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すぐに効く!事業新規開拓「困った」への処方箋【第11回】決算書を踏まえた融資提案まで

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(画像=ASDF_MEDIA / Shutterstock.com)
相談
決算書で見ておくべきポイントとして、基本的なことは押さえました。さらに社長から信頼を得るためのヒアリング法、そして融資提案につなげるための着眼点についても教えてください。

前回に続き「③決算書類で見ておくべきポイント、ヒアリングの仕方」から解説する。

損益についても仮説を立て質問できることが大切に

〈貸借対照表のポイント〉

前回解説したポイントのほか土地や不動産等で勘定科目明細にあり把握していないものがあればヒアリングしておこう。

また3期中に大きく動いている勘定科目については、その要因の確認が必要である。例えば前期に機械設備が大きく増加していたケースで「どんな機械を導入されたのですか? 〇〇銀行さんからのお借入れが増えていますが、そちらの調達分ですか。今後も大きな設備更新の予定はあるのでしょうか」とヒアリングすれば、実態把握ができ今後の提案の幅が広がる。

〈損益計算書のポイント〉

損益計算書では、売上高や各種利益の増減要因をしっかりヒアリングしなければならない。ここでもその準備として、売上高についてはセグメント別の推移を、製造原価や販管費についてはそれぞれ項目別の推移を3期時系列に並べて書き出し、自分なりに仮説を立ててヒアリングすることが重要である。

例えば「売上高は5%の増収ながら、経常利益は10%の減益」となっていた場合、単純に「増収減益ですね。要因は何ですか?」と聞くのと「増収減益ですね。人件費と広告宣伝費が前期に比べて増えているようですが、これは今後に向けて新たな人材を雇用されたとか、スポットの広告を増やされたのが要因ですか?」と聞くのでは、どちらが社長の印象が良いか明らかであろう。前者は「決算書を預けたのにどこを見てきたのか」と思われるのに対し、後者は「さすがこの担当者は、当社をよく見てくれているな」と思われるだろう。

④その他、稟議書作成に必要なヒアリングしておく事項