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契約は慎重に!気を付けるべき入居審査

賃貸不動産の運営でトラブルを避けるためには、良い入居者を選ぶ必要があるだろう。特に家賃の支払いを滞らせる住人は困りものだ。入居者を選ぶにあたっては、必要となる法的知識も大切である。ここでは不動産の契約や周辺の法律と入居者審査のコツなどについて考えてみよう。

賃貸借契約では「借地借家法」で借り主が保護される

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(画像=PIXTA)

基本的に賃貸借契約は、一度、締結したら家主が一方的に解約するのは難しい。契約は個人間で行われるが、そこに法的拘束力が発生するからである。賃貸借契約の際、貸主は借り主を選ぶ権利がある。しかし、契約後は「借地借家法」という法律において、借り主は保護される。

借地借家法は不動産の賃貸借契約における、借り主保護のために作られた法律だ。借り主の不利になる特約の無効や貸主からの不当な解約を禁じている。通常、賃貸借契約は2~3年で更新されるが、この更新は自動更新で、貸主側に断る権利は基本的にない。退去してもらうには、正当な事由や立ち退き料の支払いが必要になる。また、仮に借り主が不利になる特約が契約書に付いていたら、その特約は無効になる。

法律は、「一般法(適用範囲が広い法律)」と「特別法(適用範囲が特定された法律)」に大別される。借地借家法は「特別法」にあたる。貸主と借り主との間で権利関係が衝突し、問題となった場合は、通常の一般法の法的拘束力よりも、特別法である借地借家法の規定が優先される。

入居審査で気を付けるべきポイント

前述の権利関係を見る限り、貸主は極めて立場が弱いと言わざるを得ない。賃貸不動産のオーナーは、借り主との間に不利と思えるような契約関係を保ちつつも、良好な賃貸経営を続けることが必要になる。そのためには、借り主とトラブルのない良い関係を結ぶことが重要で、そのポイントが「入居審査」なのだ。入居審査とは、「この人に部屋を貸しても大丈夫か」ということを検討する場である。入居審査は貸主が行うこともあれば、仲介会社が行うこともある。

それでは、具体的な審査のポイントについて挙げてみよう。

1)入居希望者の収入や職業について

最初に注意すべきポイントは、入居希望者の収入や職業である。当然のことながら、不動産投資は家賃収入ありきのビジネスだ。そのため、入居希望者には収入もさることながら、安定した仕事に長く就いている人物を選びたい。ただ収入額を確認するだけでは不十分だ。大切なのは安定的に収入があるかどうかであり、契約後に急に収入が途絶えるリスクがないかを吟味しよう。

2)連帯保証人について

連帯保証人も重要な要素だ。もし入居者本人の家賃の支払いが滞った場合、連帯保証人に支払いを請求することになる。確かな保証人であるかどうかを見極めないと、万が一のときにトラブルが発生しかねない。連帯保証人は、両親や兄弟のような近親者が望ましい。家主は、連帯保証人に対して、有無を言わさずに支払いを請求する権利を持っている。トラブルを回避するためには、なるべく本人の血縁者に連帯保証人になってもらうのが良いだろう。

3)入居者の人柄について

入居審査において最も重要なのは、入居希望者の人柄を見ることだろう。いくらちゃんと家賃を払ってくれる人でも、近隣住人とのトラブルを起こすような人と契約することは避けるべきだ。物件を粗末に扱う人も敬遠したい。建物の資産価値が落ちてしまう可能性がある。入居者の「人柄」を見抜けるかどうかは、貸主の眼力にかかっているといっても過言ではない。

不動産投資を円滑に行うためには、入居者から遅延なしに家賃を回収する必要がある。借地借家法のもと、借り主との権利関係でのトラブルも極力避けたい。そのためには、貸主が良い借り主を「選ぶ」しかないのだ。その手段のひとつが、この入居審査だ。今回ご紹介した審査のポイントを把握して、トラブル回避に役立ててほしい。

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