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老後資金をいくら貯めれば安心できる?まずは家計の改善から始めよう

現在20代や30代の年齢の人でも、ふと老後の生活を考えて心配になることがあるのではないでしょうか。自分が高齢者になったときに、現在のような年金制度が続いている保障はなく、老後資金がいくら必要なのか情報収集することもあるでしょう。

今回は、「老後資金は○万円あればいい」という結論だけを提示するのではなく、必要な老後資金を自分の事情に合わせてどのように計算すればいいのか考えましょう。

「老後資金3,000万円」説の大前提

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(画像=Syda Productions/Shutterstock.com)

お金関連のインターネット記事や雑誌記事などを通じて、必要な老後資金として「3,000万円」と書かれているのを見たことがある人がいるかもしれません。この3,000万円の算出根拠は何でしょうか。

根拠として一つ考えられるのは、統計調査の結果です。ある調査によると、世帯主が60歳以上で無職である世帯(世帯員2人以上)の家計では毎月約6万1,000円を取り崩しています。公的年金を始めとした社会保障給付やその他収入だけでは生活をまかないきれず、貯蓄を取り崩すことで生活費を支払っているのです。

毎月6万1,000円ということは、年換算すると約73万円となります。2017年時点で60歳の平均余命は男性23.72年、女性は28.97年ですので、それまでの取り崩し額の合計は男性約1,730万円、女性約2,110万円と計算できます。この額だと生活するのにギリギリなので、もう少し余裕を持って貯金しておきたいところです。こう考えると、「老後資金3,000万円」というのはある程度妥当な金額と考えられます。

ただし、3,000万円にはいくつか前提条件があります。例えば、自分が高齢者になった後も現在と同じ年齢から同程度の金額の公的年金が支給されることも、前提条件の一つと言えるでしょう。

加えて自営業者や個人事業主のように厚生年金へ加入していない人の場合は、支給額が大きく下がります。厚生労働省の発表では、2018年度の毎月の国民年金支給額は一人当たり約6万5,000円、厚生年金支給額の標準は夫婦2人で約22万1,000円となっています。

高齢化の進展によって、年金支給開始年齢が引き上げられるかもしれません。そうなると、毎月の支給額が変わらないとしても支給総額は大きく下がります。老後資金として貯蓄すべき額は3,000万円より膨らむ可能性もあるでしょう。

家族や健康状態によって大きく変わる老後資金

加入する年金の種類や今後の年金制度の変化次第で必要な老後資金が変わりますが、これ以外にも家族の数や自分たちの健康状態、住宅状況などによって事情は異なってきます。その点を踏まえると、ただ「必要なのは○万円」という情報を参考にするのは、必ずしも適切ではありません。

例えば、家族が自分一人だけであれば必要額はかなり減ります。60歳以上の単身無職世帯なら、毎月の取り崩し額は約4万円ほどです。これなら、30年生活しても1,500万円ほど貯蓄があれば十分という計算となります。逆に扶養家族として自分の親や子、あるいはペットなどがいる場合は生活費がさらに必要になります。

自分や家族の病気・ケガによって医療費がかさむと、老後の生活資金に大きな負担となってのしかかってきます。介護費も同様です。老後の生活費を調査した統計の内訳を見ると、保健医療費は約1万5,000円です。毎年18万円以上医療費・介護費がかかると見込まれるのであれば、貯蓄額は3,000万円より上乗せする必要があるでしょう。

住居費も忘れてはいけません。統計の内訳では、毎月の住居費が約1万4,000円でした。これは持ち家(住居費がかからない人)も含めて平均化して算出されたと推測されますが、賃貸世帯であればこの金額よりはるかに高い家賃を支払っているはずです。

以上のように、自分や配偶者、家族の事情、目指す生活スタイルなどによって必要な老後資金の水準は異なってきます。この辺りを考慮することなく、ただ「3,000万円」という金額だけ頭に入れるのは十分とは言えません。少なくとも医療費・介護費や住居費、老後の生活スタイル(旅行の頻度、趣味など)を検討してから老後の生活資金を見積もりましょう。

今日から家計改善を始めればリスクを減らせる

3,000万円であろうと5,000万円であろうと、多くの人にとって短期間で貯められるお金ではありません。それであれば、まず今日から「支出を減らす」「収入を増やす」という両面で家計の改善を図るのがよいでしょう。まず支出については、固定費と変動費に分けます。このうちまず手を付けるべきは、固定費です。固定費が一度下がれば、次の月からも長く家計の改善に貢献してくれます。住居費や光熱費、通信費などは工夫すれば毎月数千円レベルで下げることも可能です。無理して日用品や食料品を節約するより、これら固定費を下げられないか調べてみましょう。

収入を上げる方法としては、昇進、転職、副業の3つが考えられます。いずれも短期的に効果が出るとは限りませんので、まずは固定費の改善を図って家計の体質を強化し、長い目で収入アップのためにスキルアップを図るなど、行動を始めるとよいでしょう。(提供:Incomepress


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