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アプライド・マテリアルズ、さらなる減収を予想

-半導体需要の軟化と厳しい技術変化に直面-

モトリーフール米国本社、2019年2月20日投稿記事より

アプライド・マテリアルズ(ティッカー:AMAT、以下「アプライド」)は、売上規模で世界最大の半導体製造装置メーカーです。

したがって投資家は、半導体業界全体の状況を把握するため、同社の決算発表に特に注目してきました。

残念ながら、通常であればエキサイティングなこの分野は、現在はそれほどエキサイティングではない状況です。

米中貿易戦争の余波が、メモリーや半導体企業に大きな打撃を与えています。

アプライドは、こういった半導体メーカーに製造装置を供給しているため、不確実性がアプライドの業績にも影響を及ぼしています。

2019年度第1四半期(2018年11月~2019年1月)決算に関するアナリスト向け電話会議で、アプライドは、現在の課題だけでなく、同社がいかに半導体サイクルの下降局面から成長していくかを一部明らかにしました。

アプライド・マテリアルズ
(画像=Getty Images)


売上高と利益が減少した理由

現在は半導体サイクルの下降局面で、特にメモリー市場の落ち込みが大きいです。

第1四半期においては、アプライドのシステム売上の56%がメモリー市場向けでした。

この結果、半導体製造装置の売上高において特筆すべき年となった2018年度の第1四半期(2017年11月~2018年1月)に比べ、売上高、利益率、利益がすべて減少しました。

アプライド・マテリアルズ、さらなる減収を予想
(画像=出典:アプライドの2019年第1四半期決算資料。EPS=1株当たり利益)

第1四半期の数値が低下しただけでなく、経営陣は第2四半期でさらなる落ち込みを予想しています。

売上高は33億3,000万ドルから36億3,000万ドルの間、非GAAPベースのEPSは0.62ドルから0.70ドルの間を見込んでいます。

この2つの見通し数値は、アナリスト予想の36億6,000万ドルおよび0.77ドルをそれぞれ下回っています。

経営陣は、2019年度の通年業績が2017年度の業績すらも下回る可能性がある、と予想しています。

アプライドの幹部は、先の2018年度第4四半期決算発表で、2019年度の業績は2017年度に近くなると言及していました。


一度に複数の逆風

予想以上に悪い見通しは何に起因するのでしょうか?

経営陣は、11月の電話会議以降、「エンドユーザーからの事前発表を見てきました。

スマートフォンのある会社、それからGPU(画像処理装置)の別の会社です。そして仮想通貨は低迷を続けています。

このため、私たちは、半導体とディスプレーで顧客需要の減少に直面しています」。

経営陣は、エンドカスタマーを特定しませんでしたが、おそらくアップルとエヌビディア(NVIDIA)です。

両社は業界の主要なチップメーカーであり、共に四半期決算の事前下方修正を発表しています。

なお、アプライドは、極端紫外線リソグラフィの業界的な導入の逆風に直面しています。

EUVリソグラフィは、アプライドのライバルであるASMLホールディング(ティッカー:ASML)によってのみ供給されています。

この技術の採用により、アプライドの最先端ノードチップ製造用エッチングおよび堆積装置の一部が置き換わる可能性があります。

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事業への逆風にもかかわらず株価は上昇

事業への継続的な逆風にもかかわらず、アプライドの株価は、今年下期の回復を期待して、業界全般とともに過去数ヶ月は上昇しています。

経営陣は、回復は「遅く、かつ緩やか」であると予想していますが、在庫水準が高いままであるため、「底を打った」わけではないとしています。

EUV問題に関して経営陣は、短期的な逆風と認めましたが、影響は比較的小さいとしています。

現在、EUVは、メモリーにではなく、最先端のノードのロジックおよびファウンドリチップに使用されているためです。


事業の新たな地平に挑戦

半導体サイクルや業界競争における厳しい局面に対して、CEOのゲイリー・ディッカーソン氏は、常に新たな地平への挑戦に言及してきました。

つまり、業界は「新しいアーキテクチャ、新しい3D技術、新しい材料、新しい方法、トランジスタの縮小技術、高度なパッケージ技術」を含む「新たなプレイブック」を必要としている、と。

つまり、アプライドは、まだ開発もリリースもされていない新たなもので難局に対処していくのです。

以上は、ディッカーソン氏が投資家に考えて欲しいアプライドの将来です。

アプライドは先進的な半導体製造装置メーカーに変容を遂げてきましたので、投資家は、現在の下降局面が最終的には弱まり、そしてアプライドが次の大きなことを成し遂げるだろう、と考える必要があるのでしょう。(提供:The Motley Fool Japan



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