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もう、失敗を引きずらない!「自己肯定感」の高め方 三浦将(エグゼクティブコーチ)

自分への「ダメ出し」をやめよう

自己肯定感,三浦将
(画像=THE21オンライン)

近年、注目を集めている「自己肯定感」というキーワード。メンタルの強さにも深く関わっているのだが、その意味を理解している人は意外に少ないのではないだろうか。メンタルの強さと自己肯定感の関係、そして、自己肯定感の高め方について、専門家に教えてもらった。

「反省」はせずに「振り返り」をしよう

エグゼクティブコーチとして数多くのビジネスパーソンを指導している三浦将氏は、「自己肯定感とは、ひと言で言うと、『自分にOKを出す力』です」と語る。そして、日本人は一般的に、この力が弱いと指摘する。

「OKの逆、つまり『ダメ出し』をしている人が大半です。『自分はこれが苦手だ』『失敗した』『批判された』……と、うまくいかない部分にばかり目を向ける。そして、『自分はダメだ』と落ち込んでいる人が多いのです」

この認識には、大きな「勘違い」があると、三浦氏は言う。

「『うまくいかない』ことは、『その人自身がダメだ』ということと、イコールでしょうか?決してそんなことはないでしょう。ダメ出しのクセがつくと、それがわからなくなって、自己否定に陥ってしまうのです」

個人のみならず、組織にも、ダメ出しのクセがついていることが多い。「反省会」と銘打ったミーティングなどは、その典型だ。

「『反省』という言葉を使うと、ダメなことをピックアップすることが前提になってしまいます。

反省ではなく、『振り返り』という言葉を使おうと、私は企業研修で常々勧めています。これなら、ニュートラルに、良かったところも引き出せます」

ダメ出しをストップし、それに伴う「自己否定」を取り除くことが、メンタルを健康に保つために、まず必要なことだ。自己肯定感の高い人は、それが自然にできているという。

「自己肯定感の高い人は、失敗を自己否定につなげず、『次はできる』と考えます。つまり、『未来の自分への承認』があるのです」

自己肯定感は「再チャレンジ力」の源

自己肯定感に近いキーワードに、「レジリエンス」がある。「バネの弾性」という意味から発展して、「ダメージに対する心の耐性」を表す言葉だ。自己肯定感の高い人は、レジリエンスも高いという。

「そうした人の特徴は三つあります。

まず、ショックを受け流す力が強いこと。例えば、誰かに少々批判されても『そう思う人もいるだろう』程度に捉えて、正面から受け止めない。

第二に、ショックを受けた場合でも、さほどダメージを受けないこと。自己否定する人なら、モロにパンチが効いてしまって、思い切り落ち込むところですが、レジリエンスが高ければ、気に病むことがありません。ショックアブソーバー(衝撃吸収装置)が効いているのです。

第三に、結果として、リカバーが早い。いつまでもクヨクヨと引きずらないのです」

クヨクヨする代わりに何をするのかというと、再チャレンジだ。

「失敗の原因を分析し、成功までの距離を測り、『次はこうしてみよう』と工夫するのです。『今回はダメだっただけ』と思えるからこそ、できることですね。『失敗=私はダメ』と思う人は、つらくて、失敗に向き合うこともできません。

再チャレンジができるかどうかは、自己肯定感が高いか低いかの違いなのです」

このように考えると、自己肯定感は、ビジネスパーソンに不可欠だと言えるだろう。

「営業マンが1件断られただけで諦めていたら、成果は永遠に得られません。再チャレンジなくして、成功はあり得ないのです。

世の成功者を見ても、それがわかります。ユニクロの柳井正さんには『一勝九敗』という著書がありますが、1敗や2敗でクヨクヨしたりしなかったわけです。その末に、あれだけの成功に行き着いた。

自己肯定感は、ビジネスには欠かせない、重要な武器なのです」