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少子高齢化社会を見据えた不動産投資とは?

さらなる高齢化と人口減少は、確実にやってくる未来だ。少子高齢化によって、年金の担い手である生産年齢人口や、その予備軍である年少人口は減少。年金制度の存続も危ぶまれる。そこで、少子高齢化社会を見据えた個人の対策として、不動産投資の役割について考えてみよう。

我が国に確実にやってくる未来とは?

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(画像=Thinkstock/GettyImages)

人生100年時代を踏まえて、70歳までの雇用環境を整備しようというニュースや、年金の支給開始年齢を70歳に引き上げようという動きが報道されている。この背景にあるのは、日本の超高齢社会という現実だ。2019年2月1日現在での65歳以上の日本の高齢者の人口比は31.1%(概算値)。今後、出生数の増加や高齢化率の低下は期待できない。超高齢化と人口減少はますます進展し、年金制度の脆弱性が高くなり、老後生活は自己責任でということになるだろう。

少子高齢化による住宅や土地の動向

少子高齢化が不動産に大きな影響を及ぼしている事実をご存知だろうか。総務省の「平成25年住宅・土地統計調査」によると、総家屋数6,063万戸に対して空き家数(空き家率)は820万戸(13.5%)で、現状では平均7~8軒に1軒が空き家ということだ。今後さらに増えるのは間違いない。

空き家の増加と並んで不動産に影響を与える要素として、世帯の構成人数と世帯数の動向がある。厚生労働省の「平成29年 国民生活基礎調査の概況」によれば、平均的な世帯の構成人数は2.47人/世帯。世帯の構成人数は減少し、世帯数が増加している。また、世帯構造をみると、「単独」が1,361万3,000世帯(全世帯の27.0%)。高齢化の進展で、今後さらに単独世帯の増加が見込まれている。

この傾向は、不動産需要に大きな影響を与えるファクターとなる。もしあなたが不動産投資を行うのであれば、常に頭の片隅においておくべきだろう。

もうひとつ着目しておきたい少子高齢化の影響が、「利便性にもとづく人口の二極化」だ。高度経済成長期やバブル期は、人口増加が背景のひとつになっている。逆に、人口減少時代は、土地に対する需要が低下する。言い換えれば、不動産を購入する側の選択肢が広がり、これまで「高嶺の花」だった都心部の物件にも、手が届くようになる。

また、高齢化に伴って、人間の活動範囲は縮小する。遠距離のショッピングモールまで出かける回数は減って、楽に動ける範囲内での生活を優先するようになり、利便性の高い地域の需要が高まる。

少子高齢化が不動産市場へ与える影響とリスク回避

少子高齢化や人口減少が引き起こす不動産へのインパクトを整理する。

①空き家の増加
②世帯構成人数の減少(単身世帯の増加)
③利便性の高い地域に人口が移動

これらの影響を考慮した不動産投資、別の言い方をすると「社会の変化に沿った投資」でないと、今後、不動産投資での成功は覚束ないだろう。将来にわたり、賃貸需要の絶えない地域にある物件での不動産投資をすることが成功の大きなカギとなる。特に地域の生活利便性にもとづく人口の二極化は、不動産の優勝劣敗を鮮明化させるだろう。

一方、所在地の顧客特性に合わせたマーケティングも必要だ。駅近でグレードの高いマンションが立ち並び、その外側に戸建てがあるような地域に、チープな木賃アパートでは借り手が付かない。逆に、駅近でも木密地域にグレードの高い賃貸マンションは、顧客募集に苦戦するだろう。不動産投資で最大のリスク対策となるのは、所在地に関するマーケティングと想定する借り手に合わせた物件のデザインだ。

さて、今回は少子高齢化社会が不動産投資にもたらす影響について考えてみた。地価上昇で、不動産に手を出せば誰でも勝てた時代は終わり、マーケティング力が勝敗を左右する時代となった。ただ、マーケティング力といっても、上述したようなマクロの視点と、エリア毎の市場分析、いわばミクロの視点がある。不動産投資は長期運用が前提である以上、大局的な動向把握と物件所在地の特性に合わせた細かい分析が、成功のために重要だということは記憶に留めておこう。

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