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アマゾンCEOの元妻が資産約4兆円の半分超を慈善活動に寄付へ

Amazonの創業者でCEOのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏との離婚により世界で3番目にリッチな女性になったMacKenzie Bezos(マッケンジー・ベゾス)氏がGiving Pledge(ギビング・プレッジ)に署名した。これは、彼女が保有する資産の半分以上を生前、または遺言で慈善活動に寄付するという約束だ。

離婚に伴って彼女は最近、夫婦で保有していたAmazon株の75%と議決権、そしてワシントン・ポスト紙とBlue Originに関する権利を元夫のJeffに渡しニュースとなっていた。しかしそれでも彼女には少なくとも356億ドル分の持分が残された。BloombergのBillionaires Indexは彼女の純資産を366億ドル(約4兆円)と推測している。

「一連の無限の影響と、決して完全に理解することができない幸運により、私たちはそれぞれに提供すべきギフトを手に入れた」と、資産の寄付の意図を今日Giving Pledgeを通して発表した手紙に書いている。

「人生で得たあらゆる資産に加え、私には不釣り合いなほどの額の共有すべきお金がある。慈善活動に対し、私はこれまで通り思慮深い取り組みを続ける。それには時間と努力、そして配慮を要する。しかし、ただ待ってはいられない。金庫が空になるまで私は続ける」と述べている。

元夫のジェフは今朝、彼女を賞賛する言葉をツイートした。

Bill Gates(ビル・ゲイツ)氏やWarren Buffett(ウォーレン・バフェット)氏を抜いて今や世界一の富豪となったジェフ・ベゾス氏自身はGiving Pledgeに署名していない。ゲイツ夫妻とバフェット氏によって2010年に設立されたGiving Pledgeは世界の富豪に彼らの資産の半分を寄付するよう呼びかけている。

これまでに署名している著名人は、Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏とPriscilla Chan(プリシラ・チャン)氏、Elon Musk氏(イーロン・マスク)氏、Richard Branson(リチャード・ブランソン)氏、Larry Ellison(ラリー・エリソン)氏、Michael R. Bloomberg(マイケル・R・ブルームバーグ)氏、Pierre Omidyar(ピエール・オミダイヤ)氏、その他多数だ。

今日、Giving Pledgeは新たに19人が署名し、トータルで204人となったことを明らかにした。

マッケンジー・ベゾス氏に加え、ほかにもテック業界の人が今日発表されたリストの中に含まれている。Tegan&Brian Acton(テーガン&ブライアン・アクトン)氏。ブライアン氏は2014年にFacebookが190億ドルで買収したメッセージアプリWhatsAppの共同創業者だ。Coinbaseの共同創業者でCEOのBrian Armstrong(ブライアン・アームストロング)氏。仮想通貨取引所BitMEXの共同創業者Ben Delo(ベン・デロ)氏。TwilioのCEOを務めるJeff Lawson(ジェフ・ローソン)氏とErica Lawson(エリカ・ローソン)氏。Lowercase CapitalパートナーのChris&Crystal Sacca(クリス&クリスタル・サッカ)氏。そしてPinterestの共同創業者Paul Sciarra(ポール・シャラ)氏とJennifer Sciarra(ジェニファー・シャラ)氏。

署名している人は23カ国にまたがる。オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、キプロス、ドイツ、インド、インドネシア、イスラエル、マレーシア、モナコ、ノルウェー、ロシア、サウジアラビア、スロベニア、南アフリカ、スイス、タンザニア、トルコ、ウクライナ、アラブ首長国連邦、英国、そして米国だ。米国においてはニューヨークとカリフォルニアで署名者が多い。

詳細が述べられているマッケンジー・ベゾス氏の手紙全文は以下のとおりだ。

2019年5月25日

Giving Pledgeのことを考えたとき、私がかつて読んだ、書くことについて書かれた一節に思いを馳せた。その一節は、最良のアイデアを後章のために取っておくのではなく今使うというものだ。

私は今朝それを、棚にあった大学時代からの本の中に見つけた。Annie DillardのThe Writing Lifeの最後の部分だ。その部分には下線が引いてあり、その言葉全てが長年にわたって私に感銘を与えてきたかのように輝いていた。その言葉は文章において真実であり、また人生においても真実である。

「後の章、または別の本によさそうなものを溜め込むな。何か良さそうなものを後のために取っておくという衝動は今使うべきというサインだ。よりたくさんのものが後のために生まれる。あなたが自由にそして十分に差し出さないものはあなたの中で失われる。金庫を開けてそこにあるのは灰だ」。

与えるべきという衝動に基づいて素早く行動に移すとき、途方もない価値が生まれると私は信じて疑わない。奉仕したいという願望ほど、ポジティブな波及効果を持つドライブはない。私たちがそれぞれに金庫から取り出して他人と共有できるものはたくさんある。時間、配慮、知識、忍耐力、創造性、才能、努力、ユーモア、同情。そして実に、私たちが与えるたびに、それ以上のものが生まれる。それぞれの道を歩みながらも隣り合って座る友人の安心感、我々の失敗を共有するときの子供の顔に浮かぶ安堵、泣いている誰かにタイミングを見計らってかけるジョークによる笑い、本を贈った学校の子供たちの興奮、資金を出したシェルターで眠る家族の安全。こうしたすでに見られている結果は始まりにすぎない。我々が決して知ることもない方法で価値は増え、広がっている。

一連の無限の影響と、決して完全に理解できない幸運により、私たちはそれぞれに提供すべきギフトを手にした。人生で得たあらゆる資産に加え、私には不釣り合いなほどの額の共有するべきお金がある。慈善活動に対し、私はこれまで通り思慮深い取り組みを続ける。それには時間と努力、そして配慮を要する。しかし、ただ待ってはいられない。金庫が空になるまで私は続ける。

マッケンジー・ベゾス

イメージクレジット: JORG CARSTENSEN/AFP / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)