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飲食店の「売上アップ」には前月の分析が大切。ABC分析から来店客分析まで

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(画像=PIXTA)

すべての飲食店が売上アップを考えて様々な施策を企画実施していると思うが、前月の売上を分析して次月に活かすためには、どのような考え方をすればいいのだろうか? 今回は売上分析の基礎知識を紹介する。

売上分析の基本

「売上=客数×客単価」という式で表すことができる。つまり、売上を上げるためには「客数」を増やすか、「客単価」を上げるか、両方上げるかしか方法はない。まず、売上分析の基本として、客数と客単価に分解することを身に付けよう。売上推移が下降気味であるならば、客数が減っているのか、客単価が下がっているのか、両方なのかを分析して、どうすべきかを最初に検討する必要がある。

客数は「新規客」と「リピーター客」に分けることができる。新規客を増やしたいのか、リピーターを増やしたいのかでやるべき施策は変わってくる。観光地などの特殊な立地を除き、一般的にはリピーターにまた来てもらう施策のほうが、新規客を呼ぶ施策よりコストを抑えることができる。客数を増やすのであれば、まずはリピーターを増やす施策を考えるといいだろう。

客数に関しては、業態や立地によっては「男女別」や「年代別」で見ることも必要だろう。これらのデータは、収集するのが難しいが、手書きで集計する・レジに打ち込む・会員カードを作る際の登録必須事項とするなどの方法が考えられる。手間がかかるかもしれないが、施策を考えるためには有益なデータとなるため、手間をかける価値はあるだろう。

客単価に関しては、「1品あたりの単価を上げる」か「買上げ数を増やす」ことが有効である。例えば、特定のトッピングやデザートなどを重点販売品として設定して、必ずお勧めするなどのルールを決めることで、販売数を増やし客単価向上につなげることができる。

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(画像=PIXTA)

「曜日別」「時間帯別」に分析

「曜日」や「時間帯」での分析手法も有効である。曜日別では、平日と週末で分けるのが一般的である。住宅街の店舗であれば、平日より週末に売上が高い店舗が多いだろう。逆にオフィス街であれば、平日の売上が高く週末は閑散としている店舗もあるだろう。平日と週末で大きな差があるのであれば、サービスや価格に差をつけることも検討してもいいだろう。

時間帯に関しては、どのような業態でもピークタイムとアイドルタイムがあるが、分析してどちらを増やす施策が有効か考えるべきだろう。席数や回転率を考えて、ピークタイムの売上を増やす余地があるのであれば、まずはピークタイムの売上を増やすことに取り組むことが一般的である。また、居酒屋などでランチタイムとディナータイムで営業している店舗であれば、ランチタイムの客をディナーに呼ぶといった施策を検討することも効率的である。

メニューを「単品別」「部門別」に分析

メニューごとの「単品別」の売上分析や、単品をまとめた「部門別」での売上分析を紹介する。部門別での売上分析の例としては、カフェやレストランなどではフードとドリンクによる分類、ラーメン店などでのメインとトッピングによる分類、居酒屋などでのアラカルトとコースによる分類などがあげられる。

単品別分析に関してもいくつか手法がある。例えば、単品ごとの売上構成比を算出して、上位から並べたときに売上の20%を占める単品をAランク、80%までを占める単品をBランク、それ以外をCランクと分類して、Cランクに数か月入っている商品は人気が無い商品として他のメニューと入れ替える、いわゆる「ABC分析」も、メニュー数が多い店舗では有効だろう。

時間帯別、曜日別、部門別、単品別などの売上は、ある程度の機能を持つレジであれば、簡単に集計することができる。売上分析をするためにも、最低限これらの集計ができるレジは選んだほうがいいだろう。

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「販促施策別」に分析

販促施策に関しても、どの施策がどれだけ売上や集客につながっているかを把握するほうがいいだろう。つまり、原則として測定可能な施策を実施することが大切である。例えば、地域のフリーペーパーに記事を出すだけでは効果測定は難しいが、割引クーポンをつけることで、利用数とその利用客の売上がわかり、費用対効果を測定できる。費用対効果が高い施策を選ぶという習慣をつけるといいだろう。

今回は売上分析の基礎知識を紹介した。①分解して考える、②分析できる仕組みを構築する、③分析結果をもとに方向性を決めて次の施策を検討する、という3つのポイントをおさえて、売上分析に取り組んでほしい。(提供:Foodist Media

(執筆者:若林和哉)