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終値でドル円111円乗せ失敗なら、110.20-80円のレンジに逆戻り

米中閣僚級会談では、トランプ大統領が通商合意は「実現しない可能性もあるが実現すると考えている。かなり早期に実現する可能性も。両国の関係は良好だ」「両国は合意に向け極めて近い位置にある」と発言したことにより、世界的に株価が堅調に推移し、リスクオンの地合いになったことから、ドル円は一時111.234円まで上値を拡大しました。110.20-80円の非常に狭いレンジでの動きが続いていたことから、レンジ上抜けと判断するためにも、本日のドル円の動きは重要になりそうです。終値ベースで再びレンジ内に回帰するようだと、狭いレンジに逆戻りする可能性がありそうです。

英国とEUのブレグジット関連の報道により、ポンドは乱高下していますが、英テレグラフ紙が「メイ英首相はEU離脱期限の2カ月延長を検討している」と報道しているように、現時点では離脱延期の憶測が主導しており、ポンドの買い戻しが強まっています。英国の最大野党・労働党のコービン党首が膠着を打開するため、党として2度目の国民投票の実施を支持すると発表したことも、現時点ではポンド買いに繋がっています。英サン紙が「メイ英首相が合意なき離脱の可能性排除を提案」と報じていることもあり、メイ首相自ら同様の発言がでてくるようであれば、ポンドはもう一段高へ向かいそうです。

今後の見通し

FXプライム,市況解説
(画像=PIXTA)

本日の海外時間では、パウエル・FRB議長 半期議会証言(上院)が注目されそうです。昨年末に利上げサイクルの鈍化を表明してから、前回のFOMC議事要旨では、「多くのメンバーは今年金利を調整する必要があるか確信が持てない」「辛抱強い姿勢を続けている間に見通しがより明確になる」「ほぼ全てのメンバーが年内のバランスシート縮小停止を望む」など、やや内容がハト派寄りからニュートラルになっています。米株式相場の短期的な過熱感が意識されており、市場のバランスをとるために敢えてハト派寄りの発言をするのか、例え米株式相場が過熱感をもっていたとしても、従来通り、株式市場だけで市場が支配的になることはないとの見解を示すのか、注目されます。余程のネガティブインパクトを残さない限りは、ややドル買いとなるのではないでしょうか。

本来であれば今週27日に予定されていたEU離脱協提案の議会採決ですが、メイ英首相は「3月12日まで」と明言したことで延期が決定しました。EUは、メイ英首相に対し「議会採決が行えず、離脱日を遅らせたいのであれば、英国は2021年までEUに残留すべき」と告げることも検討中であると報道されており、離脱延期が現実味を帯びてきたことにより、ポンド買いを誘っている以上、メイ英首相の『延期』明言待ちになっています。それまでは底堅い動きとなりそうですが、本イベントについては、米中通商協議とは違い「噂で買って、事実で売り」の動きになりそうです。

ユーロドルのロングメイクは1.1320ドル

ユーロドル、1.1380ドルが上値目途として意識されていますが、ドル買いというよりは、リスクオンの動きが強まっていることもあり、ユーロドルは底堅く推移しています。チャート的にも十分上抜けそうな形状をしていることもあり、このままロングを継続したいと思います。

海外時間からの流れ

事前にポジティブなイベントとして捉えられていた米中通商協議ですが、本イベントについては「噂で買って、事実で売り」にはなっておらず、マーケットの思惑通りの動きになっています。ただ、ようやくレンジを上抜けたドル円ですが、本日の東京時間には111円を下抜け、旧レンジ上限である110.80円のラインに到達しています。海外時間で111円に回帰できるかどうかが、直近のドル円の動きを占う意味でも重要になりそうです。上記を加味した上で、本日のパウエル・FRB議長 半期議会証言(上院)は注目されそうです。

今日の予定

本日は、米・2月CB消費者信頼感指数などの経済指標が予定されています。要人発言としては、パウエル・FRB議長 半期議会証言(上院)が注目されそうです。

(提供:FXプライムbyGMO)

FXプライムbyGMO情報分析チーム
為替のみならず、株式、商品相場の経験者が多角的な目線でマーケットを分析します。執筆者は営業推進部マーケッツグループ長、稲井有紀、グループ長代行、崔 敏樹。