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【第1回】 割高でも値上がり!株価上昇のメカニズム

割高,投資
(写真=PIXTA)

目次

  1. はじめに
  2. 「上がりすぎ」な株がさらに株価を伸ばすのはなぜか
  3. 株式分割期待 株価があがると企業が困る?
  4. 信用取引の買い返済 株価があがると損をする投資家がいる?
  5. 株価青天井 株価があがると投資家の買い意欲が減る?
  6. 株があがると困る人たちがいる

はじめに

株式投資とは割安株に早くから投資できた者が利益を手にするゲームである。逆に言えば割高株を掴んでしまえば損失が出る。この連載では割高株を掴まないために持っておくべき大局観について、7回に渡りお伝えしていく。

株式投資にはセオリーがある。上がりすぎた株が反落するのもまたセオリーの一つだろう。しかしセオリー通りの値動きをしないケースがあるのも、株式投資の奥深さだ。【第1回】では割高なはずの株が上昇し続ける背景にはどのようなメカニズムがあるのかに迫る。

「上がりすぎ」な株がさらに株価を伸ばすのはなぜか

株価が割高に見えるのにその後も株価上昇が止まらず驚いた経験がある投資家は多いことだろう。株価は基本的には業績の推移を織り込むものであり、近い将来に業績が上がるとみると株価が上がり、業績が下がるとみると株価が下がるもの。

しかし、相場のなかでは一般の投資家から見て「さすがに上げすぎだろう」と思う水準にある株式が、さらに株価を伸ばすことは頻繁にあるものだ。

実は株価上昇の裏には業績の良し悪しのみならず、その上昇を後押しする要因が別に隠されていることもある。ここではその要因を大きく3つのパートに分けてお伝えしていく。

株式分割期待 株価があがると企業が困る?

通常株価が上がっていくと、投資家が必要な投資金額も上がっていく。

日本の株式市場では株を購入する際には100株と単元が決められているので、たとえ1株1000円の企業でもその株を買うには100株分の10万円が必要となる。その株価が3000円、5000円とあがっていくと投資金額も30万円、50万円と比例して必要となるので、資金力のない投資家の中には投資を見送ろうとする人も増えてしまう。

しかし、企業としてはできるだけ多くの人から投資をしてほしいため、株価上昇にともない新規の投資家が減ってしまうことになると都合が悪い。

この問題を解決するのが株式分割である。

さきほどの例で言えば仮に1株5000円となった株式を5分割すると、株価が5で割られた1000円まで下がる。そして同時に市場に流通する株式の数は5倍となり株式全体の価値は維持される。

株価が上がってくると、この株式分割を期待して投資家の買いが集まることは多い。分割が決定するまでに株価が買われ、分割の事実が決定すると株価がいったん下がるなど分割期待への買いが集中することもある。

近年の具体例としては株価が10000円を超えたヤーマン <6630> が株式の10分割をして話題になった。100万必要だった株式が10万円程度で買えるようになれば、これから買おうと思う人ももっと増えるのではないだろうか。

信用取引の買い返済 株価があがると損をする投資家がいる?