富裕層・投資家の「今と先」を伝えるキュレーションサイト

リップルとは?歴史や課題、取引できる国内取引所等を解説

現在もなお、価格動向が注目され続けている仮想通貨(暗号資産)。ビットコインに続き、様々な仮想通貨が出てきているが、その中でも、時価総額ランキングで一時、イーサリアムを抜いて2位になるほどの支持を集めているのがリップルだ(2019年2月末現在3位、CoinMarketCapによる)。

リップルの成り立ち

リップル. とは, 歴史
(画像=PIXTA)

リップルは、2004年にカナダのWEB開発者であるライアン・フッガーによって現在のリップルネットの原型となるリップルペイメント・プロトコルが考案されたことから始まっている。ビットコインの原型となったとされる論文は2008年に発表されていることから、リップルはビットコインよりも前に考案されていたことになる。

その後、2011年にビットコインの仕組みを応用したコンセンサスレジャーというシステムを実装する。この開発を行ったジェド・マケーレブは、ビットコインの取引所であるマウントゴックス社の創立者でもある。2012年には、クリス・ラーセンらとともにオープンコイン社(後のリップル社)を立ち上げ、リップルが誕生した。

リップル社はアメリカのサンフランシスコに本社を置いており、2017年に創業者であるクリス・ラーセンがCEOを退き、現在はブラッド・ガーリングハウスがCEOに就いている。

リップルは、仮想通貨の名称だけを指すものではない。リップル社が運営する決済システムそのものもリップルと呼ばれる。システム内で使われている基軸通貨は「XRP(エックスアールピー)」という単位であり、決済システムと区別するために「リップルコイン」と呼ばれている。

日本の通貨は「JPY」と表されているが、これは日本(JP)の円(Y)という意味がある。リップルの「XRP」は、無国籍(X)のリップル(RP)という意味であり、どこの国の通貨でもないグローバル通貨であることを表している。

総発行枚数は1,000億XRPと上限があり、それ以上増えることはない。取引が増えるほど市場に流通する枚数が減っていくのがリップルの特徴だ。リップル(XRP)を欲しい人が増えれば増えるほど希少性が高くなるため、リップル(XRP)の価値が自然と上がっていく。

リップルの特徴

世界のインターネット人口は30億人を突破し、2016年 McKinsey グローバルペイメント業界調査(Global Payments Industry Study) によると、国際送金の規模は世界中で155兆米ドル以上だという。しかし、送金インフラはインターネット時代以前(1980年代)に作られたものを今でも使用している状況だ。世界中どこにいても、電子メールを送受信するように瞬時に金融資産の取引を可能にする新たな送金インフラに変えていくことを目指している。

リップルのシステムを使用すれば、現在世界中の100以上の銀行や支払いプロバイダーのネットワークに簡単に接続して取引することができるという。リップルは決済や送金に特化して開発されたこともあり、現時点では他の仮想通貨よりも送金スピード・処理能力・送金手数料の安さのすべてで最も優れている。送金スピードは約4秒、処理能力は1,500件/秒、送金手数料は0.15XRPであり、他の仮想通貨に比べすべてが桁違いのスペックだ。

他の仮想通貨でも国際送金自体はできるが、例えばビットコインでも送金に1時間以上かかる。ビットコインは1秒あたり3~6件に対し、リップルは1秒あたり1,500件というVISAと同等レベルの処理能力を持つという。

またリップルは、ブリッジ機能としての役割も担っている。ブリッジ機能とは、その名の通り通貨を橋渡しすることであり、リップル(XRP)を円・ドル・ユーロなどの通貨に交換する機能だ。各国の法定通貨に限らず、ビットコインやイーサリアムといった他の仮想通貨とも交換できる。

これまで流通量の少ない通貨の国際送金は、一度ドルに両替をしてから送金する必要があり、その分ドルに交換するための為替手数料がかかっていた。しかし、リップル(XRP)がブリッジ通貨となることで、余計な手間や費用をかけることなく国際送金ができるようになった。

リップルの抱える問題点

仮想通貨は、中央管理者が存在せず、利用者が市場価値を決める非中央集権型通貨が主流だが、リップルは中央集権型通貨と言われている。

理由としては、リップル社が主に管理をしていることや、発行されている1,000億XRPのうち約半数ものリップル(XRP)を保有していることが挙げられる。中央集権型ということは、少なからず管理者に操作されてしまうリスクを抱えていることになる。例えば、リップル社が保有しているリップル(XRP)を一度に売却したら、価格が暴落する可能性が高い。

この問題に対して、リップル社は2017年5月に保有しているリップル(XRP)の90%をロックアップ、つまり一定期間は市場に売りに出さないと約束したのだ。また、ロックアップした550億XRPのうち毎月10億XRPを上限に、段階的に市場に放出していくとしている。

管理についても、今後リップル社から様々な企業や団体へ分散させ、最終的には完全に独立したシステムとして動いていく予定だという。これにより、リップル社が破綻するなどの不測の事態が起きても、ネットワークは機能し続けることになる。

また、今後は信頼性を保つよう徐々に非中央集権型へ向かう計画だという。

リップルの技術を使っているプラットフォーム

海外では、リップル社とビル・ゲイツ財団が提携し、貧しくて銀行口座を持てない発展途上国などの人でも決済サービスを利用できるソフトウェアを開発した。

このソフトウェアには、リップル社のILP(Interledger Protocol)という技術が使われており、世界中の人々に金融サービスを行き渡らせることを目標としているという。

2018年9月には、イギリスの会社であるトランスファー・ゴー社がリップルの技術を活用した国際送金サービス「TransferGo Now」を開始した。

このサービスでは、インドとヨーロッパ間の送金を30分以内に完了できるという。ターゲットは母国を離れて働く人々で、母国で暮らす家族や友人への仕送りとして活用できるとしている。インドとヨーロッパ間における国際送金の規模は、数十億ドル(日本円にして数千億円)にも上ると言われている。また、インドでは国を挙げてキャッシュレス化を推進しており、リップルの採用率も高いという。

国内では、SBI Ripple Asiaがリップル(XRP)の分散型元帳技術を活用したスマートフォン用の支払いアプリケーション「マネータップ」のサービスを開始した。

SBI Ripple Asia とは、アジアでのリップルを利用した金融インフラの普及を目指して、SBIホールディングスとリップル社が共同出資した会社だ。

このサービスでは、銀行の口座番号以外に携帯電話番号やQRコードを振込先として指定できるという。このアプリケーションによって、他の金融機関との取引であっても24時間365日、リアルタイムで決済できるようになる。

リップルの取引ができる業者

国内でも様々な会社でリップル(XRP)を取り扱うようになってきたが、その中でも代表的な会社を紹介しよう。

●安心・安心な管理体制 GMOコイン

GMOインターネットグループのGMOコイン株式会社が運営する仮想通貨交換業者である。

GMOインターネットグループで培ってきたセキュリティの高い管理体制が特徴だ。GMOコインでリップル(XRP)の購入ができ、その際の取引手数料は無料である。

販売所での取引なので、取引所での取引に比べ初心者でも比較的利用しやすい。価格表示がシンプルで、簡単に取引ができるようになっている。

その反面、販売所であるがゆえに「売買の気配値を見ながら取引したい」「指値取引がしたい」など自由度の高い取引をしたい人には物足りないかもしれない。

●指値取引ができる bitbank(ビットバンク)

ビットバンク株式会社が運営する仮想通貨取引所である。

ビットバンクは、リップル(XRP)を含むアルトコインの取引に力を入れており、リップル(XRP)の取引量世界一を達成した実績もある。また、リップル(XRP)の指値取引ができる数少ない取引所でもある。また、取引所となるため販売所に比べ、スプレッドを低く抑えることができる。

中級者以上で素早く取引したい人にはおすすめだが、初心者には少々難しいかもしれない。

●カスタマーサポートが充実 DMMビットコイン

DMM.comが運営する仮想通貨販売所である。

2018年1月に参入したばかりではあるが、もともとFX取引を提供している会社なのでスマホアプリの使い勝手も良く、カスタマーサポートにも力を入れるなどサービスが充実している。トラブルや質問がある場合は24時間365日サポートしてくれ、LINEで問い合わせることもできる。

ただし、リップル(XRP)は現物取引ができず、レバレッジ取引のみだ。

リップルの今後

リップル社が目指すのは「価値のインターネット」だ。円やドルなどの通貨だけでなく、株や証券、仮想通貨などあらゆる金融資産を世界中どこにいても瞬時に動かすことのできる世界の実現に挑戦している。

インターネットが普及し、世界中の情報や動画などを素早く手に入れることができるようになった。しかし、送金システムは別だ。他国への送金となると高い手数料と時間がかかる。リップル社は、この状況を変えようとしている。

前述の通り、リップル社の目指す「価値のインターネット」は少しずつ現実になってきている。インターネットが世界中の人々の生活を変えたように、「価値のインターネット」が世界を変える日は来るのだろうか。

吉原亜矢子(よしはら・あやこ)

FPサテライト株式会社 ファイナンシャルプランナー
結婚を機にお金の勉強を始める。
家計のやりくり、ライフプランを始め資産運用についても学ぶ。
株や債権などの投資も経験し、数年後には家が建つほどになる。
育休中、生活に役立てばとFP3級を取得した事からファイナンシャルプランナーの面白さや必要性を知り、その後、FP2級を取得。
現在、音楽教室を運営しつつファイナンシャルプランナーとしても活動している。