富裕層・投資家の「今と先」を伝えるキュレーションサイト

【美咲28歳、はじめての転職③】iDeCo(イデコ)をはじめたのはいいけど、何をしたらいいか分からない

大手メーカーからベンチャー企業に転職をした美咲(28歳)は、企業型DCの資産をiDeCo(イデコ)に無事に移換を完了した。金額は約60万円だが、この60万円でどんな運用商品を購入すればいいか分からず、先輩でiDeCo(イデコ)に詳しい銀行員の遥に相談することにしたのだった。

とりあえず全部定期預金でいい?

iDeco
(画像=確定拠出年金スタートクラブ編集部)

美咲:先輩、こんばんは!仕事帰りでお疲れのところありがとうございます。

遥:ぜんぜん平気だよ。それよりどうしたの?

美咲:転職した先に企業型DCがないのでiDeCo(イデコ)に加入したんですけど、この先、資産運用をどうしたらいいか迷っているんです。

遥:なるほど。じゃあ、企業型DCから移換したお金の運用も含めて考えないといけないね。

美咲:そうなんです。移換金は60万円なんですが、これまで定期預金しか利用したことがなくって。投資信託も興味があるんですけど、なかなか手が出せないので悩んでいるんです。

遥:定期預金だと、お金はほとんど増えてないでしょ。低金利なので、利息はほとんどつかない状態だし。

美咲:そうなんです。同じ掛金で運用していた会社の仲間の中には、ずいぶん利益が出ている人もいたので、何をしているのか聞いてみたら、投資信託で運用していました。

遥:もし、お金を積立てた分以上に増やしたいなら、やはり定期預金だけでは無理だよ。リスクを取って投資信託を利用する必要があるね。自分で商品を組み合わせるのが難しいなら、最初から資産がミックスされた運用商品もあるよ。資産分散タイプで一般にバランスファンドと呼ばれているの。

美咲:それは便利ですね。資料を見て少し勉強してみます。

●ポイント
①これからiDeCo(イデコ)で積立てていく商品の選定と、企業型DCからの移換金の商品選定を行う必要がある。
②定期預金では元本以上の収益は期待できない状況である。積極的にお金を増やしたいのであれば、リスクはあるものの投資信託などを利用することになる。
③投資信託の中には、株式や債券、リート(不動産投資信託)など、あらかじめ資産がミックスされているタイプの商品がある。

運用商品をどのようにして選ぶ人が多いの?

美咲:先輩もiDeCo(イデコ)をやっているんですか?

遥:私の場合は、会社に企業型DCが導入されているから、そっちだね。

美咲:運用商品をどうやって決めたんですか?

遥:美咲は、前の会社で企業型DCに加入したときに、投資教育があったでしょ。その中で「リスク許容度診断」の説明はなかった?

美咲:あっ、やりました。いくつかの質問に答えて、その回答内容で資産の組み合わせのモデル例が示された記憶があります。

遥:iDeCo(イデコ)でも、リスク許容度を目安にしたらどう?現在の状況で。

美咲:そうですね。基準がないと何から始めたらいいか分かりませんし。リスク許容度は1つの基準になりますね。

遥:そうね。資産全体でバランスを考えるのも大事だけど、若さを考えて、とにかく時間を味方につけて早く運用を始めるということも大切だね。iDeCo(イデコ)の加入者サイトなどでは、リスク許容度診断を含め、さまざまなシミュレーションができると思うので、それも上手に活用してみるといいよ。

美咲:はい。私が選んだ金融機関には、ロボアドバイザーも導入されているみたいなので、利用してみたいと思います。

●ポイント
①運用商品を選定する時には、「リスク許容度診断」の結果が参考になる。
②運用開始を早めることで、時間を味方にすることができる。
③iDeCo(イデコ)以外の資産も含めて、全体の配分にも留意する。

「ターゲット・イヤー・ファンド」ってなに?

美咲:そういえば、以前友達が、ターゲット・イヤー・ファンドというものを話してくれたんですけど、これはどんな運用商品なんですか?

遥:ターゲット・イヤーって、直訳すると「目標の年」だよね。つまり、目標とする年に向けて、はじめは株式やREIT(リート:不動産投資信託)などの割合を高くして積極的な運用を行い、目標の年が近づくにつれて自動的に債券などの割合を増やすことで、安定運用に切り替える商品なんだよ。

美咲:目標の年ってなんですか?

遥:目標の年をたとえば「2030」「2040」「2050」などと決めて、その中から商品を指定するの。実際は「ターゲット・イヤー・ファンド2030」「ターゲット・イヤー・ファンド2040」「ターゲット・イヤー・ファンド2050」といったように複数の商品が用意されていて、自分の年齢や受取時期に合わせて商品を選ぶんだけどね。

美咲:目標の年に向かって株式やREIT(リート)、債券の割合が自動的に変えてもらえるなら、自分で割合を考えなくていいんですね。

遥:そういうこと。いわゆる「おまかせ運用」ができるタイプの投資信託だといえるね。美咲は今28歳だから60歳まであと32年だね。たとえば60歳で定年と考えて運用商品を選ぶなら「ターゲット・イヤー・ファンド2050」といったものになるかな。

●ポイント
①ターゲット・イヤー・ファンドは、目標の年に向けて、運用する資産の割合が自動的に変わる投資信託。
②投資対象は、国内外の株式、国内外の債券、国内外のREIT(リート)など。
③年齢や受取期間に合わせて商品が選べる、おまかせ運用タイプの投資信託といえる。

毎月の拠出額はいくらくらいがいいの?

美咲:あと、iDeCo(イデコ)で毎月の掛金をいくらにしようか、迷っています。

遥:iDeCo(イデコ)の掛金には、上限と下限があるよね。美咲の会社はベンチャーで企業年金がないから、掛金の下限が月5,000円、上限は月2万3,000円だね。1,000円単位で決められるよ。これから長期にわたって積立てるわけだから、初めは無理をしなくていいんじゃないかな。

美咲:無駄使いを少し見直して、できるだけ多く積立てようと考えていますが。

遥:えらいねー。多く積立てればそれだけメリットがあるからね。iDeCo(イデコ)は掛金が全額所得控除の対象になるの。簡単に言うと、所得税や住民税が減って、手取りのお金が多くなるということ。

美咲:税金が減らせて、しかも将来のお金が貯められるのはいいですね。

遥:うん。掛金の額は年1回変えることもできるし、柔軟に調整すればいいと思うよ。ところで、美咲の会社は何人くらいいるの?

美咲:だいたい50人くらいですかね。

遥:そっか。2018年の5月からiDeCo+(イデコプラス)という制度がスタートしたの。もしも会社がこの制度を導入してくれたら、iDeCo(イデコ)の掛金に会社が一定額を上乗せしてくれるの。

美咲:えっ、いいですね。その制度。導入されるといいなー。

●ポイント
①企業年金に加入していない会社員の場合、iDeCo(イデコ)の掛金額は月額5,000円から月額2万3,000円まで(1,000円単位で設定可能)。掛金額は1年に1回変更可能なため、ライフスタイルに応じて調整できる。
②掛金額は全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象になるため、そのぶん所得税と住民税の負担が軽減される。
③2018年5月から中小事業主掛金納付制度(iDeCo+(イデコプラス))がスタート。iDeCo(イデコ)の加入者掛金に、会社が掛金(中小事業主掛金)を上乗せしてくれる制度。

iDeCo(イデコ)の掛金額は全額所得控除の対象になるので、可能な限り拠出額を多くすると、所得税と住民税の負担が軽減される。運用商品の選択は、リスク許容度診断を参考に決めるとよい。定期預金だけでは資産が増えないので、リスクとリターンを考慮した上で、投資信託を組み入れた長期運用も検討してみよう。(提供:確定拠出年金スタートクラブ


【オススメ記事 確定拠出年金スタートクラブ】
資産運用をする前に整理しておきたい「固定支出」
個人事業主のための資産形成手段を徹底比較!
資産運用は、自分の資産を「3つ」に分けて考えよう
iDeCo(イデコ)に加入していたけど、転職や離職した場合どうなるの?
企業型DCの資産は、転職したらiDeCo(イデコ)に移換できるの?