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オープン設計のオフィスで生産性が上げられる5つのヒント

相互作用を促進するためのオープンスペース。しかし、実際の調査では生産性の向上よりも、無駄が多いことが判明しています。より機能性の高いオフィスの構築のための5つの秘訣を、社会学の専門家たちが語りました。

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2019.2.26

時間の浪費を助長する「オープンスペース」

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ボストン・コンサルティング・グループのある研究によれば、オフィスで働く人の70パーセントがオープンスペースで仕事をしています。ところが、そのうちの58パーセントはオープンスペースで仕事をすることで注意が散漫になり、最大で1日86分も時間を無駄にしていることが明らかになりました。

チームとして機能する社員たちのオープンスペースは、機動性と相互作用の促進のために非常に有効といわれてきました。しかし、注意散漫になるという欠点が、常々問題となってきたのです。

それでは、チームの集中力を維持し生産性を向上させるにはどのようなアイデアが必要なのでしょうか。

生産性を向上させるオープンスペースのアイディア5つ

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①時間を意識させるためにタイマーやチャイムを使用する

人間の脳や体は長時間の集中には耐えられないという性質があります。集中力を上げるための理想的な時間割は、45分から50分の仕事の後に15分の休憩を入れることという説もあり。
つまり、集中力は筋肉のようなものであり、それを最大限に発揮させるには回復のための時間が必要というわけです。
そのために、オフィスには否応なしに社員たちの精神と肉体を回復させるための休憩時間を告げるチャイムやタイマーを用いる。コンサルタント会社のCEOサブリナ・トスカーニは、これは非常に有効な手段と訴えています。

②飲み物のコーナーにはコーヒーより水を設置する

トスカーニ女史は、もう一つ非常に興味深い提案をしています。それが「水分補給」。
我々の脳の80パーセントは水分です。水分の補給を怠るということは、脳への燃料がじゅうぶんに送られていないということになるのです。実際、水分を補給していないとオフィスでの機能は15パーセントも低下するという研究結果もあります。
社員たちがなんとなく元気がない、そんなときはまず水分補給が最重要事項です。それと同時に、深呼吸も忘れずに行いましょう。酸素も、脳を活性化させるための非常に重要な要素であるためです。

③おやつも機能性向上のためにアレンジする

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オープンスペースではよく共有されるおやつ。
精神的に明瞭であること、また肉体のエネルギーを維持するために、食事やおやつも侮れないと語るのは、栄養学者のロレンツォ・ベルガミです。
過剰な糖分の摂取を控えるためには、それぞれの食品100グラムにつき糖分は5グラム以下を選択すること。そして、小腹が空いたときはデスクに座ったままおやつを食べると、お腹が空いていない隣の同僚をも巻き込むことになります。上司は、こうした場合に外の空気を吸うことを勧めるのがよいでしょう。
ちなみに、集中力を上げる食品といわれているのはダークチョコレート、ブルーベリーやラズベリー、緑茶、バナナなどです。

④仕事にブレーキをかける要因を追求する

同僚とのおしゃべりばかりが時間の浪費の原因となっているわけではない、と語るのはコネチカット大学精神科教授のデイヴィッド・グリーンフィールドです。
彼によれば、携帯やメールの通知音によってドーパミンの分泌が刺激されるのだそうです。また、返事をしなくてはいけないメールを、メールボックスから検索してなかなか見つからないときも、ドーパミンのレベルは急上昇し体は興奮状態になってしまいます。
さらに、メールや携帯通知によって仕事が中断されると、集中力を回復するために25分を擁するという結果まで。
仕事中はできるだけアプリはオフにし、ソーシャルに踊らされない努力が必要なのです。逆に、メールを分別したりメモをスキャンできるアプリは積極的に使用し、無駄な時間とスペースを削除!

⑤効率的なミーティングを行う

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ミーティングが意味もなく冗長的になるのは、参加者の集中力を著しく下げる結果になります。
ミーティング中に人々が集中しているのは、18分が限度という研究結果もあります。ワシントン大学では、椅子を使用せず立ったまま行うミーティングが集中力向上に有益であるとも発表しています。
また、予定時間に終わらないミーティングは、参加者がひたすら終わる時間を待つだけでまったく効率性がないことも明らかになっています。むしろ、予定終了時間の5分前にアラームを鳴らし、ミーティングをつかさどる人は終わりの5分で内容をまとめることが理想的。

最後に

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空間も時間もそして精神や健康状態も、常に「すっきり」していることが仕事の効率を向上させる要素。
オープンスペースの生産性を向上させるためには、上司のオフィス改善によって社員の力を発揮しやすい状況に導く必要があるのです。

井澤 佐知子

井澤 佐知子

イタリア在住十数年、美術と食をこよなく愛す。眼下にローマを見下ろす山の町で、イタリアのニュースを発信中。

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