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個人年金保険とiDeCo、老後のためにはじめるならどっち?

年金がどれぐらいもらえるかわからない今、自分の努力で老後資金を貯める必要があるといっても間違いではないでしょう。しかし、どうやって準備すればいいのか迷っているという人も多いと思います。今回は老後資金の準備方法としてよく聞く「個人年金保険」と「iDeCo」について、その特徴とどちらがおすすめかについてご紹介します。

個人年金保険とiDeCo、税制面ではiDeCoが圧倒的にお得

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(画像=PIXTA)

個人年金保険の所得控除には制限がある

個人年金保険とiDeCoでは、どちらも掛け金に対して所得控除が受けられますが、iDeCoが掛け金の全額を所得控除されるのに対し、個人年金保険は最高4万円までと決まっています。

例えば、毎月1万円を個人年金保険とiDeCoに払う場合で比較してみましょう。iDeCoでは年間の掛金12万円がすべて税額軽減の対象になりますが、個人年金保険ではその額は4万円です。仮に所得税10%、住民税10%とすると、iDeCoでは年間2万4,000円税金が安くなる(手取りが増える)のに比べ、個人年金保険は8,000円とかなり差があることがわかります。

iDeCoでは運用益が非課税になる

iDeCoのもう一つの税制メリットは運用益が非課税になることです。例えば、本来100万円のお金を運用して120万円になった場合、利益の20万円に対して20.315%、つまり4万630円の税金がかかりますが、iDeCoではこの税金がかからず、20万円をそのまま再投資することができます。

このように、iDeCoは税金面でとてもメリットがある制度と言えます。

インフレリスクに弱い個人年金保険

個人年金保険は利率が決まっている

個人年金保険は、将来決まった額を確実に受け取ることを目的にしたものなので、運用利率は契約する時に決まっています。老後に景気が悪くなっていても当初決めた金額を受け取れるのはメリットですが、逆に将来物価が上がっていても受け取れる金額が増えないという問題もあります。

iDeCoでは投資信託も扱っており、ある程度自分の運用次第で利益を期待することもできます。また、個人年金保険の利率は銀行預金より高いと比較されることもありますが、銀行預金がいつ解約しても元本が減らない&将来景気が上がれば金利が増える可能性がある(変動金利)なのに対し、個人年金保険は中途解約では元本割れする可能性があり、金利がずっと変わらない(固定金利)点にも注意しておきましょう。

20年後には無視できないインフレリスク

日本は長い間ずっと低金利ですので、5,6年後にインフレになるかと言われればその可能性は低いと思いますが、今の30代40代の方が退職を迎える頃にはどうなっているかわかりません。老後資金は必要になる時期が20年、30年先になるため、今は考えられないようなリスクにもできるだけ配慮しましょう。

個人年金保険は途中で解約できるのがメリット

個人年金保険とiDeCoのデメリットを比較

税金面のメリットが大きいiDeCoですが、もちろんデメリットもあります。iDeCoは運用することでインフレに備えることができる半面、運用がうまくいかなければ資産が減る怖れがあります。これが将来もらえる金額が決まっている個人年金保険と違うところで、iDeCoで利益を得るためにはやはりある程度投資の勉強をする必要があります。

また、iDeCoの大きな目的は老後資金の準備であることから、原則として60歳未満では途中でお金が引き出せません。急にお金が必要になった時、自分の資産であるにもかかわらず自由に使うことができないため、iDeCoに月々いくらお金を拠出するかは慎重に考えなければなりません。

もしもの時に使える個人年金保険

個人年金保険は中途で解約すると「解約控除」という手数料が取られ、自分が払ってきた保険料よりも返ってくる金額が少なくなることがありますが、それでもいざという時に現金化することができます。つまり、老後資金以外の用途でも使うことができます。

ただし、当然途中で解約すると老後資金は貯まりませんので、iDeCoの60歳までは引き出せないデメリットは、老後資金が確実に貯まるというメリットにもなります。

老後資金を貯めるならiDeCoだが、その額は慎重に決めよう

老後資金を貯める手段としてよく紹介される個人年金保険とiDeCoをご紹介しました。税金面でのお得感や将来のインフレリスクなどを考えると、老後資金という目的だけではiDeCoの方が有利と言えるでしょう。ただし、iDeCoを活用するにはある程度知識が必要ですし、中途換金ができません。毎月の掛け金は今の生活が苦しくならないよう、慎重に決めるようにしましょう。

文・松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)/fuelle

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