富裕層・投資家の「今と先」を伝えるキュレーションサイト

ボーナスの税金は何からいくら引かれる

そろそろ、夏のボーナスですね。ボーナスを何に使うか計画されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。厚生労働省が発表した統計によると、2018年の夏季ボーナスの平均額は38万3,879円だったようです。(厚生労働省「毎月勤労統計調査~平成30年9月分結果速報等~」より)しかし、毎月の給与と同じで、「支給額」から税金や社会保険料が引かれるため、思ったより「手取り額」は少ないのです。一体、何がいくら引かれるのか、「手取りボーナス額」の求め方を解説いたします。

ボーナスも給与と同じように税金が引かれる

ボーナス,税金
(画像=Akira Kaelyn/Shutterstock.com)

ボーナスから引かれるものは、社会保険料(厚生年金保険料、健康保険料、雇用保険料)と所得税の4つです。住民税は、昨年分の給与に対して12回に分けて毎月の給与から天引きされているので、ボーナスからは引かれません。

以前は、厚生年金保険料と健康保険料もボーナスから引かれていなかったので「ボーナスから引かれる額が多くなった」「おかしいのでは」と不審に思った方もいらっしゃるかもしれません。ボーナスから引かれる額が多くなったのは、2003年4月からです。以前の制度では同じ年収でもボーナスの金額や有無によって納める保険料が変わっていたため、「手取り年収が異なり不公平」ということで、今の制度になりました。

税金は何割くらい引かれるの?

ボーナスから引かれる金額の計算はどうなっているのでしょうか。詳しくみていきましょう。

まずは、ボーナスから引かれる厚生年金保険料の金額です。2018年9月分以降は「標準賞与額×9.150%」となります(厚生年金基金に加入していない方)。標準賞与額とは、賞与額から1,000円未満の端数を切り捨てた額です。また、標準賞与額には1ヵ月当たり150万円の上限が定められています。

次に、健康保険料です。健康保険料は「標準賞与額×保険料率」になります。保険料率は、加入されている保険が協会けんぽと健康保険組合で変わります。また、40歳以上65歳未満の方は介護保険料が追加で徴収されます。協会けんぽの保険料率は、都道府県によって異なり、例えば、東京都の場合の自己負担額は、介護保険料が徴収されない方は4.95%、介護保険料が徴収される方は5.815%となっています(2019年3月分から)。お住まいの都道府県の保険料率をチェックしてみてください。健康保険の標準賞与額の上限は年間573万円(4月1日から翌年3月31日までの累計)となっています。

雇用保険の料率は、一般の事業所は「賞与の支給金額×0.003%」です。(建設業は0.004%。2019年度の料率。)雇用保険は、厚生年金保険料や健康保険料のように1,000円未満の端数を切り捨てず、支給額に保険料率を掛けます。

最後に、所得税です。所得税は「(前月の給与-社会保険料等)×税率」で計算します。税率は、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」に当てはめて求めますが、扶養している家族の人数によって税率が異なります。

例えば、前月の給与-社会保険料等が30万円の場合、扶養親族が0人の場合は8.168%ですが、扶養親族が3人の場合は4.084%となります。本人や扶養している配偶者や親族が障害者の場合は扶養親族の人数を1人加算することができます。また、本人が寡婦(夫)や勤労学生の場合も扶養親族の人数を1人加算することができるので、引かれる税金は少なくなります。

ただし、前月に給与の支払いがない場合や前月の給与の金額(社会保険料等を差し引いた金額)の10倍を超える賞与(社会保険料等を差し引いた金額)を受け取る場合は、計算式が異なりますので、ご注意下さい。

ここまでざっと計算すると、手取り収入は支給額の8割程度となることが分かります。

具体的に手取りボーナスを計算

具体的に、手取りボーナスを計算してみましょう。条件は同じで支給金額の違う例を2つ用意しました。

ボーナス70万円の人の手取りは?

42歳独身(扶養親族なし)
ボーナス70万円
前月の給与は35万円
社会保険料は、5万4,924円(健康保険料2万934円、厚生年金保険料3万2,940円、雇用保険料1,050円)
協会けんぽに加入
住まいは東京都
勤め先は一般企業

①厚生年金保険料:70万円×9.150%=6万4,050円
②健康保険料:70万円×5.185%=3万6,295円
③雇用保険料:70万円×0.3%=2,100円
④所得税:29万5,076円(35万円-5万4,924円)×6.126%=1万8,076円
①~④の合計:12万521円

手取りボーナスは、57万9,479円(70万円-12万521円)となります。

同じ条件でボーナスが100万円だと

①厚生年金保険料:100万円×9.150%=9万1,500円
②健康保険料:100万円×5.185%=5万1,850円
③雇用保険料:100万円×0.3%=3,000円
④所得税:29万5,076円(35万円-5万4924円)×6.126%=1万8,076円
①~④の合計:16万4,426円

手取りボーナスは、83万5,574円(100万円-16万4,426円)となります。

扶養親族が2人の場合は、税率が4.084%となり、引かれる所得税は1万2,050円となるため、手取りボーナスは6,026円増えます。払いすぎた税金がある場合は年末調整の際に返ってくることもあります。

引かれた後の金額で計画的に使おう

計算してみると、思いの外たくさん引かれてしまいますね。ボーナスを使っての買い物計画がある方は、ご注意ください。

文・冨士野喜子(ふじのFP事務所所属)/fuelle

【こちらの記事もおすすめ fuelle】
せこくない、苦しくない、続く「節約術」まとめ
これで10%オフ!デパコスのオトクな買い方3選
免税店でさらにお得に買い物する3つの裏ワザ
イオン系列の株主優待「徹底活用術」生活費を浮かせる3つのポイント
えっ、知らないの?ヨーロッパでオトクに買い物できる「デタックス」活用法