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筋トレの頻度は筋肉痛があってもそのままにすべきか?超回復にも注目

筋肉痛がある場合の筋トレは控えるべき 結論からいえば、筋肉痛がある場合トレーニングは行わない方がベターだ。筋肉痛とは、筋の炎症から起こるダメージにより引き起こされる痛み。筋肉痛が出ている間は、筋繊維の修復が終わっておらず、筋肉の発達に重要な「超回復」を妨げると言われている。筋肉痛の発生する原因は医学的にまだはっきりしていないが、運動で傷ついた筋繊維を修復するメカニズムの一部とされており、この「超回復」が完了しないままトレーニングすると、筋肉は逆に細く弱くなっていってしまうのだ。 筋肉痛のメカニズムは不明 筋トレをした翌日や翌々日にやってくる痛み。このような一般的な筋肉痛は「遅発性筋肉痛」と言う。この「遅発性筋肉痛」は、数日から1週間程度で自然に治癒するが、そのメカニズムははっきりとわかっていない。激しい運動により筋繊維が損傷することで炎症が起こり、筋繊維の修復時に痛みが起こる説が有力とされているが、そうではないとする研究結果もある。ここでは有力な説を詳しく見ていこう。筋肉の中にある筋繊維の損傷は、激しい運動をすることで起こる。筋繊維が損傷すると、それを治そうとして白血球が集まり、筋繊維に炎症が起こる。するとヒスタミンなどの刺激物質が産生し、筋膜を刺激する。筋膜には知覚神経が通っているため、痛みとして感じるようになる。これが筋肉痛である。筋繊維自体には痛みを感じる神経はないため、損傷時には痛みを感じないが、炎症が起こり筋膜を刺激されることで痛みが生じる。このタイムラグが、運動後すぐではなく1−2日経ってから筋肉痛が出てくる理由だ。 筋肉痛の原因は”伸長性収縮” 先述したように、筋肉痛の発生メカニズムは完全には解明されていないが、一般的に筋肉痛の原因は、「伸長性収縮(エキセントリック収縮)」と呼ばれる筋肉の動きで引き起こると言われている。「伸長性収縮」とは、負荷に耐えながら筋繊維が引き伸ばされる状態で、重力に耐えながらウエイトをゆっくり下ろすような動作のこと。トレーニング上級者が、ウエイトを上げるときよりも下ろすときを重視するのは、より筋肉痛を起こしたいからだ。このように、筋肉痛がなくてもきちんと鍛えれば効果はあるが、筋肥大を目的としたければ、筋肉痛を伴う伸縮性収縮重視の筋トレの方が効率がよいといえる。 筋肉痛がない=ダメではない 筋トレにより筋組織が傷ついた状態では、筋組織自体が痛みを発しているわけではない。筋組織が回復する途上で発痛物質が分泌されることにより、筋膜が刺激され、これが筋肉痛につながる。慣れているトレーニングを行っている場合、筋肉痛がそれほど出てこないと実感する方も多いだろう。これは、効果が出ていないわけではなく、普段よく動かしている筋肉だったり、筋繊維をほとんど傷つけなくても動かせる動作だったりするのが要因の一つだと考えられる。つまり、はじめは筋肉痛がひどかったのに最近は全く痛みが出ないというのは、筋肉がそれだけ成長した証。このような場合は、少しずつ負荷を増やしたトレーニングを取り入れよう。 筋肉痛は『超回復』を経て癒える 次に、筋トレに重要な「超回復」について解説する。筋トレによる筋肉痛は、筋肉を構成する筋繊維の一部が、負荷によって破壊されるためだと推測される。ダメージを受けた筋繊維は一定の回復期間をおいて、鍛える前よりも強く太くなって回復するが、これを「超回復」と呼ぶ。この超回復を意図的かつ適切に行うことで、筋力アップや筋肥大につなげるのである。筋肉の超回復は、筋トレ後の約24〜72時間の間に行われるため、この間に「食事」や「休息」によって栄養を得ることで、筋肉は激しい運動にも耐えられるように自力で修復し、筋トレ以前の体より強くなろうとする。このようなサイクルの中で、筋肉の超回復を待たずに毎日のように筋トレを行うと、筋肉が以前より強くなろうとする働きを阻害してしまう。さらには、筋肉が修復される前にさらに筋繊維を傷つけてしまいかねない。これでは長く筋トレを続けていても意味がない。さらに筋肉痛がある場合は、痛みや疲労で自らに適した負荷を与えられないため、適切な筋力トレーニングの効果が得られないなどの弊害も出てくる。 筋トレは可動域まで回復してから 普段体を動かしている時に、関節の「可動域」を意識したことはあるだろうか。筋肉痛が起きるほどの筋トレを行うと、筋力とともに筋肉が付いている関節の可動域にも影響が出てくる。たとえば適した負荷をかけて筋トレを行った場合、正常な体の反応として、連続で扱える重量は下がり可動域も狭くなる。これまで以上に筋肥大・筋持久力などをつけたい場合は、筋力だけでなく可動域も回復させてからトレーニングすることが必要だ。 超回復は公的にも証明されている 「超回復」という筋肉の特性は、筋トレで意図的に筋繊維(筋肉を構成する細胞)を破壊する過程で筋肉を強くする。この「筋トレと超回復」の関係性は公的にも証明されており、筋トレの基本的な考えといえる。ポイントは3つ。 1.レジスタンス運動(筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動)によって筋繊維が破壊される。 2.筋繊維は修復される際に破壊される前よりも太くなって回復する。 3.筋トレとは、この筋繊維の破壊と超回復を繰り返すことである。 成長ホルモンの効果は長時間続く ダイエットのために筋トレを行っている方も多いだろう。筋トレには、筋肉を増やして基礎代謝を上げる効果の他に、アドレナリンや成長ホルモンを分泌させて有酸素運動の際に脂肪燃焼効果を上げるという効果もある。特に成長ホルモンは脂肪燃焼効果が高いホルモンで、筋トレを開始すると少しずつ分泌量が増えていき、開始30分程度で分泌量がピークになる。筋トレを終えると徐々に分泌量は低下していくが、その効果は長時間続くといわれている。アドレナリンは分泌後1時間程度で効果が消失するのに対して、成長ホルモンは5時間、研究によっては48時間も効果が持続するという。この成長ホルモン48時間説に基づけば、ダイエット目的の筋トレは2日に1回でも問題ないといえる。成長ホルモン5時間説をベースにすると、有酸素運動をする前には必ず筋トレを行うがよいということになる。 筋肉部位ごとの超回復期間 筋肉の超回復期間は、筋肉部位ごとに異なる。 筋肉の大きさと使用頻度で決まる 筋肉の超回復期間は、年齢や体質などにより個人差はあるものの、一般的には大きな筋肉や使用頻度の低い筋肉は超回復が遅い。逆に、使用頻度の高い筋肉や小さな筋肉は超回復が早い。 筋肉部位ごとの超回復期間 <標準的な20−30代男性の場合> ※部位ごとの超回復期間には個人差がある。 ※10代の場合はこれより短く、女性や40代男性はこれより遅くなる。 筋トレの頻度は『3日~1週間に1回』 筋肉の回復する速度は個人差があり、筋力や経験値、筋トレの強度、回数、部位などによっても異なる。一度トレーニングをした筋肉は、筋肉痛が生じにくく回復が早いといわれている。日常的に筋トレを行っていない人は、週に1度の筋トレが、週に2回や2週間に1回よりも効果的との報告もある。また、筋トレを行っていない人は、日常的に筋トレを行っている人よりも超回復の時間がかかるとされる。全ての筋肉が超回復するために48〜72時間が必要となるため、頻度は週に2〜3回が適切だ。 筋トレは”夕方”に行うのが最適 それでは、筋トレはいつ行うのがベストなのか。一般的には、「夕方から夜」が理想とされている。体が温まって脳や神経も働いている時間帯であり、また成長ホルモンは筋トレ後15〜30分で分泌され就寝後30〜1時間でより活発に分泌されるためである。朝は神経がまだ活発に働いておらず、脳の興奮も低い傾向にあるため、大きな運動能力を発揮できず筋トレには適していない。朝に行いたい方は、持久力系のトレーニングがおすすめだ。 筋肉痛の回復には筋トレ後のストレッチ 筋トレを行った後は、しっかりとストレッチを行いたい。筋肉をクールダウンさせるとともに、血行をよくすることで疲労物質の排出も促進され、少しでも早い超回復を促すことができるためだ。また、ゆっくりと静かにストレッチすることで、トレーニングで活性化した自律神経を副交感神経優位の休息モードに切り替えることができ、安眠にもつながる。 大胸筋のストレッチ 大胸筋は、肩関節を基部として体幹前面に3方向に扇状に広がる筋肉のこと。収縮/ストレッチ(伸展)方法は以下の通り。 大胸筋上部 1.腕を斜め前方に押し出す 2.腕を斜め方向に伸ばす 大胸筋中部 1.腕を前方で閉じる 2.腕を後方に開いて伸ばす 大胸筋下部 1.腕を斜め下方向に押し出す 2.腕を斜め上後方に伸ばす 背筋群のストレッチ 背筋は、僧帽筋(首の後ろから腰にかけて逆三角形に広がる筋)と広背筋(脇から腰にかけて逆三角形に広がる筋)の2つからなる。収縮/ストレッチ(伸展)方法は以下の通り。 僧帽筋上部 1.腕を斜め下方から引く 2.腕を斜め下方に伸ばす 僧帽筋中部 1.腕を前方から引く 2.腕を前方へ大きく伸ばす 広背筋 1.腕を前方および上方から引く 2.腕を前方および上方に伸ばす 肩と腕のストレッチ 三角筋は肩部分の前部・側部・後部の3つの部位から構成される。収縮/ストレッチ(伸展)方法は以下の通り。 三角筋前部 1.腕を前に上げる 2.その逆の方向と動作 三角筋側部 1.腕を横に上げる 2.その逆の方向と動作 三角筋後部 1.腕を後ろに上げる 2.その逆の方向と動作 上腕二頭筋のストレッチ 上腕二頭筋は肘関節より上の「力こぶ」と呼ばれる部位で、長頭と短頭の二つの部位から構成されている。収縮・ストレッチ(伸展)方法は以下の通り。 上腕二頭筋長頭 1.肘関節の屈曲と前腕の回外と肩関節の屈曲 2.その逆の方向と動作 上腕二頭筋短頭 1.肘関節の屈曲と前腕の回外 2.その逆の方向と動作 上腕三頭筋のストレッチ 上腕三頭筋は肘関節より上の、腕を伸ばしたときに浮き出る部位で、長頭と外側頭・内側頭の三つの部位から構成されている。収縮/ストレッチ(伸展)方法は以下の通り。 上腕三頭筋長頭 1.肘関節と肩関節の伸展と肩の内転 2.その逆の方向と動作 上腕三頭筋外側頭 1.肘関節の伸展 2.その逆の方向と動作 上腕三頭筋内側頭 1.肘関節の伸展 2.その逆の方向と動作 下半身のストレッチ 下半身は大きく分けて、大腿四頭筋・ハムストリング・臀筋群の3つから成る。 大腿四頭筋 大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋の4つの部位から構成。これら4つの筋肉部位が連動して動くことで「膝関節を伸展させる」作用を持つほか、大腿直筋には股関節を屈曲させる作用がある。 ハムストリング 大腿二頭筋長頭および短頭・半腱様筋・半膜様筋の3つの筋肉4部位から構成。大腿二頭筋は「膝関節の屈曲・股関節の伸展・股関節の外旋」の作用、半腱様筋は「膝関節の屈曲・膝関節の内旋・股関節の伸展・股関節の内旋」の作用。半膜様筋は「膝関節の屈曲・膝関節の内旋・股関節の伸展・股関節の内旋」の作用をそれぞれ持っている。 臀筋群 大臀筋・中臀筋・小臀筋の3層構造。3つの筋肉が連動して動くことで「股関節の伸展および内旋・外旋・外転」の作用を行う。 ※大腿四頭筋・ハムストリング・臀筋群ともに収縮方向とは逆の伸展方向に対してストレッチを行うことが大切である。 ストレッチについての公的な見解 ストレッチの重要性について、公式な見解をご紹介する。 ”ストレッチングとは意図的に筋や関節を伸ばす運動です。体の柔軟性を高めるのに効果的であり、準備運動や整理運動の一要素としても活用されています。最近では美しい姿勢の保持やリラクゼーションの効果が明らかとなってきました。” ”ストレッチングを実施する際に注意すべき原則は5つあります。「1.時間は最低20秒」「2.伸ばす筋や部位を意識する」「3.痛くなく気持ち良い程度に伸ばす」「4.呼吸を止めないように意識する」「5.目的に応じて部位を選択する」ということです。” 筋肉痛がひどいときの対処法 それでは、筋肉痛が起きたときの対処方法はどのようなものがあるのだろうか。 筋トレのスタンスによって冷やすか温める 先述したように、筋肉痛のメカニズムははっきり解明されていないため、筋肉痛に対する対処方法にも確実なものはない。一般的な対処方法は冷やす、温める、の2つである。 ケースによるが、「筋トレは筋肉痛が治ってから行えばよい」と思えば、冷湿布などを用いて痛みなどを抑えながら回復を待つ。「できるだけ早く回復させて、次の筋トレを行いたい」のであれば、お風呂に浸かるなど、代謝と回復速度を高める。筋肉痛がひどい初日は冷やして炎症と痛みをやわらげ、二日目以降温めて回復を早める、というのもよいだろう。 タンパク質を多く摂取する 筋トレの効果を高めるには、適切な栄養補給が欠かせない。筋肉を超回復させるための材料として必須なのは、タンパク質だ。筋トレをして超回復を進めるには、1日に体重1kgあたり2g(乾燥重量)、肉類に換算すると10gのタンパク質食品が必要である。体重70kgの男性の場合、より筋トレ効果を出したければ、1日に700g(純タンパク質140g)ほどのタンパク質食品を摂取する計算だ。効率よくタンパク質を摂取するには、1日の食事を5回程度に分ける必要があるが、普段の生活リズムに取り入れるのは容易ではない。プロテインやアミノ酸などの栄養補助食品を上手に活用しよう。 休養・睡眠をよく摂る 筋肉は寝ている間に作られる。いくら適切に筋肉痛を対処したり、最適な食事・栄養摂取に気を配ったりしても、しっかり睡眠を摂らなければ超回復は遅くなる。筋肉痛を感じたときは、8時間程度の十分な睡眠を心がけたい。 効率的な筋トレには『部位分割法』が有効 全身の筋肉を1日で鍛えた場合、超回復のために最低でも48〜72時間(2〜3日)は筋トレの間隔を空ける必要がある。これでは筋トレ頻度が数日に1度となってしまい非効率だ。その非効率を解消してくれるメソッドが「部位分割法(スプリットトレーニング)」である。全身の筋肉をいくつかのグループに分け、1週間かけてローテーションで鍛えていく方法だ。ただし、筋トレ初心者の場合は1日で全身行った方がいい場合も例外的にある。 全身の筋肉を部位分けする 全身の筋肉を、一緒に働く筋肉でグループ分けすると、以下のようになる。 これら3つに、24時間で超回復する前腕筋群+腹筋群+下腿三頭筋(超回復の早い筋肉グループ)を組み合わせることで、効率の良いメニューとなる。 筋肉部位を組み合わせる場合 筋肉部位を組み合わせる上で押さえておきたいポイントは2つだ。 ・連動して動く関係にある筋肉グループは同日にトレーニングすること ・1日あたりに筋トレをする筋肉量はできるだけ等しくなるように組み合わせること 全身の筋肉の筋肉量の目安 全身の筋肉の筋肉量を把握し、メニュー作成に取り入れよう。 ※筋肉量の比率には個人差あり 部位分割法の組み合わせ(例) 上記に述べた筋肉部位・筋肉量などを踏まえて、実際にトレーニングを組んでみよう。いかに例を示すので、参考にしてみてほしい。 週2回の場合 1.上半身の押す筋肉グループ+大腿四頭筋+超回復の早い筋肉グループ 2.上半身の引く筋肉グループ+ハムストリング・臀筋群+超回復の早い筋肉グループ 週3回の場合 1.上半身の押す筋肉グループ+超回復の早い筋肉グループ 2.下半身の筋肉グループ 3.上半身の引く筋肉グループ+超回復の早い筋肉グループ 週4回の場合 1.大胸筋+腹筋群+前腕筋群 2.下半身の筋肉グループ+下腿三頭筋 3.三角筋+上腕三頭筋+腹筋群 4.上半身の引く筋肉グループ+前腕筋群 筋肉のグループ分け ここでは実際に鍛えていく上で知っておきたい主な全身の筋肉の名称や作用、筋肉のグループなどを詳しく見ていこう。 上半身の押す筋肉 主に3つのパーツから成る。 大胸筋 場所:前胸部の最も広く大きい筋肉 構成:上部・下部・内側・外側・中部 作用:腕を前方に押し出すとともに閉じる作用がある。肩関節の内旋の機能もあり、呼吸運動にも関与する。 三角筋 場所:肩にある三角形の筋肉 構成:前部・中部・後部 作用:腕を上・前・横・後ろに上げる作用がある。 上腕三頭筋 場所:上腕の後ろ側の筋肉 構成:長頭・内側頭・外側頭 作用:肘関節と肩関節の伸展と上腕の内転の作用がある。 上半身の引く筋肉 主に3つのパーツから成る。 僧帽筋 場所:首の後ろ側から肩甲骨の上下の部分にかけての筋肉 作用:肩甲骨を引き上げたり肩甲骨を引き下げたりする機能がある。 広背筋 場所:背中にある筋肉 作用:腕を内旋させる機能がある。 上腕二頭筋 場所:腕の前側の筋肉 構成:長頭と短頭 作用:肘関節、肩関節の屈曲と前腕の回外の作用がある。 体幹の筋肉 主に3つのパーツから成る。 腹筋群 場所:腹の筋肉 構成:腹直筋・内腹斜筋・外腹斜筋・腹横筋 作用:体幹を屈曲・回旋させる作用がある。 長背筋群 場所:腰の筋肉 構成:最長筋・多裂筋・脊柱起立筋など 作用:体幹の伸展と姿勢の維持の作用がある。 股関節深層筋 場所:骨盤の筋肉 構成:腸腰筋群(大腰筋・小腰筋・腸骨筋)や内転筋群(大内転筋・小内転筋・長内転筋・短内転筋)など 作用:股関節の屈曲や内転、外旋・骨盤の前傾の機能をもつ 下半身の筋肉 主に4つのパーツから成る。 大腿四頭筋 場所:大腿の前側の筋肉 構成:大腿直筋・中間広筋・外側広筋・内側広筋 作用:膝関節・股関節を伸展させる作用がある。 ハムストリング 場所:大腿の後ろ側の筋肉 構成:大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋 作用:膝関節・股関節を屈曲させる作用がある。 臀筋群 場所:尻の筋肉 構成:大臀筋・中臀筋・小臀筋 作用:股関節を伸展、外転・外旋させる作用がある。 下腿筋群 場所:下腿の筋肉 構成:下腿三頭筋・前脛骨筋など 作用:足首関節の屈曲伸展、膝関節の屈曲などの作用がある。 筋繊維の種類と負荷回数設定 筋繊維には3種類あり、筋トレの目的別(筋肥大・引き締め・ダイエットなど)に、ターゲットにする筋繊維が異なる。それぞれ効果的な負荷・回数設定は以下の通りだ。 速筋FGタイプ(筋繊維TYPE2b) 10秒以内程度の瞬発的な運動・筋収縮の主体となる、最も瞬発的な収縮をする筋繊維。鍛えると強く筋肥大する。10回以下の反復回数で限界がくる高負荷設定で鍛えるとよい。 速筋FOタイプ(筋繊維TYPE2a) 瞬発筋のなかでもやや持久的な60秒ほどの運動・筋収縮の主体となる、比較的早い収縮をする筋繊維。鍛えるとほどよく筋肥大する。15回前後の反復回数で限界がくる負荷設定で鍛えるとよい。 遅筋SOタイプ(筋繊維TYPE1) 収縮する速度は遅いが持久力がある筋繊維。速筋線維と比べると肥大しにくいが肥大はする。筋密度は向上しない。20回以上の反復回数で限界がくる低負荷設定で鍛えるとよい。 基本的な筋トレの種類と特徴  効率の良いトレーニングメニューを組むために、筋トレの種類とそれぞれの特徴をつかもう。 自重トレーニング 腕立て伏せなど、自分の体重を負荷に使ったトレーニング。場所を選ばず気軽に取り組むことができるのがポイント。特別な器具を使わなくてもいいため初心者にもおすすめだ。複数の関節と筋肉を同時に動かすコンパウンド種目(複合関節運動)しかなく、筋肉を個別に鍛えることができないのがデメリットと言える。 腕立て伏せ 肩幅より少し広く手を置き、肩甲骨を寄せ、背すじを真っ直ぐにして構える。肩甲骨を寄せたまま、背すじも真っ直ぐに保って身体を下ろしていき、そのまま押し上げていく。 懸垂 肩幅よりやや広く懸垂バーを握って構える。上を見て、肩甲骨を寄せながら肘を曲げて身体を引き上げる。 自重スクワット 背すじを真っ直ぐにし、足を肩幅程度に開いて構える。胸を張り、膝がつま先よりも前に出ないように、お尻を突き出しながら少し斜め後ろにしゃんでいく。膝が内側に入らないようにつま先と膝を同じ方向に向ける。太ももが床と平行になるまでしゃがみ、ゆっくりと立ち上がる。 チューブトレーニング チューブトレーニングには単一の関節と筋肉だけを使うアイソレーション種目(単関節運動)が豊富で、個別に筋肉を鍛えられるのがメリットだ。自重トレーニングと組み合わせると、自宅でも充実したトレーニングができる。一方、高負荷で鍛えることができないのがデメリットだ。 ダンベルトレーニング 筋トレの種類のなかでも種目数が多く、自宅でも全身をくまなく鍛えられるトレーニング。可動域が広く筋肉を刺激しやすいのがメリットだ。ダンベルはコントロールが難しいところがデメリットである。 ダンベルプレス ベンチに仰向けになり、肩甲骨をしっかりと寄せ、胸の上にダンベルを上げて構える。肩甲骨を寄せたまま、ダンベルをできるだけ深く下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま、腰を浮かせないように注意してダンベルを押し上げる。 ダンベルローイング 片手をベンチについて、もう片手を伸ばした状態でダンベルを持って構える。背中が丸まらないように注意し、肩甲骨を寄せながらダンベルを引き上げていく。 ダンベルスクワット ダンベルを両手に持ち、足を肩幅程度に開いて構える。胸を張り、膝がつま先よりも前に出ないように、お尻を突き出しながら少し斜め後ろにしゃんでいく。膝が内側に入らないようにつま先と膝を同じ方向に向ける。太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、背中が丸まらないように注意して、上を見ながら立ち上がる。 バーベルトレーニング バーベルトレーニングは、ウエイトトレーニングの基本的な筋トレ方法。種目数も豊富で、高負荷で鍛えられるのがメリットだ。ただしバーベル以外にもベンチ類・ラック類などの器具が多く必要になり、ジムで行うかホームジムを作る必要があるため、コスト面が短所になる。 バーベルベンチプレス ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、シャフト(バーの部分)をグリップして構える。バーベルをラックアウト(バーをラックから外すこと)したら、そのまま水平に胸の真上まで移動させ、筋力でコントロールしてシャフトを胸の上に下ろす。肩甲骨をしっかりと寄せたままバーベルを押し上げる。ベンチプレスは事故につながりやすい種目なので、初心者の方は必ず補助者がついていた方がいい。自分一人で行う場合は必ずセーフティバーを設定しよう。 バーベルデッドリフト 足を肩幅程度に開き、胸を張り、膝がつま先よりも前に出ないように少しお尻を引いて、足の外側でシャフトをグリップする。背中が丸くならないよう、上を見て、脚力で床からバーベルを浮かせる。バーベルが浮いたら、背中の筋力も使ってバーベルを引き上げていく。 バーベルスクワット 肩幅程度に足を開き、胸を張って肩にバーベルを担いで構える。膝がつま先よりも前に出ないようにお尻を後ろに引き、上半身は前傾姿勢をとりながらしゃがんでいく。膝が内側に入らないようにつま先と膝を同じ方向に向ける。太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、背中が丸くならないように上を見て立ち上がる。 マシントレーニング マシントレーニングはウエイトのブレをマシンが支えてくれるため、ウエイトの挙げ下げのみに集中できるのがポイント。ブレを止めるための体幹(インナーマッスル)が鍛えにくいのが短所となる。 マシンチェストプレス マシンに座り、肩甲骨を寄せてバーを握る。肩甲骨を寄せたまま、腕を前に押し出し、少し顎を引いて大胸筋を完全に収縮させる。ゆっくりと筋肉に負荷をかけながら元に戻る。 ケーブルローイング シートに座って前傾姿勢になり、腕を伸ばした状態でバーを握り構える。上半身が床と直角になるまで、腕を伸ばしたまま上半身を起こしたら、後ろに傾けないように注意し、肘を曲げてバーを引き寄せていく。バーをお腹の位置まで引き寄せたら、ゆっくりと筋肉に負荷をかけながら元に戻る。 マシンレッグプレス つま先より上に膝がこないようにシートを調整して構える。膝を伸ばしてフットプレートを押し上げ、膝が少し曲がったところで止め、ゆっくりと筋肉に負荷をかけながら元に戻る。 バランスボールトレーニング 不安定なバランスボールを使うことで体幹(インナーマッスル)が鍛えられる。また、ボールの反発力を動作の補助に使うことで、体力に自信のない初心者や女性でもトレーニングに取り組めるのがポイントだ。ただし、高負荷でトレーニングができないのが難点でもある。 ケトルベルトレーニング ケトルベルは鉄球に取っ手がついたやかん(ケトル)のような形をしている。グリップとウエイト重心の位置がずれるため、通常のウエイトトレーニングとは違った刺激で体幹を鍛えられるのがメリットだ。一方、動作に広い面積が必要な点や、種目数が少ないのが短所と言える。 筋トレの正しい順番 筋トレを安全かつ効率的に行うには、正しい順番を理解してトレーニングを行う必要がある。順番を間違えると、一部の筋肉だけが疲労して全体を鍛えられないとともに、突然一部の筋肉の力が抜けたりするなど、非効率であり危険である。以下に、筋トレの正しい順番の原則を挙げる。 <筋トレの正しい順番の原則> 1.コンパウンド種目(複合関節運動)→アイソレーション種目(単関節運動) 2.高重量種目→低重量種目 3.大きな筋肉の種目→小さな筋肉の種目 コンパウンド種目とは、腕立て伏せのように複数の筋肉を同時に使う種目のこと。アイソレーション種目は単一の筋肉を使う種目だ。一般的にコンパウンド種目の方が重い重量を扱える。従って筋トレは高重量種目から低重量種目の順で行うのが効率的である。 有酸素運動と筋トレの組み合わせがおすすめ(諸説あり) 筋トレに有酸素運動を取り入れるか否かは、筋トレの目的(筋肥大、ダイエットなど)により変わってくる。筋肥大化を目的とする筋トレの場合は、筋肉を確実に追い込むため終了後はすみやかに栄養補給をする必要がある。基本的には同日に有酸素運動は行わない方がよいだろう。どうしても同日中に行いたい場合は、アップ代わりに有酸素運動を行うのがおすすめだ。ダイエットを目的とした筋トレの場合は、体脂肪の脂肪効率を考慮すると「筋トレ→有酸素運動」の順が、効率的が良い。ただし、体を追い込んだ後に走るなどの運動は転倒などのリスクも高まる。 筋肉が発達するためのポイント 最後に、筋肉を大きくするためのポイントを3つ挙げる。ここまでに紹介した知識と併せて覚えておいてほしい。 適度な筋トレで筋繊維を傷つける 自分に合った適度な筋トレメニューを組み、上手に筋肉を損傷させることがポイントだ。筋肉が傷つくことで筋肉痛が起こるため、筋肉痛は筋損傷したという目安になる。ただし、必ずしも筋肉痛を起こさなければならないわけではないので、無理せず行うようにしよう。重量や回数に慣れてきたら負荷を少しずつ上げていくことが大事。これを「過負荷の原則」と言う。 食事の栄養素に気をつける 筋トレはトレーニングだけでなく、しっかりと食事や栄養補給をしてはじめて効果があらわれるもの。筋トレで損傷した筋肉を修復するには、多くのエネルギーが必要だ。エネルギーが足りなくなると、筋肉の材料となるタンパク質などがエネルギーとして利用されてしまう。これでは、せっかく行った筋トレの効果が薄くなりかねない。筋肉の生成をスムーズに行うには、エネルギー源となる糖質や脂質・筋肉の材料となるタンパク質をしっかりと摂取することが大切だ。筋トレ後は、これらの栄養素を意識しながら食事を摂りたい。筋トレ初心者は、肉や魚などのメイン料理を1人前しっかりと3食食べるよう、最低限心がける。夕食後の筋トレや、トレーニングから食事までに時間が空く場合は、プロテインなどを上手に活用したい。筋トレをしない日はつい食事をおろそかにしがちだが、休んでいる時こそ筋肉修復中と意識し、リカバリーに必要な栄養素をしっかり摂ることを心がけよう。 呼吸に気をつける 最後に、効率のよいトレーニングを行う際は、「呼吸」にも気を配りたい。筋肉は息を吐くときに収縮し、息を吸うときに弛緩する。筋トレをする際は、力を入れるときに息を吐き、戻しながら息を吸う、を意識するとよい。トレーニング上級者が高重量のトレーニングを行う際は、挙上中は息を止め、挙げ終わってから息を吐く。戻す時も息を止め、戻し終わってから息を吸う、というリズムが一般的である。ただし高血圧の方は呼吸を止めると血圧が上がりやすくなるので注意が必要だ。