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ブリッジレポート Delta-Fly Pharma株式会社(4598)

ブリッジレポート Delta-Fly Pharma株式会社(4598)
(画像=インベストメントブリッジより)


ブリッジレポート Delta-Fly Pharma株式会社(4598)
(画像=インベストメントブリッジより)

目次

  1. 今回のポイント
  2. 1.会社概要
  3. 2.業績動向
  4. 3.成長戦略
  5. 4.今後の注目点
  6. <参考:コーポレートガバナンスについて>

今回のポイント

既存の抗がん活性物質等を「モジュール」(構成単位)として利用し、用法用量や結合様式等に創意工夫を加えて組み立てることで臨床上の有効性と安全性のバランスを向上させた副作用の少ない新規抗がん剤を創製する「モジュール創薬」という独自コンセプトで抗がん剤を開発。

「モジュール創薬」は治療効果の向上、副作用軽減、低コストといった患者メリットに加え、特許化による高い排他性、迅速な開発スピード、低開発リスクといった開発上のメリットも大きい。同社では現在6つの製品・開発パイプラインを有し、3品目が臨床試験実施中、3品目が臨床試験準備中である。

モジュール創薬の他、抗がん剤開発への特化、経験豊富なメンバーによる開発、外部資源の有効活用による効率的な企業運営なども同社の特徴。

前回レポート時点からは、「DFP-10917:米国で臨床第Ⅲ相試験開始」、「DFP-14927:米国で臨床第Ⅰ相試験開始」という進捗が見られた。

前回レポート時点でも最も開発が進捗していたDFP-10917は想定通り、米国で臨床第Ⅲ相試験が始まった。2021年度の同試験終了、2022年度までの米国での承認・販売という目標に向けて着実に進捗するのかを引き続き注目したい。同時に同社が収益化・企業価値向上の上で最もインパクトが大きいと認識し、常に実現を追求している「製薬企業への新規ライセンスアウト」についても、リリースを期待したい。

1.会社概要

『「がん」だけを見ることなく、「がん患者」の全体を診ることにより、安心して身内のがん患者に勧められる治療法を提供すること』を企業理念に、既存の抗がん活性物質等を「モジュール」(構成単位)として利用し、用法用量や結合様式等に創意工夫を加えて組み立てることで臨床上の有効性と安全性のバランスを向上させた副作用の少ない新規抗がん剤を創製する「モジュール創薬」という独自コンセプトで抗がん剤を開発。

【1-1 沿革】
徳島県出身の江島社長は、名古屋工業大学卒業、東京工業大学修士課程修了後、地元徳島県の製薬企業である大塚グループに就職し、その事業会社の一つ大鵬薬品工業に配属となった。入社後すぐに早稲田大学理工学部に留学し、約12年間、研究者として医薬品、特に、機能性高分子から成る新薬の開発に関する研究に取り組む。

その後、大鵬薬品工業の医薬品のシーズ探索を担当する部門在籍時、米国バイオベンチャーのマネジメントのあり方などを目の当たりにした際、大手製薬企業の研究開発組織で開発に携わるのではなく、独立して自分の力で製薬会社をマネジメントし、新しいアプローチで創薬を行いたいという意欲が強く湧き上がる。

同時に、単に創薬を目指すのではなく、目の前にいる患者に何をしてあげられるのかを常に考えながら、ビジネスとして成立させることを目指し、2010年、江島社長61歳の時、大鵬薬品工業を退任し、Delta-Fly Pharma株式会社を設立。モジュール創薬による副作用の少ない患者に優しい抗がん剤開発に取り組んでおり、2019年3月現在6つの製品・開発パイプラインを有している。2018年10月、東証マザーズに上場した。

【1-2 企業理念・経営理念】
社名「Delta-Fly」は「Dragonfly(とんぼ)」に由来している。とんぼは前にしか進まず退かないところから「不退転」の精神を象徴し、「勝ち虫」とも呼ばれていることから、強い意志をもって医薬品開発を行う決意を表している。

企業理念:「がん」だけを見ることなく、「がん患者」の全体を診ることにより、安心して身内のがん患者に勧められる治療法を提供すること

後述するように、同社は「がん」に打ち勝つことのみを目的とする抗がん剤を開発するのではなくのではなく、抗がん剤の大きな課題である副作用を軽減し、価格も含め患者およびその家族が安心して用いることのできる抗がん治療を提供することを自社の社会的存在意義であると認識している。

【1-3 同社を取り巻く環境】
厚生労働省「平成30年(2018)我が国の人口動態統計」によれば、2016年の主な死因別死亡率(人口10万人に対し何人が死亡したか)は悪性新生物(がん)が、298.3人で第1位であった。1981年に死亡率142.0人で、同134.3人の脳血管疾患に代わり第1位となって以来30年以上にわたり連続して第1位であり、その数値も年を追って上昇している。高齢化、また食生活を含めたライフスタイルの変化等によりがん発症率は上昇していると言われている。

ブリッジレポート Delta-Fly Pharma株式会社(4598)
(画像=同社資料より)
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(画像=同社資料より)

こうした状況に対し、様々な抗がん剤が用いられ、新薬の開発も行われているが、周知のように抗がん剤治療に伴う各種副作用は、がん患者にとって大きな負担であり、患者のQOL(Quality Of Life:生活の質)向上の観点から副作用の軽減ニーズは極めて大きなものとなっている。

(副作用発生の仕組み)
がん細胞は、急速に分裂して成長するので、抗がん剤は、成長の速い細胞を殺すように作られている。しかし同時に健康な細胞にも、骨髄で造られる血液細胞、消化器の細胞、生殖器の細胞、毛根細胞など急速に細胞分裂するものがあり、抗がん剤はがん細胞だけでなくこれらの正常細胞にも影響を与えてしまい、嘔気、嘔吐、脱毛、疲労感といった副作用を引き起こす。

【1-4 事業内容】
(1)同社の創薬方法:モジュール創薬
多くのバイオベンチャーがある中で、同社を最も特徴づけるのが同社の創薬コンセプト「モジュール創薬」である。

ブリッジレポート 株式会社プレサンスコーポレーション(3254)
(画像=同社資料より)

既存の抗がん活性物質等を「モジュール」(構成単位)として利用し、用法用量や結合様式等に創意工夫を加えて組み立てることで臨床上の有効性と安全性のバランスを向上させた新規抗がん剤を創製するのが「モジュール創薬」である。「モジュール創薬」では「がん」だけを見ることなく、「がん患者」の全体を診ることによって、未だに効果が限定的で多くの様々な副作用のある抗がん剤を複合的に改良して、副作用の少ない安心して身内のがん患者に勧められる薬剤にする。

(モジュール創薬の優位性)
患者へのメリット
◇患者情報に基づく創薬だから治療効果が上がる。
◇患者情報に基づく創薬だから従来の副作用が消失する。
◇基礎と臨床試験が少なく短期間だからコストが低い。

開発上のメリット
◇新規性・進歩性により特許化できるから高い排他性を有する。
◇患者情報に基づく開発だから開発スピードが速い。
◇患者情報に基づく開発だから開発リスクが低い。

一般的な抗がん剤の創薬においては、基礎の探索研究段階でがんの特異的な部分に作用する化合物をスクリーニングし、可能性のある化合物を抗がん剤候補とするが、臨床段階で作用を確認し、臨床試験で有効性と安全性を実証する必要があり、基礎段階からの研究開発に長い期間を要する。

これに対して、「モジュール創薬」は、既に医薬品として使用されている抗がん剤や副作用の問題で開発を断念した抗がん剤の活性物質を利用して組み合わせるため、基礎の探索研究がほとんど不要であることに加え、臨床での有効性と安全性の予測が可能であるため創薬に着手して1~2年後には臨床試験を開始できているなど、一般的な抗がん剤よりも研究開発の効率が高く、開発期間も短くなり、臨床試験で失敗する等の開発リスクが低減されている。また、がん患者の治療上の課題に注目して、特許切れの医薬品を抗がん剤の知識とノウハウを駆使して組み合わせれば、新規の抗がん剤としての特許化が可能である。

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(画像=同社資料より)

また、近年、新薬開発のコスト低減などを目的とし、製薬企業においては後発薬ジェネリックや既存薬剤から新たな薬効を見つけ出すドラッグ・リポジショニングの開発が拡大している。

これらは既存薬を利用するという点では「モジュール創薬」と同じだが、ジェネリックはもちろんだが、ドラッグ・リポジショニングにおいても新規性・進歩性が認められにくいため特許取得が困難であるのに対し、「モジュール創薬」は全て特許化された新たな薬剤に生まれ変わるという点が決定的な違いとなっている。

このように、抗がん剤の問題点を解決しようとする限り、完全に新規の抗がん剤を生み出すことが可能であることから、同社では「モジュール創薬」は新たな創薬手法の大きなイノベーションになり得ると確信している。

(2)ビジネスモデル・収益モデル
(ビジネスモデル:効率的な研究開発体制を構築)
新しい医薬品が上市されるまでには、「基礎研究」から始まり、「前臨床試験(動物を用いて薬効薬理作用、生体内での動態、有害な作用などを調べる試験)」、「臨床試験(医薬品や治療技術などの人間への影響を調べる科学的試験)」を経て、当局への申請・承認を得たのち、「製造」、「販売・マーケティング・製造販売後調査」といったプロセスを経るのが一般的である。

こうしたプロセスにおいて同社は、研究開発のマネジメント業務に集中し、具体的な業務については国内外の優れた外部の研究開発受託会社や製造受託会社に委託しており、開発フェーズに応じた外部協力機関との連携により、効率的な研究開発体制を実現している。また、三洋化成工業株式会社(東証1部、4471)との間で、ドラッグデリバリーシステムを用いた新規抗がん剤における共同研究開発にも取り組んでいる。

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(収益モデル)
研究開発段階においては、提携製薬会社との契約に基づく「契約一時金」、「マイルストーン」、「開発協力金」が主な収入となる。将来、提携対象の製品が上市に至った場合には、売上高に応じた「ロイヤリティ」収入を受け取る予定である。

現在の提携製薬会社は以下の2社。
協和化学工業株式会社(未上場):抗がん剤候補化合物DFP-14323の日本における独占的ライセンス契約を締結
日本新薬株式会社(東証1部、4516):抗がん剤候補化合物DFP-10917の日本における独占的ライセンス契約を締結

(3)製品・開発パイプライン
現在、前述の経営方針に沿って以下6つの製品・開発パイプラインを有している。パイプラインの開発・事業化の経緯、現状、今後の計画は以下のとおりで、3品目が臨床試験実施中、3品目が臨床試験準備中である。下記赤字が前回(19年3月期第2四半期報告時)からの変更点である。

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(画像=同社資料より)

①「DFP-10917」

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(開発状況・今後の事業化)
米国で行われた臨床第I/II相試験では、第II相パートで48%(14/29例)の患者で奏効し、高い有用性が示唆された。これを受け、米国規制当局(FDA)との臨床第II相試験終了時会議を経て、臨床第III相試験の治験実施計画書を提出。合意を得ることができたが、再発・難治急性骨髄性白血病の治療体系の変更に伴い第III相試験のプロトコールの一部を改訂の上、米国FDAに再提出。臨床第III相試験を開始した。2021年度までの第III相試験終了、2022年度までの米国での承認・販売を目指している。日本国内については、ライセンス先の日本新薬株式会社で臨床第I相試験の準備中である。

②「DFP-14323」

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(開発状況・今後の事業化)
既存薬ウベニメクスは日本において、日本化薬(株)が、「成人急性非リンパ性白血病に対する完全寛解導入後の維持強化化学療法剤との併用による生存期間の延長」の効能・効果で承認済。Delta-Flyは適応追加として、「EGFR 遺伝子変異陽性非小細胞肺がん患者を対象とした低用量EGFR-TKI 併用治療の臨床第II相試験」を2018年1月から日本国内で開始し、症例登録の完了に向けて参加施設を拡大中である。2023年度までに日本での適応追加の承認・販売を目指している。協和化学工業株式会社(未上場)と日本における独占的ライセンス契約を締結している。

③「DFP-11207」

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(開発状況・今後の事業化)
米国にて固形がん(消化器がん)を対象に臨床第I相試験を進め、次試験の推奨用量と従来の5-FU系抗がん剤で発現していた血小板減少の副作用がないことを確認した。現在、食事の影響試験が終了し、その総括作業と、治験責任医師との協議を行い、臨床第II相試験の準備を開始した。2024年度までに米国での承認・販売を目指している。 ④「DFP-14927」

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(開発状況・今後の事業化)
米国において前臨床試験が終了している。前臨床試験のデータでは、週1回投与で血液中濃度が長時間安定であることを確認しており、固形がんに対する抗腫瘍効果を認めている。2018年3月に三洋化成工業(株)と共同開発契約を締結し、臨床第I相試験開始申請の準備を進めてきたが、2019 年1月18日、米国 FDAによる IND(Investigational New Drug:臨床試験用の新医薬品)の安全性審査が完了し、米国での臨床第I相試験の実施が許諾され、膵がん 及び胃がんを含む消化器がん患者を対象に臨床第I相試験を開始した。また、この臨床試験とは別に、骨髄異形成症候群を含む血液がん患者への可能性も検討する予定である。2025年度までに米国での承認・販売を目指している。

⑤「DFP-10825」

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(開発状況・今後の事業化)
すでに卵巣がん、胃がん及び膵がんで生じる腹水の原因となる腹膜播種転移に対する薬効試験と薬物動態試験を終え、原薬、DDS 及び製剤などの治験薬の製造法についても現行の医薬品適正製造基準(cGMP)による予備的な検討を終えている。今後は、株式上場で得られた資金の一部を活用し、医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施基準(GLP)による前臨床試験を追加した後、米国 FDAにIND申請の上、米国で卵巣がん、胃がん及び膵がんの腹膜播種転移の患者を対象に臨床第I相試験を開始する予定である。出願中の各国の特許証も届いている。新たな原薬と製剤の製造にも目処を立てた。臨床試験の開始に向けて着実に準備を進めている。2020年度までに米国または日本国内での臨床試験の開始を目指している。

⑥「DFP-17729」

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(開発状況・今後の事業化)
医薬品として承認・販売されている尿アルカリ化剤の、日本における抗がん剤としての適応追加の準備を進めている。尿アルカリ化剤は「アシドーシスの改善」の効能・効果で、「高尿酸血症」や「腫瘍崩壊症候群」などの治療で、すでに臨床現場で使用されているため、前臨床試験は不要。

抗がん剤や免疫チェックポイント阻害剤との併用により、既存薬の抗腫瘍効果の範囲を広げ、新たながん治療の提供を目指す。2020年度までに日本国内での適応追加の臨床試験の開始を目指している。

【1-5 バイオベンチャーとしての4つの特徴】
バイオベンチャーとしての同社を特徴づけるのは主に以下の4点である。

➀モジュール創薬
前述のように、既存の薬剤等を「モジュール」(構成単位)で創意・工夫して組み立てることで特許化し、臨床上の有効性と安全性のバランスを向上させた新薬を生み出している。

➁抗がん剤開発への特化
未だに効果が限定的で多くの様々な副作用がある「抗がん剤」を対象にすることで、モジュール創薬による新薬開発を加速し、がん患者の社会生活の改善に貢献している。

③経験豊富なメンバーによる開発
長年にわたり抗がん剤の研究・開発に従事してきた製薬会社経験者と、がん患者のことを良く知る臨床医から構成されるメンバーで、確実に開発を進め、アンメット・メディカル・ニーズに応えており、同社の強力な差別化要因、競争優位性となっている。

④外部資源の有効活用
工場や研究所を持たず、研究開発マネジメント業務に集中し、外部の受託機関などに委託して積極的な連携を図ることにより、効率的な運営を行っている。

2.業績動向

(1)2019年3月期決算概要 
①業績概況

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(事業収益)
DFP-10917の米国における臨床第III相試験の実施に伴い、日本で臨床第I相試験の開始により、日本新薬(株)からマイルストーンとして2億円の事業収益を見込んでいたが、その後の新しい治療体系に合わせて米国の臨床第III相試験のプロトコールを一部改訂(米国の食品医薬品局に提出済み)したことに派生し、日本国内の臨床第I相試験の開始が遅れたことにより、日本新薬(株)からマイルストーン支払いが無かった。

(事業費用)
開発パイプラインの各臨床試験の症例登録開始時期が変更となった影響などに伴い、研究開発費が前期比89.1%増の3億77百万円となり、事業費用は同50.5%増の5億93百万円となった。

(営業利益)
営業損失は同4億39百万円拡大の6億82百万円と見込んでいたが、上記の理由で研究開発費を含む販管費が減少したため同3億48百万円拡大の5億92百万円となった。

②財務状態とキャッシュ・フロー
◎主要BS

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公募増資により前期末に比べ現金、純資産が増加。資産合計は前期末に比べ27億3百万円増加し、35億67百万円となった。自己資本比率は前期末比3ポイント上昇し98.2%。

◎キャッシュ・フロー

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営業CFはマイナスに転じたが、公募増資により財務CFのプラス幅は拡大し、キャッシュポジションは上昇した。

(2)2020年3月期業績見通し

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事業収益については、臨床試験の進捗状況及びライセンス交渉の不確実性を考慮すると、現段階でのマイルストーン対価並びに契約一時金等を計上することは適切でないと考えており、今後、収益が確実になった段階で見通しを明らかにしていく予定。

一方事業費用については、DFP-10917は臨床第III相試験を米国で進めると共に、DFP-11207の臨床第II相試験及びDFP-14927の臨床第I相試験を米国で開始する予定である。また、国内においては、DFP-14323の臨床第II相試験の症例登録をさらに推進し、DFP-17729は国内の提携パートナーと共に臨床試験を開始する予定。これらの開発パイプラインの進展に伴い、臨床試験の費用が前期よりも多くなるため、研究開発費は前期比4億45百万円増加の8億22百万円を見込んでいる。

3.成長戦略

臨床試験実施中の3品目および臨床試験準備中の3品目の開発を着実に進め、2022年度以降毎期1品目の上市を目指している。また収益の最大化を目指し、日本・中国・欧州・米国での提携パートナー確保にも注力する。

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4.今後の注目点

前回レポート時点で最も開発が進捗していたDFP-10917は想定通り、米国で臨床第Ⅲ相試験が始まった。2021年度の試験終了、2022年度までの米国での承認・販売という目標に向けて着実に進捗するのかを引き続き注目したい。同時に同社が収益化・企業価値向上の上で最もインパクトが大きいと認識し、常に実現を追求している「製薬企業への新規ライセンスアウト」についても、リリースを期待したい。

<参考:コーポレートガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成
組織形態:監査役会設置会社
取締役:7名、うち社外4名
監査役:3名、うち社外3名

◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日:2018年10月12日

<基本的な考え方>
当社は「「モジュール創薬」により、安心して身内のがん患者に勧められる治療法を提供する。」というミッションの下、株主をはじめ、顧客、取引先、従業員、地域社会等の全てのステークホルダーの利益を重視した経営を行うことが当社の使命であると考えています。そのためには、当社事業が安定的かつ永続的な発展を果たすことが不可欠であり、このような発展の基盤となる経営の健全性、透明性及び効率性が確保された体制の整備を進めることをコーポレート・ガバナンスの取組みに関する基本方針としています。

<実施しない主な原則とその理由>
「基本原則をすべて実施しています。」と記載している。

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