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権利付最終日が接近!~好配当も期待できる12月株主優待銘柄はコチラ!?

2018年も残すところあと2週間あまりとなりました。「年末ラリー」に期待したい所ですが、今年は米中貿易摩擦等を背景に、日本のみならず株式市場が世界的に不振で、投資成績の悪化にお悩みの投資家の方も多いと思われます。ただ、配当や株主優待の権利を享受し、中長期スタンスでの銘柄保有を心がけている投資家の方にとり、現在の投資環境は「投資チャンス」と映るかもしれません。

そこで、今回の「日本株投資戦略」では、12月に株主優待の権利が確定する銘柄についてご紹介したいと思います。11/30付の当レポートでは、最低投資単位で権利を確保することができ、業績も好調な銘柄のスクリーニングを中心にご紹介しました。今回は、「最低投資単位で株主優待の権利を確保できるのみならず、高めの配当利回りも期待できる銘柄」をご紹介したいと思います。

銘柄の抽出に当たっては、会社側が計画している配当や株主優待を計画通りに実行できる状態にあるか否か、業績面にも考慮を払っています。言い換えれば、抽出した銘柄は業績予想の未達や下方修正により、株価の下落や配当や株主優待等の政策を引き下げるリスクが相対的に低いと考えられます。

「日本株投資戦略特選」の12月株主優待銘柄はコチラ!?

株主優待,まとめ
(画像=PIXTA)

それではさっそく、スクリーニングにより「最低投資単位で株主優待の権利を確保できるのみならず、高めの配当利回りも期待できる銘柄」を抽出してみたいと思います。なお、ここでは「高めの配当利回り」の基準を「2%以上」としました。東証1部の予想配当利回りは平均で1.89%(12/13・日経算出)であり、「2%以上」であれば「平均以上」であると考えられます。

(1)12月に株主優待・配当の権利が確定する12月決算の上場銘柄であること
(2)第3四半期までの累計で営業利益が黒字になっていること
(3)第3四半期までの累計営業増益率が通期会社予想営業増益率を上回っていること
(4)最低投資単位(100株)を保有すれば、株主優待の権利を獲得できる銘柄であること
(5)保有期間にかかわらず、権利確定日に保有していれば、株主優待の権利を獲得できる銘柄であること
(6)年間の予想配当利回りが2%以上の銘柄であること

上記の全条件を満たす銘柄を、予想配当利回りの高い順に並べたものが表1となります。

(2)および(3)の条件を入れることで、今期会社予想ベースの営業利益について、計画未達や下方修正となるリスクが低下し、株主優待や配当政策がダウングレードされてしまうリスクや、それらを契機とする株価下落リスクが小さくなると期待されます。ただし、(3)で第3四半期までの累計営業増益率がマイナス、すなわち減益となった銘柄を排除していないため、中には好業績とは表現しがたい銘柄も含まれています。

(4)の条件を入れたため、掲載銘柄は最低投資単位(100株)の保有で株主優待の権利を享受することができます。無論、より多くの株式数を保有すれば、より手厚い株主優待の権利を確保できる銘柄もありますので、その点については個別に吟味が必要です。

なお、(5)の条件があることでご理解いただけるように、保有期間の長さによって株主優待の内容が異なる銘柄も少なくありません。そもそも、長期保有しないと株主優待の権利を享受できない銘柄もあります。表1でトップとなった日本たばこ産業について、2019年からはこうした保有期間の条件組入れを含む株主優待制度の変更が予定されています。

なお、(6)の予想配当利回りについては、年間のすべての配当を受け取ったと仮定した場合の「利回り」になりますので、注意が必要です。例えば、日本たばこ産業(2914)の場合、上期75円、下期(予想)75円で年間合計(予想)150円をすべて受け取ったと仮定した場合、株価(12/13)に対する利回りが5.2%になることを意味します。なお、予想配当利回りは今後、株価の変動や配当政策の変更により変動することもあります。

好配当も期待できる12月株主優待銘柄はコチラ
(画像=SBI証券)

表1:好配当も期待できる12月株主優待銘柄はコチラ!?
コード / 銘柄名 / 株価(12/13) / 予想年間一株配当 / 予想配当利回り / 12月・最低投資単位での株主優待内容の概要
<2914> / 日本たばこ産業 / 2,879 / 150 / 5.2% / 1,000円相当のグループ商品
<7272> / ヤマハ発動機 / 2,376 / 90 / 3.8% / 1,000ポイント付与
<4746> / 東計電算 / 3,240 / 90 / 2.8% / おこめ券2㎏分
<5959> / 岡部 / 953 / 26 / 2.7% / クオカード500円相当
<1718> / 美樹工業 / 3,810 / 100 / 2.6% / 野菜
<4221> / 大倉工業 / 1,992 / 50 / 2.5% / 株主優待冊子1冊
<5819> / カナレ電気 / 1,932 / 48 / 2.5% / クオカード1,000円相当
<6789> / ローランド ディー.ジー. / 2,413 / 55.0 / 2.3% / 世界名産品3,000円相当
<4985> / アース製薬 / 5,260 / 115 / 2.2% / 自社製品詰合せ2,000円相当
<2502> / アサヒグループホールディングス / 4,539 / 90 / 2.0% / グループ会社商品1,000円相当
<8885> / ラ・アトレ / 712 / 14 / 2.0% / クオカード500円相当

※当社WEBサイト、会社公表データをもとにSBI証券が作成。最低投資単位での株主優待(12月)内容の概要は、必ずしも株主優待内容のすべてを示している訳ではありません。正確な株主優待内容は各社WEBサイト等でご確認ください。なお、上記銘柄の権利付最終日はすべて12/25(火)になっています。保有期間や権利確定月により、優待内容が異なる場合もございます。なお、予想配当利回りは小数点第2位以下を四捨五入して2.0%以上となった銘柄に絞っております。配当政策や株主優待政策は変更される場合がありますので十分ご注意ください。

改めて考える「株主優待」の魅力・注意点

下には、株主優待について補足説明が必要と考えられる銘柄のコメントを掲載します。株主優待内容は最低投資単位(100株)保有の株主に対して贈呈される内容を記載しています。

日本たばこ産業(2914)・・・当社グループ製品が付与されます。上期75円、下期(予想)75円で年間合計(予想)150円の一株配当も魅力的に映ります。なお、2019年から株主優待制度の変更が予定されていますので注意が必要です。

ヤマハ発動機(7272)・・・100株以上保有の株主に1,000ポイントが付与されます。ポイントに応じて地元名産品・「ヤマハ発動機ジュビロ」ラグビー観戦ペアチケット・自社関連施設利用割引券・寄付等と交換が可能です。なお、この株主優待は12月権利確定分のみです。500株以上では2,000ポイント、1,000株以上では3,000ポイントが付与される予定です。

美樹工業(1718) ・・・野菜(ブロッコリーの新芽・国産チコリ等)が贈呈されます。野菜の好き嫌いにより、魅力が異なってきそうです。このように、株主優待は投資家の嗜好の違いにより魅力度に差異が出てくる銘柄も少なくありません。

大倉工業(4221)・・・「株主優待冊子」1冊が贈呈されます。同冊子にはオークラホテル丸亀または同高松で使用できる食事券(1,000円分)、朝食付宿泊優待券、喫茶無料券が付いています。これらのホテルに関心の薄い投資家には魅力が小さいかもしれません。

ローランド ディー.ジー.(6789)・・・「3,000円相当の世界名産品」が贈呈されます。世界名産品はカタログの中から選ぶことができます。12月末だけの株主優待になっています。

アース製薬(4985)・・・殺虫剤など2,000円相当の自社製品詰合せが贈呈されます。6月末株主に対する贈呈内容は若干異なっています。前項のスクリーニング条件の(2)および(3)の条件を満たしていますが、第3四半期累計の営業利益は前年同期比44%減ですので、好業績とは表現しがたい面があります。中長期的な業績動向には注意が必要かもしれません。

アサヒグループホールディングス(2502)・・・グループ会社商品等が贈呈されます。株主特製ビール、酒類詰合せ、飲料・食品詰合せより1点選択することができます。優待品に代えて環境基金・東日本大震災支援活動への寄付を選択することが可能です。

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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鈴木英之SBI証券 投資調査部

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