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トラブルを未然に防止!お客様への資産管理アドバイス【第17回】相続人が経営する法人に対して贈与を考えているお客様

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(画像=Amnaj Khetsamtip / Shutterstock.com)

解説

個人から法人へ財産を贈与するケースでは、贈与を受けた法人側・贈与を行った個人側それぞれに、個人間の贈与とは異なる税務上の取扱いがある。

贈与を受けた法人には、贈与税ではなく法人税(地方法人税・住民税・事業税・地方法人特別税も課税される。以下、法人税等という)が課税される。贈与税は、贈与を受けた者が「個人」である場合に課税される税金である。

法人税等の計算では、贈与された財産を時価で評価し、評価額は受贈益として商品の売上など法人の他の収入と合算(益金)する。法人税等は、益金から経費の合計(損金)を控除し、さらに今期に繰り越された前期以前に発生した赤字(繰越欠損金)を控除した残額(課税利益)に課税される。

そのため「受贈益を益金に計上したうえで、損金を控除したら赤字になった」「損金を控除しても黒字だったが、繰越欠損金を控除したら黒字がゼロになった」という場合には法人税等が課されない。

つまり、法人への贈与を考える場合、贈与時期の選択が重要になるということだ。今期に大きな赤字が生じる見込み、繰越欠損金がある――といった場合なら、法人へ贈与による財産の移転を考える時期ともいえる。

同族会社の場合はさらに株主への課税も