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米中貿易戦争の影響を受けているシンガポールの3つの業界

モトリーフール・シンガポール支局、2019年5月17日投稿記事より

3ヶ月の休戦の後、米中貿易戦争は再び激化しました。今後貿易戦争が拡大した場合、シンガポールにも大きな影響を与える可能性があります。トランプ大統領は5月上旬、米国が中国からの輸入品2,000億ドル相当に対する関税を10%から25%に引き上げると発表しました。それに対して中国は、アメリカからの輸入品600億ドル相当に対する関税を10%としていたものを、20%から25%の間に引き上げることで報復しました。

また、米国は25%の関税対象になる可能性がある約3,000億ドル相当の中国の輸入品のリストを発表しました。これには、米国へ輸入されるほとんどすべての中国製品が含まれています。トランプ大統領は、何十億ドルもの関税を取ることができる今の立場が最高だと述べています。

しかし、関税引き上げによって米国の家計支出が月に800ドルも上昇し、アメリカの雇用と世界経済の成長を脅かす可能性があるとエコノミストは予想しており、この決定に対してあまりポジティブではありません。また、S&P 500インデックスは、中国が報復した翌日に2%以上下落するなど、市場参加者は一段と慎重になっています。米中貿易戦争は、両国の企業や貿易に依存している企業に直接影響を与えますが、米中以外の企業に与える影響も大きいでしょう。シンガポールにおいては、3つの業界が、拡大する貿易戦争の影響を受ける可能性があります。

米中貿易戦争
(画像=Getty Images)

製造企業

シンガポール株式市場には、中国に工場を構え、米国の主要顧客を抱える製造企業がいくつかあり、これらは貿易戦争の影響を直接受けます。これらの企業と顧客の関係性によっては、価格の引き下げや、米国が他国のサプライヤーを探すことを余儀なくされる可能性があります。また、中国の顧客に頼っているシンガポールの製造企業は、中国の需要が減少すれば打撃を受けるでしょう。

銀行

銀行の業績は、経済および市場センチメントの変化に非常に敏感です。経済見通しが明るくなれば、企業は事業成長のために負債を増やすため、銀行への追い風になります。同時に、経済状況が良い場合、企業がローンのデフォルトを起こしにくくなります。米中貿易戦争は世界の市場センチメントと経済成長に悪影響を及ぼし、それが銀行のリターンを低下させる可能性があります。

中国に不動産を有するREIT

中国に不動産を有するREITも、貿易戦争の影響を受けるかもしれません。

例えば、中国のリテールREITの一部はテナントの売上に依存しています。貿易戦争による中国経済の減速は、中国の消費者心理に影響を及ぼし、テナントの売上を減少させ、これらのREITの賃料収入を減少させる可能性があります。(提供:The Motley Fool Japan


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