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今更聞けない、NISAのメリットとデメリットをおさらい

貯蓄から投資への合言葉のもとに、少しでも貯蓄から投資へ庶民の気持ちが動くようにとイギリスで成功したモデルを真似て新しく導入されたのがNISAです。最大で5年間、600万円の投資について、約20%の所得税が免除になるシステムです。初心者の人はうまく活用して、投資の成果をあげてください。

NISA
(画像=Getty Images)

NISAとは

NISAは、イギリスで導入されているISAをモデルにしたもので、実は期間限定で、2018年時点では2023年までの制度とされています。NISA口座は一人1口座しか開設できません。NISA専用口座で投資を行い、新規投資額で毎年120万円が上限です。NISA口座で毎年120万円の投資を行ってから5年間で得たものが非課税対象となります。

毎年120万円の中の未使用分があっても、翌年以降への繰り越しはできません。普通、購入した株式や投資信託を売却したときの売却益や保有している株式で得た配当金のうち、約20%(実際には復興税を含めて20.315%)が課税されますが、NISA口座ではこれらは非課税となります。

NISAで取引ができるのは、国内株をはじめ、外国株、国内ETF、海外ETF、上場投資証券、国内REITなどです。非上場株式やMMF・MRF、eワラントなどは対象とならないので注意ししなければなりません。また、個人投資家が多く投資を行っているFXも対象外です。2018年1月からは「つみたてNISA」も開始されました。

こちらは毎月一定の金額を投資信託などに積み立てるもので、年間投資上限額は40万円ですが、非課税期間は20年間となります。つみたてNISAと一般NISA口座はどちらか一方しか保有できませんが、一般NISAからつみたてNISAへの変更は可能です。

5年が過ぎたらどうするか

非課税対象となる5年が過ぎたらどうすればいいのでしょうか。大きく分けて3つの方法があります。

まずは一番単純に、翌年の非課税投資枠に移すことです。非課税期間が終わった金融商品を、翌年の非課税投資枠に移すことで最終的には、5年間非課税対象とすることができます。これをロールオーバーと言います。

ロールオーバーが可能な金額には上限がありません。つまり、金融商品の価値が購入時よりも上がり、時価が120万円を超過している時であっても、そのすべてを翌年の非課税投資枠に移すことができます。もし残高が120万円よりも低くなった時は、翌年の非課税投資枠120万円から残高を差し引いた額が、翌年新たに投資できる額となります。

次の方法としては、課税口座に移すことです。課税口座に金融商品を移し、他の投資商品と同様に課税を受ける。翌年の非課税投資枠は全額投資に利用できます。

3番目の方法は、非課税期間が終了する前に売却することです。購入時よりも株価が上がっており、売却益が見込める場合なら、非課税期間終了前に売却して利益を確定しておくことです。終了期間前であれば、非課税となります。なお、売却した分に対応する非課税枠は再利用できません。

例えば、2月に30万円分投資した金融商品を5月に売却したとします。保有している金融商品は0円であっても、この年NISA口座を利用して投資できるのは残り90万円となります。また、2018年9月時点では、2023年でNISA制度は終了します。新規に投資ができるのは2023年までで、2023年に投資した金融商品に対しては2028年まで非課税となります。

NISAのロールオーバーのメリット・デメリットを解説。非課税期間を延長するなら利用しよう。

NISAのメリット

NISAのメリットは、もちろん配当金や売却益が非課税となる点です。

例えば50万円で購入した株を80万円で売却したとします。この場合の売却益は30万円です。NISAではない通常の証券口座でこちらを購入・売却した場合、約20%の6万円ほどを税金として納めなくてはなりません。約20%の税金はかなり大きな金額となるため、株式投資などの損益を計算する場合は税金も考慮に入れておくことが必要となります。

NISAのデメリット

NISAの最大のデメリットは、損益が出た場合、他の口座との損益通算ができないことです。NISA口座で損失を出していて、他の口座でたとえ利益が出ていても損益通算ができず、利益は課税対象となります。

また、損失の翌年以降への繰り越しもできません。株式投資では、年毎の変動は大きく、損失の繰越が3年間猶予される特例はたいへん重要な意味を持っています。NISA口座でこの特例が使えないのは本格的に株式投資を志向する人々には致命的な欠陥となっています。

また、NISAでは、対象となるのが新規の投資に限定されていることも注意しておきたい点です。一般的な証券口座で、すでに保有している株式や投資信託を、NISA口座に移管することはできません。

NISAはどのような人に向いているか

NISAは、NISA口座のみで投資を行う場合にはデメリットは少なく、非課税というメリットを大いに享受することが出来ます。これから投資をはじめようという人、多額の投資や頻繁な売買を行わない人、非課税投資枠の上限を超えない人は、口座開設を検討してみましょう。

一方、すでに本格的に投資を行っていて、特に多額の投資を行っている人やデイトレーダーのように頻繁な売買を行う人には、わざわざNISA口座を開設するメリットはあまりないかもしれません。それは、上限枠の存在、損益通算や繰越控除不可などのデメリットが大きいからです。

最後に

株式投資で、約20%の税金はとても大きいものがあります。その意味で、初心者は、非課税のNISA口座から投資を経験し始めるのは良いことです。

ただ、上限枠の存在、損益通算や繰越控除無しなどについて、十分理解しておく必要があります。(提供:The Motley Fool Japan


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