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カンボジアで銀行より高金利のマイクロファイナンスとは?

マイクロファイナンスという言葉をご存知でしょうか。

簡単にいえば貧困者向けの小口融資の総称です。

カンボジアの現地日本人向けフリーペーパーには飲食店だけでなく、金融・保険の会社の広告も掲載されています。

金利が5%以上と銀行の広告に大々的に掲載されている一方で、マイクロファイナンスの広告も掲載されています。

マイクロファイナンスの広告には金利7%〜8%と銀行よりも高い数字。

日本のマネー雑誌には高金利の米ドル預金の銀行口座の話題はありますが、カンボジアの現地マイクロファイナンスの話題はほとんどありません。

カンボジアのマイクロファイナンスも銀行と同じく米ドル建での貸付が可能です。

そこで本記事では一般的にはあまり聞きなれないマイクロファイナンスと、銀行を上回る金利についてご紹介します。

カンボジア
(画像=Getty Images)


そもそもマイクロファイナンスとは?

マイクロファイナンスは、もともとは貧しい人々に対して無担保で小額の融資を行う貧困層向けの金融サービスです。マイクロクレジットとも呼ばれていました。

2006年度にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏が創設したグラミン銀行が、マイクロファイナンスの代名詞です。

グラミン銀行はインドの東にあるバングラデッシュで生まれました。

バングラディッシュは世界で最も貧しい国の一つと言われています。

ユヌス氏は貧困は本人の問題ではなく、政治や経済などの社会情勢によって生み出されるものだと考えました。

しかし貧困だからといって単なる寄付や施しでは、貧困層の経済的自立は実現しないため、ユヌス氏は貧困層が意欲的に生きていける為の仕組みをつくりました。

その仕組みがグラミン銀行とマイクロファイナンスです。


マイクロファイナンスの社会的な意義

マイクロファイナンスの社会的な意義は貧困層を減らすことと同時に自立を促すことです。

少なくともグラミン銀行では以下の目的がありました。

・貧困層と女性が金融サービスを利用できるようにする
・高利貸の搾取から貧困層を守る
・バングラディッシュの大量の失業者に自営業になれる機会を与える
・低所得→低貯蓄→低投資の悪循環を断ち切り小額融資→投資→収入増→貯蓄を増やす→投資増の好循環にする

バングラディッシュのような貧困国では銀行による借入も難しく、お金を借りようにも悪質な高利貸しからの借金に苦しむなどの社会問題があります。

しかし単なる施しでは貧困層の経済的自立は促せないと考えました。

もともと人間には潜在能力があり単に施すだけでは、主体的に自立する力が育たないと考え貧困層が利用できる融資をはじめました。

融資は施しではない為、当然お金を返さなければなりません。

その返済の過程で働く力や自立につながるというわけです。


マイクロファイナンスの仕組み

グラミン銀行のマイクロファイナンスには条件がありました。

  1. 貧困層限定であること
  2. 無担保であること
  3. 5人グループをつくること
  4. 無担保である代わりに5人連帯で返済に責任をもつこと
  5. 返済すると同時に貯蓄もしなければならないこと

特に貧困層の中でも女性の貧困を手助けすることをグラミン銀行は目標にかかげました。

グラミン銀行の特徴的な仕組みは特に5人グループの連帯責任です。

連帯責任とは連帯保証とは違います。

グループで一人ずつ順番に融資を受けることができるのですが、一人の返済が終わらないと次の人が融資を受けられないという仕組みです。

無担保である代わりに連帯責任のため、仲間に迷惑をかけられないという心理が働くため高い返済率でした。

マイクロファイナンスは、これまで高利貸しからしかお金を借りることができなかったバングラディッシュの女性貧困層に、お金を借りる機会と返済する為に自主的に働く意欲を与えました。


カンボジアのマイクロファイナンスは銀行より金利が高い

カンボジアにもマイクロファイナンスの企業があります。

しかしソーシャル色の強いグラミン銀行のような無担保融資・グループ融資の仕組みとカンボジアで急拡大中のマイクロファイナンスには違いがあります。

カンボジアのマイクロファイナンスは、日本でいうところの消費者金融や商工ローンに近いシンプルな小口の有担保融資がほとんどです。

カンボジアの商業銀行は厳しいリスク管理下に置かれているため、あまり無理な融資はできません。

そのため、貸付リスクの高い地方の低所得者層は銀行からの融資を受けづらいのです。

カンボジアのマイクロファイナンスは、銀行が融資できない案件にも融資ができる反面、銀行よりも貸し倒れのリスクが高いため高金利のところが多いのです。

カンボジアのマイクロファイナンスは銀行よりも高い金利で貸し出すため、投資家から資金を集めるときも銀行より高い金利で集めます。


カンボジアのマイクロファイナンスの金利は?

カンボジアのマイクロファイナンスの金利は一概には言えませんが、1年で7%前後と銀行の定期預金よりも高くなっています。

米ドル建でマイクロファイナンスに日本人も融資が可能です。

しかしバングラディッシュのグレミン銀行のようなソーシャルな仕組みや貧困層の自立を促す仕組みとは限りません。

そのため、グレミン銀行のような仕組みを応援するために、カンボジアのマイクロファイナンスに融資をしたいと考えるなら、どのような運営かを事前に聞いてみると良いでしょう。


マイクロファイナンスの方が銀行より金利が高い理由は

カンボジアのマイクロファイナンスの多くは、日本でいうところの消費者金融や商工ローンのようなものなので銀行よりもリスクが高めです。

そして資金を集めるため銀行よりも高い金利でお金を集めています。

そのため銀行よりもマイクロファイナンスの金利は高いのです。

銀行が扱えないリスクの高い融資をする分、マイクロファイナンスへの融資は高いリターンも得られます。

カンボジアの銀行の米ドル建の定期金利1年ものが5%前後としたら、マイクロファイナンスの金利は7%です。

カンボジア非居住者からの融資も受け入れているため観光客でも融資ができます。

ただし一般的に見ればカンボジアの現地銀行への定期預金預け入れよりも貸し倒れのリスクは高くなります。

・為替リスク
・流動性リスク
・カントリーリスク
・マイクロファイナンスそのものが破綻するリスク

また、カンボジアの銀行口座への預け入れと同じように日本からの渡航費が必要になることもあるでしょう。

リスクや渡航費などを勘案しても融資したいと思うのでしたら、運用先の一つとして検討してみても良いかもしれません。

これから世界の株式市場が低迷の時代を迎えると予想するのであれば、米ドルのキャッシュポジションの置き場としてカンボジアの銀行やマイクロファイナンスの選択肢もあります。

ただしカンボジアはソブリンリスクも高く、機関投資家もヘッジファンドの資金も入らない特殊な市場です。


まとめ

マイクロファイナンスとは貧困者向けの小口融資の総称。

無担保融資・グループ融資の仕組みで貧困層の自立を促したグラミン銀行のマイクロファイナンスが有名です。

しかしカンボジアのマイクロファイナンスは日本でいうところの消費者金融や商工ローンのようなところが多数です。

米ドル建融資はできますし銀行よりも金利は高いのですが、金利が高い分リスクも高めです。

銀行の定期預金以上の利回りをリスクをとってでも求めるなら、マイクロファイナンスは一つの選択肢になります。

カンボジアの銀行が1年で約5%、マイクロファイナンスが約7%ほどです。

リスクを勘案して利用するかどうかを決めても良いでしょう。(提供:The Motley Fool Japan



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