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ショッピングモールのEコマース時代における存在価値

モトリーフール米国本社、2019年7月16日投稿記事より

オンラインショッピングの浸透により、ショッピングモールは米国内および世界中で長期的に徐々に衰退していくと言われていました。

アマゾン(NASDAQ:AMZN)は年々成長を続けており、実店舗を持つ小売企業の多くもオンライン店舗も構えています。

その一方で、衰退しているショッピングモールもありますが、一部には勝ち組モールもあります。

地域の傾向が必ずしも大規模な産業動向を示すわけではありませんが、しばしば個人的な観察から産業動向に関するヒントを得ることができます。

筆者は、アメリカ最大のショッピングモールである「モール・オブ・アメリカ」の近くに住んでいます。

もし、ショッピングモールの死が明白であるならば、すぐにわかるでしょう。

しかし、現在のモール・オブ・アメリカの状況は死とは程遠いものです。

同ショッピングモールは拡張されつつあり、隣接ホテルも小売スペースに改築されており、建設用クレーンは常にショッピングモールエリア近くにあります。

そして、モール内部の頻繁な改装工事は、2019年のショッピングモール業界の活況を呈しています。

ショッピング
(画像=Getty Images)

数字は「ショッピングモールの死」を示さず

調査会社レイスの最近の調査によると、ショッピングモールの空室率は9.3%で、2011年第3四半期のピークの11.1%から大きく低下しています。

空室率が低下しているだけでなく、前四半期の実効賃料は0.4%上昇し、1平方フィート当たり18.73ドルとなりました。

空室率や賃料は急速には改善していませんが、安定しています。

しかし、かつて熱狂的に支持されていたシアーズ(OTC:SHLDQ)、JCペニー(NYSE:JCP)、メイシーズ(NYSE:M)のような昔ながらの百貨店は、数百万平方フィートの規模で店舗を縮小しています。

かつての百貨店は苦労していますが、活気に満ちたイノベーションがショッピングモールで起こりつつあります。

ショッピングモールはショールームに

ショッピングモール内の小さな小売スポットは、ブランドがプレゼンスを築き、直接顧客にアピールするのに最適な場所となっています。

アップル(NASDAQ:AAPL)がその最も注目すべき例です。

そのブランド、製品、およびサービスを、世界中のモールを通じて消費者にアピールしています。

今日、ショッピングモールを歩き回るのは、ブランドを満載した雑誌を見ているようなものです。

ナイキ、マイクロソフト、オークリー、ベライゾン、さらにはメルセデス・ベンツもショッピングモールに出店しています。

以前はそうではありませんでした。

これらの企業は、ショッピングモールで直接顧客とコンタクトしようとしており、直接販売やオンライン販売につながるようなブランド戦略を構築しています。

伝統的な小売企業とは異なり、店舗の収益性は重要ではありません。

重要なのは、企業のブランドや製品イメージを確立することです。

最近注目を集めているもう1つの傾向は、オンラインブランドが実際の店舗を出店し始めていることです。

ワービー・パーカー、オール・バーズ、ぺロトンはオンラインで人気のあるブランドですが実店舗を出店し始めました。

出店の狙いは利益よりもブランドの認知度向上とマーケティングです。

ショッピングモールは死なず、存在価値を変えて存続

一般的に実小売店舗やショッピングモールの死は10年以上前から予想されてきました。

しかし、実際には、ショッピングモールは顧客と接触するのに最適な場所です。

ショッピングモールは、多くの顧客がブランドに触れ、製品を体験できる場所です。

ショッピングモールはまた、多くの小売企業にとっても価値があります。

オンライン小売企業がショッピングモールのテナントになるのを見ていると、インターネットがショッピングモールを完全に潰してしまうことはないのでしょう。

結局、人々はやはり製品を手に取って買いたいと思うものです。(提供:The Motley Fool Japan


アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。マイクロソフトの子会社LinkedInの従業員であるTeresa Kerstenは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Travis Hoiumは、アップル株とベライゾン・コミュニケーションズ株を保有しています。モトリーフール社は、アマゾン株、アップル株、マイクロソフト株、ナイキ株を保有し、そして推奨しています。モトリーフール社は、アップル株に関するオプションを保有しています(2020年1月の155ドルのショート・コール、2020年1月の150ドルのロング・コール)。モトリーフール社は、ベライゾン・コミュニケーションズ株を推奨しています。