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株主優待制度とはどんな制度なのか?株主優待のお得な仕組みを解説

上場している株式の中には、一定数保有しているとお得なサービスや物が手に入る株主優待制度があります。種類やグレードは企業によって違いますが、中にはかなりお得になる株主優待制度もあります。

投資家によっては、株主優待制度を利用して倹約している人物もいます。今回はそんな、株主優待制度がどんな制度なのか解説します。株主優待制度の仕組みや、株主優待制度にまつわる疑問点、そして株主優待制度をリスク無しに手に入れる方法などを紹介します。ぜひ、最後までご覧ください。

株主優待制度
(画像=Getty Images)

株主優待制度とは

株主優待制度とは、株式を一定数以上保有している株主に対して、配当金以外の物やサービスが贈られる制度になります。年に1回~2回行われ、贈られる物は食品や飲料の優待券や、運賃割引など企業によって違います。

ヨーロッパでは株主への還元は配当ですべきという考え方が主流となっており、日本で行われている珍しい制度となります。株主優待制度を行っている企業にしてみれば、自社の知名度を上げたり、株式への投資を促しやすいというメリットがあり、投資家にしてみると株価が上がりにくい株式でも株主優待制度がお得だと購入したくなります。

お得な株主優待制度を持っている株式を狙って購入する投資家も珍しくはありません。しかし、株主優待制度は全ての上場企業で行われている訳ではありません。2019年1月時点だと、株主優待制度を実施している銘柄は上場企業全体だと約4割になります。年々、株主優待制度を導入する企業は増えていますが、まだ実施していない企業もあるため購入する時は気を付けておきましょう。

株主優待制度の仕組み

ここでは株主優待制度の仕組みを、イオンを例に説明します。イオンの場合、株主優待制度を受け取るには株主権利確定日に作成される株主名簿に株主の名前が登録される必要があります。株主権利確定日は年2回(8月末日、2月末日)に行われます。最低でも100株以上保有した状態で、権利確定日の3日前までの権利付最終日までに手続きを終える必要があります。

イオンの株主優待制度は、イオンなどでの買い物がお得になる特別なカードが発行されます。保有株数の数によって、得になる割合が変化します。他の企業で行っている株主優待制度も株式の保有数に応じて特典が変化します。

イオンの場合、特別なカードの効果は半年ごとに更新されます。そのため、カードが発行されてから株式を売却しても、次の株主権利確定日まではカードの効果は持続します。そして、次の権利付最終日までに株式を買い戻せば、株主優待制度が更新されます。

株主優待制度の疑問点

株主権利確定日と権利付最終日の違い

株主権利確定日とは、株主優待制度が発行される日になります。最終営業日が指定されるため、大抵が月末に設定されていますが、企業によっては15日や20日を株主権利確定日と定めている時もあるため注意しましょう。

では、株主権利確定日までに株式を一定数保有していればいいのかというと、そうではありません。株主権利確定日の3営業日前の権利付最終日までに株取引を終えて、手続きなどを済ませておく必要があります。株主優待制度が付けられる最終日になると、株主優待制度を狙う投資家によって売買が行われるため、株価が上昇しやすいタイミングです。

そして、権利付最終日を過ぎると、株式を手放しても株主優待制度は確定しているため、株式を手放す投資家は珍しくありません。そのため、権利付最終日付近になると株価が上がり、権利付最終日を過ぎると株価は下がりやすくなります。

保有株数や期間による優待制度の変化

上記でも触れた様に、株式の保有数で受けられる株主優待制度は変化します。株式を多く持つほどに優待のグレードが上がっていくのです。また、株主優待制度の中には長期保有者への特典もあります。株式を1年以上保有、3年以上保有していると別の優待制度が付いたり、優待の内容が良くなったりします。

別々の証券会社で保有している場合

別々の証券会社で株式を保有していても、株主優待制度を2つ以上貰えるという事はありません。例えば、イオンの株式を別々の証券会社で100株、200株ずつ持っていたとします。株主優待制度の手続きをしたとしても、株主名簿には合計で300株を保有していると集計され、300株分の株主優待制度を受ける事になります。

反対に、別々の証券会社で20株、80株ずつ持っていた場合は、株主名簿だと100株扱いになるため、株主優待制度を問題なく受け取れます。ただし、株主名簿は個人ごとに集計を取ります。例えば、夫名義でイオンの株式を100株持ち、妻名義の株式が100株あると、株式優待制度は2つ貰えます。

信用取引で購入した株式に優待制度は付くのか

信用取引とは、株式を借りて売却し、売却した株式を買い戻す取引です。空売りとも呼びますが、この方法で購入した株式は返却する義務があるため株主優待制度を受け取る事は出来ません。株主優待制度を受け取るには、現物株が必要になります。

株主優待制度を狙ったクロス取引

クロス取引とは、同じ株式を現物株で購入しつつ、同時に同じ株数を空売りする手法です。クロス取引のメリットは、株価が上がっても下がっても、損益が合致するためリスク無しに株主優待制度を受け取る事ができます。ただし、株式を売買した手数料などがコストとして発生します。

狙っている株主優待制度がコストに見合わないと損になるため、きちんと調べてから実行しましょう。

まとめ

以上が、株主優待制度の解説になります。株主優待制度は、企業が株価以外に提供する株式の魅力になります。そのため、株価は低くても、株主優待制度が魅力的な企業は幾つもあります。

今回の記事を読んで、株式への興味が深まったのなら幸いです。(提供:The Motley Fool Japan


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