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ダイバーシティ経営を実現するためのオフィスづくりとは?

多様な人材を受け入れ、その能力が存分に発揮できる機会を提供する、ダイバーシティ経営が求められるようになっています。ダイバーシティ経営を推進するには、人事評価や社員教育といった制度面だけでなく、オフィス環境などのハード面から社員をサポートすることが大切です。具体的に、どのようなオフィスを構築するべきでしょうか。

人材・働き方をより多様にする企業が求められる

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(画像=Monkey Business Images/Shutterstock.com)

少子高齢化に伴い生産年齢人口が減少し、あらゆる業界が人手不足に悩んでいます。そのための一つの方策が「ダイバーシティ経営」です。ダイバーシティとは、日本語訳すると「多様性」という意味になります。企業経営においては、年齢、性別、国籍、人種、婚姻の有無、信仰、文化、価値観、働き方の違いなどを問わず、さまざまな属性を持つ人材が、その能力を最大限発揮できる機会を提供し、価値創造を図る経営戦略のことを指します。

ダイバーシティ経営を進めることで、多様な人材の確保や能力開発、モチベーションの向上につながります。また、社内外でのコラボレーションが活発になり、製品・サービスにおけるイノベーション創出が期待できるなどの効果も期待できるでしょう。

今後はオフィスづくりにもダイバーシティが重視される

ダイバーシティ経営を推進するためには、企業としての指針を明確にし、人事評価や採用といった制度を整備するだけでなく、従業員の多様な働き方をサポートするための労働環境の整備も大切です。

ダイバーシティ経営を実践するには、何をすればいいのでしょうか。経済産業省の「ダイバーシティ 2.0 行動ガイドライン」によれば、取るべきアクションとして以下の7つを挙げています。

(1)経営戦略への組み込み
(2)推進体制の構築
(3)ガバナンスの改革
(4)全社的な環境・ルールの整備
(5)管理職の行動・意識改革
(6)従業員の行動・意識改革
(7)労働市場・資本市場への情報開示と対話

ダイバーシティ経営を推進するためには、ダイバーシティを経営戦略に組み込むための方針を策定し、推進体制の構築やガバナンス改革を実施するだけでなく、上記の「(4)の全社的な環境・ルールの整備」にあるように、従業員の多様な働き方をサポートするためのオフィス環境の整備も大切ということです。具体的には以下のようなオフィス機能が考えられます。

・フリーアドレス
従業員が個人席を持たずに日替わりで自分の好きなデスクを選んで仕事ができる仕組みのこと。外回りが多くオフィスにいる時間の少ない営業担当者や、部署の垣根を越えてプロジェクトチームを組んで働く社員など、多様な就労形態に合わせやすく、生産性が高まる効果が期待できます。

・集中席
他の人と一緒にコミュニケーションを取りながら仕事をしたい時もあれば、1人で集中して作業をしたほうが効率的な場合もあります。集中席は、パーティションなどで区切って集中席とするケースもありますが、より集中度を高めるために半個室のブースを設けるケースもあります。

・リフレッシュスペース
カフェやバーカウンターを設けたり、疲れを癒やすマッサージチェアを置いたり、百科事典や絵本を並べたライブラリーを設けたりなど、さまざまな仕掛けが考えられます。普段の業務ではあまり接点のない従業員同士のコミュニケーションが生まれ、コラボレーションの創出に効果が期待できます。

・ミーティングスペース
会議スペースも工夫次第でさまざまな効果が期待できます。低いソファとテーブルを置き、落ち着いたカフェのようなスペースにすれば、リラックスした雰囲気のなか親密度の高い会議が行えるでしょう。あるいは、高さのあるテーブルのみの「立ち会議室」を設ければ、進行がスピーディーになり会議時間が短縮されるはずです。

オフィス設備以外の面では、育児中の従業員をサポートするための託児所の設置、自宅や出張先にいながらオフィスと同じように仕事ができるテレワーク環境、サテライトオフィスなども用意したい環境の一つです。

託児所やテレワークを導入することで、育児・介護中の従業員が自宅にいながらにして業務に携わることも可能になります。サテライトオフィスがあれば、外回りの営業担当者は自社オフィスに戻らなくても、書類作成などの業務を行うことができ、無駄な移動時間を削減できます。結果的にワークライフバランスの向上になります。

このように、さまざまな従業員の働き方に合わせた職場環境を整備することは、多様な人材を受け入れ、その活躍をサポートすることでもあります。その結果、企業価値の向上につながるといえるのです。みなさんもオフィス環境の整備から、ダイバーシティ経営を考えてみてはいかがでしょうか。