去最高の数値だったそうです。これらは一時的な動きではなく、今後、一大産業化していくことが予想されます。

世界的にも有名な長寿国の日本ですが、この分野の技術革新はまだあまり進んでいないようです。現状について「一週遅れ」と辛口な評価を下している専門家もいます。2004年に現役医師が創業したヘルステックカンパニー『メドピア』は、運営するメディア『HealthTech+』において、「高齢先進国として、どこよりも早くイノベーションが期待されながら、日本のヘルステックは、なぜこんなにも世界に後れを取っているのだろうか」というところから、事業をスタートアップさせたことを明かしています。

ただ、遅れているからこそ、日本市場には高い成長の可能性があると分析する専門家もいます。欧米では普及率8割以上の電子カルテも日本は5割程度(2016年)です。また、日本の医師はオフィスにいる時間が短いため、実際に電子カルテを使っている医師は3割程度しかいないというデータもあるようです。裏を返せば、それだけ伸びしろがあるということなのでしょう。

2025年には「団塊世代」が後期高齢者となります。超高齢社会の到来と急増する医療費の抑制は日本の喫緊の課題。まさに「今、そこにある危機」なのです。ヘルステックはこうした問題を解決する有力な手段の一つであり、大きな期待が寄せられています。(提供:IFA online


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