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データ共有の障壁を取り除くためにマイクロソフトが提案する3種の契約形態

Microsoft(マイクロソフト)は、米国時間7月23日、3種類のデータ共有契約書案を発表した。同様の文書を作成したいと考えている他の組織にとって、土台として機能することを狙ったもの。

今回の発表で、Microsoftの副社長で知財部門長のエリック・アンダーセン(Erich Andersen)氏は、データ共有についての課題について、以下のように述べた。つまり、協力してデータセットの共有に取り組みたいと考えている組織は多いものの、そのための契約書を作成するための作業が複雑なために、交渉や弁護士との相談に数ヶ月も費やしたあげく、暗礁に乗り上げたり、中止になってしまうプロジェクトが多いのだと。

「データを共有したいと考えている個人や組織にとって、それが容易に実現できるように手助けしたいと考えています」と、アンダーセン氏は書いている。「多くの場合、広範なデータ共有シナリオを扱う契約書は不必要に長く複雑です。また私たちは、AIのためにコンピューター上でデータを利用する権利を制限する契約書には、重要な役割があると考えています。さらに、独占権のあるデータセット、または個人的なデータセットのデータ共有に関する状況は常に急速に変化しているので、一般に使われている用語を見直して改善し、うまく説明する余地があると考えています」。

これら3種類の契約書は、少しずつ異なるユースケースに焦点を当てている。1つは、「Computational Use of Data Agreement(コンピューター上でデータを利用するための契約)」で、公に利用可能なソースからのデータをコンピューター上で利用する目的で共有するためのもの。このデータには、たとえば個人情報は含まれていないものとする。一方、「Data Use Agreement for Open AI Model Development(オープンなAIモデル開発のためのデータ利用契約)」は、個人データを含む可能性があるデータを使ったAIモデルのトレーニングに関するもの。もう1つの「Open Use of Data Agreement(オープンなデータの利用契約)」は、その名が示すように、データを広く公開する際に適用できるものとなっている。

アンダーセン氏によれば、Microsoftは、コミュニティによるレビューと、フィードバックを受けるために、これらのライセンスを公開するのだという。「さらに前進するために、関心を持つ利害関係者と協力して、これらの契約書に磨きをかけ、さらに広範囲のデータ共有シナリオをカバーするための契約書を追加していきたいと考えています」とも書いている。

画像クレジット:JASON REDMOND

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(翻訳:Fumihiko Shibata)