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話下手な人がやってしまいがちな伝え方

(本記事は、沖本るり子氏の著書『期待以上に人を動かす伝え方』=かんき出版、2018年10月15日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

思いつくまま話す

沖本るり子,伝え方
(画像=Pressmaster/Shutterstock.com)

頭に浮かんだ言葉をそのまま口に出す人の話には、流れがありません。次第に話し手本人でさえ、何を言いたいのかわからなくなり、聞き手はなおさら要点が得られず、真剣に聞く気をそがれてしまいます。

<NG>
「この前、会議の開始時間を10分経過してから、やっと会議になったので困ったよ。先月は15分経過でやっと始まったけど、部長がいちいち電話のため席をはずして、戻ってから、話を戻してまた文句を言うだろう。僕たちは、時間を会議にとられると仕事がたまるんだよ。だから会議のやり方を改善しないとだめだと思うんだよな。他の仕事にミスが出る。確かに、自分のせいのミスと言えばそうだけど。時間を効率的に使いたくても自分でなんとかするにも限界があるし」

話の構成に「枠」を活用して論理的に伝える

話の流れをつくるには、「どの順番で何を伝えるか」が重要です。本書では、それを話の構成の「枠」としてお伝えします。枠には、「結果法」「両面法」「2、3個法」「なぜなら法」の4つがあります。

それぞれの特徴は次ページ以降で解説しますが、4つの枠には共通のルールがあります。初めにおさえておきましょう。

「全体」
結論…最初と最後に、「相手にどうしてほしいか」という「結論」を入れます。最初に結論を伝えることで、これからの話の全体像を相手に想像してもらいます。また、最後に結論を繰り返すことで、「相手にどうしてほしいか」を念押しします。聞き手は話の途中ですでに理解しているかもしれませんが、人は忘れる生き物です。だから、最後にもう一度繰り返しましょう。

「文章」
結論…1文ごとに、その1文で伝えたい「結論」を入れます。

結果法

提案内容の「結果」を伝えることで、相手の納得感を得る方法です。
結論:相手に動いてほしいこと
現状:客観的な事実
理由:主観的な内容
結果: 動いてもらえたらどうなるのか
結論: 相手に動いてほしいこと(1の繰り返し)
※主観的とは「お店の前に“たくさんの人”が並んでいました」のようなあいまいな表現。客観的とは「お店の前に“10人”が並んでいました」のような数字で示せる表現のことだよ。

<OK>
「 ①私の提案は、会議のやり方の改善です。②現状は、会議の開始時間が15分遅れだったり部長が電話のため席をはずしたりしています。③そのために、会議に時間をとられ、他の仕事にミスが出ていると考えられます。会議のやり方を改善すれば、④結果として、時間を効率的に使えます。ということで、⑤私の提案は、会議のやり方の改善です」

両面法

結論の「良い点」、「良くない点」、つまり物事の両面を伝える方法です。良くない点を伝えるときは、改善策などの提案も一緒にします。相手が否定的に考える前に先手をうつことで、熟慮したことを相手に知ってもらうことができます。

1.結論:提案内容
2.良い点:効果・メリットなど
3.良くない点:リスク・デメリットなど
4.策:改善策・対応策・予防策など
5.結論(1の繰り返し)

※良い点は2~3個あげられるとGOOD!良くない点は1個に留めておくのがオススメだよ。

<OK>
「①私の提案は、設立記念パーティーの開催です。開催の②良い点は、一度にお客様へのお礼ができることです。③良くない点は、年間取引額がそれぞれ異なるお客様に、一律で同じおもてなしになるということです。しかし、④対応策として、年間取引額500万円の会社は1名様、5千万円の会社は6名様など、ご招待人数を変えます。ということで、⑤私の提案は、設立記念パーティーの開催です」

2、3個法

プレゼンテーション手法として有名なホールパート(Whole Part)法です。全体(Whole)→部分(Part)→全体(Whole)の流れで伝えます。初めにこれから伝える内容の数を伝えるのが特徴です。「2、3個の理由を伝える」方法だと覚えましょう。

1.Whole:これから伝えることの数と単語
2.Part:単語を文章で説明する
3.Whole:まとめ(1の繰り返し)

※「ホールパート法」だと覚えにくいので、「2、3 個法」と言い換えて覚えよう!

<OK>
「 私が昼食におすすめするお店は、東神田にある『あそび割烹 さん葉か』です。①理由は3つあります。1つめは、食材。2つめは、味。3つめは、価格です。②1つめの食材については、漁師・農家との直契約で、新鮮かつ珍しい食材が使用されます。2つめの味は、苦手な食材でも食べられるほど工夫されたおいしい味。3つめの価格は、千円でおつりがくる安さです。③以上、食材、味、価格、という3つの理由で、私が昼食におすすめするお店は、『あそび割烹 さん葉か』です」

なぜなら法

プレゼンテーション手法でもう1つ有名なプレップ(PREP)法です。結論を述べたあとに、「なぜなら……」と理由を続け、具体例も伝えます。

1.Point(結論):提案内容
2.Reason(理由):なぜならば、理由は……など
3.Example(具体例):たとえば……
4.Point(結論):提案(1の繰り返し)

※こちらも「PREP法」だと覚えにくいので、「なぜなら法」で覚えちゃおう!

<OK>
「 ①私のお昼ごはんの提案は、お蕎麦屋さんに行くことです。②なぜなら、ここのところ寝苦しくて、体調を崩されている人が多いからです。のどを通りやすいお蕎麦なら、食欲がなくても食べやすいでしょう。③たとえば、駅裏の新築ビルの3階で一番行列のできるお蕎麦屋さん。半額割引券もあり、予約もできます。ということで、④私のお昼ごはんの提案は、お蕎麦屋さんに行くことです」

沖本るり子,伝え方
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沖本るり子
1分トークコンサルタント。「5分会議」™ を活用し、人と組織を育てる専門家。株式会社CHEERFUL代表取締役。
広島生まれ。江崎グリコ株式会社等を経て、管財商社に入社。業務改善・業務改革のプロジェクトマネジメントを行い、30代前半で取締役になる。リーダーとして組織をまとめながら経営に関わる中で、部下との行き違いや他部門との衝突などに頭を悩ませる。やがて会社は倒産。「つぶれない会社づくりに必要なのは、円滑なコミュニケーションだ」と痛感し、「聞き手が内容をつかみやすい話し方」「聞き手が行動に移しやすい伝え方」を研究する。

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