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企業の負債増加で注意すべきこと

モトリーフール・シンガポール支局、2019年5月16日投稿記事より

非常に基本的な質問だと思うかもしれませんが、なぜ企業は負債を抱えるのでしょうか?お金を借りることは企業の日常業務の一部なのか、それとも、何か深い理由があるのでしょうか。投資家は、投資対象企業の負債動向に注目すべきです。

負債増加
(画像=Getty Images)

買収のための負債

企業が買収を行う場合、負債が膨らみます。通常、買収を計画している企業はさまざまな資金源を活用します。これには、ライツイシュー(新株予約権無償割当)、公募増資、追加借り入れなどが含まれます。買収が大規模なものであれば、レバレッジド・バイアウト(LBO)で多額の負債を負うことも可能です。

LBOは、買収先企業の資産や将来キャッシュフローを担保に資金調達し、買収後に資産の売却等で負債を返済していく手法です。LBOは理論の上では効果的ですが、買収過程で問題が生じた場合、買収側企業は巨額の債務負担に苦しむことになり、そしてシナジー効果などをあげることが出来ず買収自体が破局に終わる可能性があります。

新しい資産を建設するための負債

負債増加のもう1つの理由は、新しい本社ビル、倉庫、工場などの新規資産を建設するためです。これは事業の成長や拡大に伴うもので、具体的には、有望な事業見通しを背景としたより良いオフィスへの移転、需要拡大に対応するための生産能力の向上などが含まれます。

投資家は、負債増加の理由をチェックし、これが企業の経営目標や事業計画に沿っているか確認する必要があります。企業のフリーキャッシュフローが、より高い負債水準を支えるほど潤沢ではない、または安定していない場合、投資家は慎重にならなければなりません。

運転資金需要の増加に伴う負債

もう一つの負債増の理由は、運転資金需要の増加です。企業によっては、事業拡大の結果として追加資金を調達する必要があります。契約に関連するコストや、需要増を見込んで在庫を積み増すための前払い費用などを支払うためです。これは、業容拡大が予想される限り、まったく問題ありません。しかし、事業環境が一転して悪化した場合、売上高およびキャッシュフローが減少し、多額の負債返済に苦しむことになります。

まとめ

企業は多種多様な理由で負債を抱えます。投資家は、負債増加の理由を念入りに調べる必要があります。負債水準が高くなっている場合、より良い事業見通しやキャッシュフロー予想によって裏付けできるかを確認すべきです。

そうでない場合、警戒信号として捉え、投資家は企業動向を注視すべきでしょう。また、企業の経営陣に対して、詳細な情報の提示を要請すべきです。(提供:The Motley Fool Japan


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