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その疲れは「朝食抜き」が原因かも!?笠井奈津子(栄養士/フードアナリスト)

「仕事ができる人」はなぜ、朝食を食べるのか?

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(画像=THE21オンライン)

食べる時間がない、そもそも食欲がないなどの理由で、朝食を抜く人は多いだろう。だが、朝食を抜くと疲れやすくなるうえ、仕事のパフォーマンスも上がらないと栄養士の笠井奈津子氏は言う。忙しい人でもできるスピーディーかつ健康的な朝食の食べ方について、笠井氏にアドバイスいただいた。

仕事の出来は「血糖値」で決まる!

ビジネスパーソンが朝食を食べたほうがいい理由は、ズバリ「仕事のパフォーマンスが上がるから」です。しかも、朝食をとるかとらないかで、1日を通してモチベーションや集中力に大きな差が生じます。

皆さんは「朝食を抜くと午前中のパフォーマンスは多少落ちるかもしれないが、昼食を食べれば問題ない」と考えるかもしれません。でも実は、朝食を抜くと午後のパフォーマンスも大幅に下がってしまうのです。

理由は、朝食を抜くと血糖値の変動が大きくなるからです。

前日の夜から翌日の昼まで何も食べない「欠食時間」が長く続くと、昼食後の血糖値が急激に上がったり下がったりします。すると眠気やだるさに襲われ、仕事のパフォーマンスが下がってしまいます。

一方、朝食を含めた1日3食を規則的に食べれば、食後の血糖値の上昇が緩やかになり、1日を通して血糖値が安定します。

仕事のパフォーマンスを高めるために重要なのは、この「血糖値の安定」です。血糖値が安定しないと、集中力が低下したり、イライラしやすくなったりして、仕事上の判断ミスも起こりやすくなります。

そもそも食事を抜くと、脳のエネルギー源となるブドウ糖が供給されません。午前中は低血糖で頭が働かず、午後は眠くて仕事にならない。朝食を食べないと、こんな最悪のパターンを毎日繰り返してしまいます。

お勧めの朝食は「卵」と「ご飯」

「現代人は飽食なので、1日3食は食べすぎ」という意見もあるようです。しかし、現代人の食事の大半は糖質や脂質を多く含むもので、野菜や魚を多く食べているわけではありません。カロリーはとりすぎなのに、身体に必要なタンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養は不足しているのが現代人の食生活です。

朝食を抜けば、栄養を補給する貴重な機会を失うことになります。これも「昼食や夕食でとればいい」と思うかもしれませんが、平日は昼も夜も外食や弁当で済ませる人は多いはず。すると、どうしても炭水化物や脂質に偏った食事になりがちです。

当然ですが、栄養が不足すると身体が疲れやすくなります。例えば、朝、駅の階段を上るのが辛いという人は鉄分不足の可能性もあります。「歳だから疲れるのは仕方ない」と考えるのはもったいない。朝食で十分にリカバリーができるのです。

そこで、朝食では日中にとりにくい栄養を優先してとってください。朝食で最優先すべき栄養は、良質なタンパク質です。

タンパク質はエネルギーの代謝を促して体温を上げるので、頭や身体の働きを活性化するのに不可欠。また、体内時計を正常に働かせるにはセロトニンというホルモンが必要ですが、その材料となるトリプトファンというアミノ酸は、肉や魚、卵、大豆などタンパク質の多い食品に含まれます。

ところが、昼食が外食だとタンパク質を単体で補うのは意外と難しい。肉料理を選んでも、揚げ物や炒め物だと同時に脂質も多くとることになってしまいます。だからこそ、朝食で良質なタンパク質を補給することを心がけてください。

お勧めの食材は「卵」。タンパク質に加えて、不足すると疲れやすくなる鉄も補充できます。ゆで卵ならコンビニでも買えるので、朝食を職場のデスクで食べる人でも続けやすいはずです。

ただし、だからと言って炭水化物をとらなくていいわけではありません。起床後の短時間でエネルギーを補給し、頭と身体を目覚めさせるには、やはり朝食でも炭水化物は必要です。

朝食でとる炭水化物は、できればパンよりご飯がお勧めです。パンより脂質が少なく、雑穀米にしたり、海苔や具材を加えることで、血糖値の上昇を緩やかにする食物繊維もとることができるからです。コンビニ派なら、「おにぎり+ゆで卵」の組み合わせがいいでしょう。