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ブガッティLa Voiture Noire──その価格、なんと14億円

ベースは『シロン』。創業者長男の生誕110周年を記念した一品製作のハイパーGT 車名の『La Voiture Noire(ラ・ヴォアチュール・ノワール)』は、フランス語で「黒いクルマ」という意味だ。その名が示すように、カーボンファイバーが多用されたボディは深みのあるブラックカラーをまとい、そこへボンネットからルーフへと背骨のように走る白いライン、ホイールから覗くブルーのブレーキキャリパーがアクセントを効かせる。 ベースは『シロン』。デザインのモチーフは、創業者エットーレ・ブガッティの長男であるジャン・ブガッティが1930年代に4台のみを生産した『Type 57 SCアトランティック』だ。これを現代的に再解釈してハイパーGTカーに仕立てた。『ラ・ヴォアチュール・ノワール』はジャン・ブガッティの生誕110周年を記念した一品製作車でもあるという。 同じ『シロン』をベース車両としているだけに、『SCアトランティック』というより、どこか40台が限定生産される『ディーボ』を彷彿とさせるが、リアセクションのデザインは明らかにそれと異なる。とりわけ6本出しのエキゾーストパイプは圧巻のひと言だ。 最高出力1500ps。『ディーボ』と同じ8.0L W16気筒クワッドターボエンジンを搭載 心臓部に積むのは『シロン』と同型の8.0L W16気筒クワッドターボエンジン。これは『ディーボ』とも共通する。最高出力1500ps、最大トルク1600Nmという凄まじいパワーを発生し、7速DCT(デュラルクラッチトランスミッション)を組み合わせる。ただし、『ディーボ』がワインディングロードでのハンドリングを重視した特別モデルであるのに対し、『ラ・ヴォアチュール・ノワール』は快適な長距離ドライブを実現するグランドツアラーとして作られる。最高速度や足回りなどのセッティングは多少異なるに違いない。 ブガッティ・オートモビルズを率いるステファン・ヴィンケルマンCEOは、『ラ・ヴォアチュール・ノワール』のワールドプレミアに際して次のようにコメントしている。 「ラ・ヴォアチュール・ノアールは、現在の自動車業界の最先端を示すもので、独自の高度なテクノロジーを彫刻のような美しさで包んだほかに類のないグランドツアラーです。我々のヘリテージ、新時代を見据えたスピード、テクノロジー、豪華さ、スタイリングに敬意をしめすもので、自動車のオートクチュールとも呼ぶべき一台といえるでしょう」 オーナーは、ポルシェの大株主で、フォルクスワーゲン元CEOのエンスージアスト 『ラ・ヴォアチュール・ノワール』は、ジャン・ブガッティの生誕110周年を記念したモデルだが、同時に「あるエンスージアスト」のために製作された一台でもある。そのオーナーの名は、フェルディナント・ピエヒ(Ferdinand Piech)。フォルクスワーゲンの元CEOであり、ポルシェの大株主、そしてスーパーカーコレクターとして知られる人物だ。 販売価格は1100ユーロ。邦貨換算すると、およそ13億7700万円という途方もない金額とされている。しかも、ジュネーブモーターショーでお披露目された『ラ・ヴォアチュール・ノワール』は完成前の車両で、インテリアデザインも決定しておらず、納車まであと数年が必要だという。そのため、最終的に20億円近くになるとの一部報道もある。いずれにしても、あまりに現実世界とかけ離れていて、我々はため息を漏らすほかなさそうだ。