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【第1回】 U・Iターンか都心暮らしか、暮らしのどこに重きをおきますか?

Uターン、Iターン
(写真=PIXTA)

目次

  1. はじめに
  2. 地方創生、国や地方自治体の取り組みでU・Iターンが盛り上がっている
  3. 暮らすなら地方がお得
  4. 転職には満足するも収入減の現実
  5. 自分の「優先順位」を明確に

はじめに

東京に一極集中の昨今、地方はすたれていくばかり。しかしそこには都会にない豊かな自然や、安くて広い土地や住居が残っている。「本当の豊かさとはなにか?」「子どもを自然豊かな場所で育てたい」そういった思いが頭をよぎったなら、これからの人生設計に田舎暮らしを一ついれてみてはどうだろうか?その計画のために考えたい、地方のライフスタイル、ビジネスチャンスについて特集する。

地方創生、国や地方自治体の取り組みでU・Iターンが盛り上がっている

いま、国全体での課題となっている「地方創生」。人口減少に悩む地方のまちを活性化させて人口流出を防ごうと、各地で官民連携のさまざまな取り組みが行われている。たとえば、総務省や文部科学省が主体となって、地方大学に進学する学生を無利子奨学金の「地方創生枠」へ推薦したり、地方自治体や産業界が協力して就職説明会や相談会を企画したりしている。

この流れは社会人にも派生しており、上京先から生まれ育った土地へ戻る「Uターン」や、出身地以外の場所に移住する「Iターン」での転職が盛り上がりを見せているのだ。

会員制転職サイトを展開するビズリーチが2015年、首都圏勤務の社会人(平均年収940万円)を対象に行ったアンケートでは、「やりがいがあるポジションであれば転居して別の地域に勤務することになっても転職を前向きに検討する」と答えた人が69%にのぼっている。「自身が生まれた土地や育った土地に恩返しをしたい」、「高齢の親の近くにいた方が安心」という理由のほか、「やりたい仕事ができれば場所は問わない」という声もあった。 転職者などの移住者の受け入れ体制は各地で整えられてきている。青森県は「あおもりUIJターン就職支援センター」というサイトで、UターンやIターン希望者を対象に転職支援マッチングを始めた。青森への企業説明会に訪れる方に、交通費も助成している。

暮らすなら地方がお得

鳥取県と新潟県は2014年から15年にかけて、ファイナンシャルプランナーに委託して「暮らしライフデザイン設計書」を作成。より移住をリアルに感じてもらおうと、東京との生活費用の比較を算出。収入は東京の方が高いものの住宅購入費や食費が安いことから、両県とも「経済的な差はほとんどない」と強調している。

たとえば鳥取の生涯平均貯蓄額は東京の1257万円に対して1228万円。新潟の生涯収支は東京と同じ900万円の黒字だ。その上で、東京より「小学校の教員1人あたりの児童数が少ない(鳥取)」など、こどもの教育環境の違いを利点にあげているのだ。

福井県も、共働きのしやすさや住宅購入費の安さから、東京で暮らすより経済的に「お得」だという面をアピールしている。県によると、23歳から60歳までの家計収支は東京を3000万円上回るそうだ。

福井県は法政大の調査で2011年には「幸福度日本一」に輝き、小中学生の学力テストで常に上位に入るなどしている。さらに先日報道された都道府県別の「子どもの貧困率」でも、全国平均の13.8%を大きく下回り5.5%と全国最下位を記録した。

それでも、福井県から大学・短大進学で県外に出た学生のうち、就職で戻るのは25%前後。まだまだ取り組みは道半ばといえるだろう。

転職には満足するも収入減の現実