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市場に大きな影響力を持つ「機関投資家」とは何者なのか詳しく解説

投資を始めると、経済ニュースをチェックするようになります。

自分の購入した株式に関係したニュースはあるのか、保有している外貨がどうなっているのか、目を皿のようにして情報収集を行います。

そんな時、機関投資家という見慣れない言葉を目にした事はありませんか。

機関投資家は一般だとあまり知られていませんが、株式市場において非常に重要な存在です。

なぜなら、機関投資家の動向によって株価が変動するため、大きく得をしたり、あるいは損をする可能性が生まれるのです。

今回はそんな機関投資家について詳しく解説します。

機関投資家とはどんな集団なのか、個人投資家との違い、機関投資家の有名な団体やそのポートフォリオなどについて紹介していきます。

この記事を読めば、機関投資家がどうして市場に大きな影響力を持っているのか、どうしてチェックするべきなのか分かるはずです。

機関投資家
(画像=Getty Images)


機関投資家とは?

機関投資家とは、他人から依託された資金を用いて資産運用をしている団体です。

機関投資家の特徴は、大量の資金を使って株式や債券などの資産運用を行い、利益を出している事です。

主に生命保険や投資信託、信託銀行などの企業の他に財団なども含まれています。


個人投資家と機関投資家の違い

個人資産家とは、自分の保有している資金で資産運用をしている人を指します。

自分で稼いだお金を、自分の責任の範囲で資産運用し、結果として出た利益や損を自分の物とします。

一方で機関投資家は、他人から依託された資金を増やす事を目的としています。

そのため、個人投資家とは比較にならない程の資金力を持っています。

例えば生命保険会社なら、加入者の保険料が資金となります。

多くの加入者の保険料を資産運用し、利益を上げて分配しています。

機関投資家の目的は、集めた資金を使って投資で利益を得て、顧客に分配する事です。

そのためには、各方面からの最新の情報を大量に入手し、処理しています。

個人投資家とは比較にならない情報量を持っており、分析された情報から効率よく利益を上げられる資産運用先を見つけ出します。

機関投資家は企業のため実際に取引しているのは社員になります。

個人資産家と違い基準や目標と言ったノルマが課せられます。

このノルマを達成できなかった場合は、企業からの評価が悪化し、最悪の場合はクビとなり企業を追い出される可能性もあります。

個人投資家の場合、損を出しても個人の問題ですが、機関投資家の場合は顧客と企業に損失を出してしまいます。

そのため、よりシビアで現実的な資産運用を行っています。


日本株市場の売買代金のほとんどは機関投資家によるもの

株の売買が行われる取引所では、株式分布状況調査の結果が公表されます。

2017年のレポートでは、個人投資家の数は市場参加者の97%を占めています。

証券会社や生命保険会社のような機関投資家は3%しか居ない事になります。

しかし、株式の保有率を見ると、全体の3%しか存在しない機関投資家が、全体の83%を保有しています。

うち、30%を外国法人などが保有しています。

つまり、2017年の株式保有率は、個人投資家17%・国内機関投資家53%・外国機関投資家30%という比率になります。

このように莫大とも呼べる株式を保有している機関投資家は、市場に対して大きな影響力を持っています。

参照:東京証券取引所


機関投資家の例

実際に、有名な機関投資家の例を挙げてみましょう。

生命保険会社の場合は、日本生命や第一生命など、聞き覚えがあるかと思われます。

生命保険会社は保険の種類によっては、満期になった時に元本に利益を上乗せして返還する商品もあります。

そのため、顧客から集めた保険料を元手に資産運用を行っています。

政府機関も機関投資家として参加しています。

各国の政府が自国の資産運用として投資ファンドを設立し、日本の市場に参加しているのです。

主に中東や中国、ロシアと言った豊富な天然資源を持つ国ほど運用規模が大きいです。

あまり知られていませんが、貴方が年金を積み経てしている、年金積立金管理運用独立行政法人(GRIF)も機関投資家に含まれます。

GRIFは、被保険者から支払われた保険を資金に投資運用を行い、将来支払われる年金として溜めています。

その運用状況は常に報告されており、ホームページからチェックする事が出来ます。


機関投資家のポートフォリオ

個人投資家とは比べ物にならない資金を持ち、各方面に大量の情報を持っている機関投資家がどんな資産運用をしているのか気になりますよね。

今回は資産運用を四半期ごとに公開しているGRIFのポートフォリオを紹介します。

平成30年度9月末の時点でGRIFは約1700億円の資産を保有しています。

その内訳は、国内債券25%・国内株式25%・外国債券15%・外国株式26%・短期資産9%となっています。

収益率で見ると、30年度9月末までで5.13%となっています。

ちなみに平成29年度は6.90%となっています。

収益率がたった5%、6%かと思われるかもしれませんがGRIFの場合、資産運用の額が違います。

収益率が5.13%だったとしても、収益額は80億となります。平成29年度は1000億となります。

注目するべきポイントは、収益率の内訳になります。

GRIFは国内債券・国内株式・外国債券・外国株式において、パーセントは低いですがどれもきちんと収益を出しています。

仮に損失を出したとしても、その損失は最低限に抑えられており、他の部分の収益できちんとカバーされています。

この事から、収益率は高くないが確実に利益を出す資産運用を行っていると推測できます。

参照:GPIF


機関投資家は負けない投資が最優先

GRIFの投資原則に、「被保険者の利益のため、長期的な観点から、年金財政上必要な利回りを最低限のリスクで確保することを目標とする」というのがあります。

機関投資家は自分の資産で資産運用を行いません。

必ず顧客が存在し、顧客が提供した資産に利益を付けて還元することが目標です。

そのため、機関投資家は負けない投資、損失を出さない運用が最優先となります。


まとめ

以上が機関投資家の解説になります。

機関投資家は負けない投資を行っている集団です。

個人投資家のように短期で売買する事は滅多になく、取引がしやすい大型株を中心に売買しているため、個人投資家が真似をしても大きな利益を得る事は出来ません。

ですが、資産運用を長期かつリスクを減らして行いたい人には、お手本になります。

機関投資家は四半期に一度、自分たちが行った取引を報告する義務があります。

安全に投資運用を行いたい人は、チェックしてみましょう。(提供:The Motley Fool Japan



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