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富裕層は会員制・自由診療制の歯科医院に通うべき 歯科医療最前線

全国に7万近くある歯科医院。患者争奪戦は激しく、数をこなすためのスピード対応による治療の質の低下への指摘も多くなっています。こうした中、一部の富裕層が通っているのが、会員制や自由診療制の保険が適用されない歯科医院です。歯科業界の現状を解説しつつ、人気の理由を探ります。

コンビニより多い歯科医院、生き残りへ激安診療も

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(画像=al7/Shutterstock.com)

厚生労働省が2018年6月に公表した「医療施設動態調査」によれば、歯科医院の施設数は6万8,787カ所です。「歯科医院の数はコンビニより多い」とよく例えられます。事実、コンビニエンスストアの数は2017年度末時点で5万6,374店舗(経済産業省・商業動態統計)となっており、コンビニのように各歯科医院も生き残りに必死です。

競争が激しくなる中で歯科医院はインプラントなど自由診療の治療をメインに打ち出し、かつ「低価格」などのうたい文句を広告に載せている例も目立ちます。しかし価格を安くした分、治療にかける時間は短くせざるを得ず、1患者30分以内に診療しないと採算が取れない時代だとも言われています。

こうした状況の中で富裕層に注目されているのが会員制や完全自由診療制の歯科医院です。一生モノの大切な歯への治療だけに、高くても丁寧かつ最新鋭の治療が高所得者の間で人気になっているわけです。

いま注目を集めているのがマイクロスコープを使って歯の内部を観察して行う根管治療で、患部の状況を正確に把握することによって治療精度を高めるというものです。患部以外の組織への損傷を最小限に抑えつつ虫歯治療を行うYAG(ヤグ)レーザーのほか、超音波チップを使用した洗浄なども高所得者の間で信頼が高まっています。

「3分診療」とは対極的、初診に1~2時間は当たり前

治療に入る前の診察段階で、既に一般的な歯科医院と会員制の歯科医院には違いがあります。

一般的な歯科医院の場合、問診は5分だったり、受診シートの質問項目に書き込みをして終わりだったりというパターンも珍しくありません。「3分診療」という言葉も歯科業界にはあります。

しかし保険外診療を基本とする会員制歯科医院では、初診の際には問診に最低でも1~2時間を確保し、個々の患者の生活スタイルや普段の食事などに関することを丁寧に聞き取り、歯科疾患を引き起こす要因などを探っていきます。

こうした医院では初診として設定された時間を超えて医師から助言を受けることを希望する場合は、別途1時間5万~10万円ほど掛かるのが相場と言われています。

「保険」「保険外」に関わらずベストな選択肢を選ぶ

歯科治療には保険診療と保険外診療(自由診療)があります。自由診療は保険が適用されないことから費用が高額になりますが、高所得者層から需要が高いです。

例えば、保険診療内で歯を削りながら治療を進めていくと、いずれ歯が限界を迎え、最終的に抜歯になります。こうした事態を防ぐためには治療当初から「保険内」「保険外」という分類を越えてベストな選択を選ぶべきです。

現在の歯科医療は、なるべく歯を削らない治療方針とするのが主流となっています。特に歯髄(歯の神経)を抜くことになったら、自由診療のクリニックにセカンドオピニオンを求めるべきです。歯髄を抜くと歯の寿命が急激に短くなります。つまり、虫歯にならないための日々のケアを含めての歯科治療なのです。

自由診療で地位に見合った「セルフブランディング」を

また「セルフブランディング」という点からも、自由診療に分がある点があります。歯の被せ物の材料は自由診療の場合は一般的には金属やプラスチックなどとなりますが、自由診療の場合は色のくすみなども少なく見栄えも良いセラミックやジルコニアなどを使用することも可能です。

歯の治療ではなく、「見た目の改善」を目的とした審美歯科における代表的な治療としてホワイトニングがあります。これも自由診療ですが、セルフブランディングには効果的です。歯の色を芸能人レベルまで白くすることも不可能ではありません。

「患者の歯に向き合う」ということ

このように考えると、会員制・自由診療制を謳っている歯科医院は短期的ではなく、中長期的に患者の歯と向き合っていくことを重視していくことが分かります。こうした歯科医院では予約無しで来院した方への当日の診療を医療の質の低下を防ぐために行っていないケースも多くなっています。(提供=JPRIME