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米株価指数先物下落、ドルと原油も下落、TOPIXは弱気相場入り

ポイント

・ムニューシン米財務長官は市場懸念に対処するために大手銀行6行に電話協議を行った。政治的緊張感がある中、米株価指数先物は苦戦している。
・ドルは下落を拡大、金と円は上昇。
・WTI原油は底固めを失敗し、17ヶ月ぶりの最安値になった。

世界の金融市場

S&P 500、ダウ平均、ナスダック100指数は24日市場開始後では回復傾向にあったが、結果的に政治的混乱が株式市場の急落を招いた。

24日の株価上昇は、スティーブン・ムニューシン米財務長官が、米大手6銀行と電話協議が要因になって上昇していたと考えられる。ムニューシン米財務長官はその電話協議で、銀行に貸出に充てる十分な流動性がある声明を発表した。また同氏はトランプ米大統領がパウエルFRB議長の解任する意向はないと市場説得に努めた。しかしこれらは逆に一段と投資家の警戒を招いてしまった。

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(画像=Investing.com)

24日では 金と円が持ち直した一方で、 ドルは下落を続けている

ドイツ市場がホリデーシーズンで休場していた為、ヨーロッパでの取引高は少なかった。ストックス欧州600指数は経済成長の低迷と金融政策引き締めが影響しほぼ横ばいだったものの2016年11月4日以来の安値から回復した。この上昇と同時に、ユーロも0.3%高となった。典型的に、ユーロが上昇するとユーロ圏の輸出が減少し、企業の利益が下がるとされる。

アジア市場はまちまちだった。豪S&P/ASX 200は0.48%高で、中国上海総合指数が0.43%高で後に続いた。一方、香港ハンセン株価指数は0.4%安で、韓国総合株価指数も0.31%安だった。

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(画像=Investing.com)

天皇誕生日の振替休日のため、日本市場は休場だった。先週のTOPIX(東証株価指数)は約6.5%安で、円高の中、1月23日のピークから20%下落し弱気市場になっている。円高は輸出に依存し貿易摩擦により不安定になる日本経済にとっては向かい風である。テクニカル的には、TOPIXは200WMAで支えられていた下降チャネルの下限(上図の2本点線の内で下の線)を下抜けた後、2012年10月以来の上昇トレンドも下抜けしており、更なる下落が予想される。

最近の重要事項

先週金曜日は、ストック・オプション、株式先物取引、株価指数オプション取引、個別株オプション取引の4つが同時に期限を迎える「クアドルプル・ウィッチング・デー」(日本市場における「メジャーSQ」)であり数年で過去最高の取引高を記録していた。これは利上げに嫌気していた株式市場に追い打ちをかける結果となった。さらに、利上げに反対するトランプ米大統領によってパウエルFRB議長の解任される可能性が市場を不安にさせている。

22日から始まった政府機関の一部閉鎖によって、市場のセンチメントはさらに陰りを帯びている。FRBがタカ派からトーンダウンしただけではどうにもならず、先週すべての米国株価指数は下落して終えた。

原油市場では、OPECプラスによる減産は価格を上昇させるには不十分であったと考えられる。原油価格は5日間連続で下落し、2017年7月11日以来の最安値となった。テクニカル的には、1時間足で三角保ち合いを形成している。

市場の動向

株式

・ストックス欧州600指数 は0.4%安で、過去2年間強での最安値であった。
・MSCI ACWIインデックスは0.2%安で7営業日連続の下落、21ヶ月ぶりの最安値であった。
・MSCI エマージング・マーケット・インデックス は0.4%安で、約8週間ぶりの最安値だった。

FX

・ドルインデックスは0.24%安。
・ユーロは0.1%高の1.1378ドル。
・円は0.2%高で1ドル111.05円になり7営業日連続の円安、過去約15週間ぶりの最高値となった。
・英ポンドは0.1%高で1.2658ドル、2週間での最高値になった。
・MSCI エマージング・マーケット・インデックスは0.1%安で、ここ1週間強で最大の下落幅だった。

債券

・米10年国債利回りは1ベーシスポイント上昇し、2.80%だった。
・英10年 国債利回りは1.31%に下落、ここ1週間の最大の下落幅であった。

コモディティ

・ブルームバーグ商品指数は0.1%安で約3年のぶり最低水準であった。
・ロンドン金属取引所銅は0.2%安で1メートルトンあたり5979.5ドルだった。
・金は0.5%高で、1オンス1262.75ドル、6ヶ月ぶりの最高値であった。

(提供:Investing.comより)

著者:ピンカス コーエン