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【第1回】 中国のユニコーン企業トップ12

中国経済,ユニコーン
(画像=Webサイトより)

目次

  1. はじめに
  2. 中国ユニコーン企業 断トツはアント・フィナンシャル
  3. 企業価値500億元以上の4社、アリババ系が3社
    1. 餓了麽(ウーラマ)、フードデリバリーサービス(上海)
    2. 京東金融 金融全般(北京)
    3. 菜鳥網絡 物流サービス(深セン)
    4. 口碑(コウベイ) オンライン生活サービス(杭州)
  4. 企業価値800億元以上の4社、メーカーが2社ランクイン
    1. 大疆(JDI)ドローン製造(深セン)
    2. 陸金所 ネット金融(上海)
    3. 寧徳時代 自動車電池 (福建省・寧徳)
    4. 今日頭条 文化娯楽(北京)
  5. 企業価値2000億元以上の4社、トップ3は高い知名度。
    1. 新美大 生活情報(北京)
    2. シャオミ(小米)スマホ製造(北京)
    3. ディディチューシン(滴滴出行) ライドシェア(北京)
    4. アント・フィナンシャル(螞蟻金服) ネット金融(杭州)
  6. 「野蛮な成長」を黙認

はじめに

ユニコーンと呼ばれる企業があることをご存知だろうか。企業としての評価額が10億ドル以上の非上場ベンチャー企業のことをそう呼ぶ。

ユニコーンは額に1本の角を持つ伝説上の生き物。ユニコーンのように出合うことがまれで、巨額の利益という幸運をもたらす可能性があることから、その名があるという。

もともとは、米国で使われ始めた言葉だが、中国でも有力ベンチャー企業が次々と誕生する中、こうした企業を「独角獣企業」と呼ぶようになった。中国にはどのようなユニコーン企業があり、どのような戦略で成長を果たしたのか、中国のベンチャー企業事情を紹介しよう。

※2018年1月配信記事を再編集したものです。

中国ユニコーン企業 断トツはアント・フィナンシャル

中国・上海の民間調査機関・胡潤研究院は2017年12月末、「17胡潤大中華独角獣指数」を発表した。この指数では、11月30日の段階で企業価値70億元(1ドル=6.55元)以上と見積もられる企業を取り上げている。いずれも今後の新規上場などが予想され、市場で最も注目を集める企業群である。

「捜狐」「今日頭条」など多くのネットメディアが分析記事を載せているので、そうした分析も交えながら企業価値500億元以上のランキング上位12社を見ていくことにしよう。

企業価値500億元以上の4社、アリババ系が3社

まずは、企業価値500億元以上、800億元以下の企業から。4社のうち3社をアリババ系の企業で占めている。

餓了麽(ウーラマ)、フードデリバリーサービス(上海)

フードデリバリーの草分けで、アリババ系となった。

09年4月 餓了麽サイト、正式にアップロードして開業。10月 1日当りデリバリー件数1000件を突破。
11年7月 北京支店、杭州支店開設。12月、1日あたりの扱い件数が1万件突破。
15年8月 F輪融資6億3000万ドルを調達。12月、アリババが12億5000万ドルを投資、27.7%の筆頭株主に。
16年4月 アリババグループ、アントフィナンシャルと戦略合作協議。アリババ9億ドル、アント3億5000万ドル投資。
17年1月 上海鉄路局と連合し高速鉄道内へ食事提供。10月、同業の「百度外売」を買収。

京東金融 金融全般(北京)

中国ネット通販2位の京東(JD)グループ。13年10月から独立運営を開始。サプライチェーンファイナンス、消費者金融、クラウドファンディング、資産管理、モバイル決済、保険、証券、農村金融、金融テクノロジー、の9大業務を担当する。アリババグループにおける、アント・フィナンシャルと同じ役割を担う。

15年4月 ネット金融「京東銭包」モバイル決済「京東支付」 6月、米国ビッグデータのZest Financeへ出資。
16年7月 クラウドファンディング「京東衆創」開始。12月、プライベートバンク業務「東家財富」開始。
17年2月 創業者・劉強東が「京東金融は、証券業、信用調査業、銀行業の申請を行う」と戦略を発表。

テンセントとの提携強化を軸に、アリババ包囲網構築を狙う。

菜鳥網絡 物流サービス(深セン)

13年5月、アリババグループ、銀泰集団(小売り)が中心となり、復星集団(投資)、富春集団(通信技術)、申通集団(物流)、園通集団(物流)、中通集団(物流)、韵達集団(物流)らが共同して設立したイノベーション型のネット技術開発企業。董事長(会長)には、アリババ創業者の馬雲が就いている。

同時に「菜鳥物流」という倉庫物流会社を設立し、こちらが実務を担っている。これまでに3000億元(5兆1900億円)もの巨額投資が行われ、全国10カ所以上にスマート物流を目指す基地を建設している。菜鳥の誕生は実質的にはアリババの物流大計画に沿ったものだ。今は中国のGDPに占める18%の物流費を先進国並みの12%に下げる先兵になろうとしている。

口碑(コウベイ) オンライン生活サービス(杭州)

アリババグループの生活情報サイトである。

04年6月 「口碑網」スタート。民衆の消費生活への要望に応えるコミュニケーションサイトとしてスタート。
06年10月 アリババが資本注入。アリババが最初に資本参加した外部企業となる。
08年7月 「口碑網」と「中国ヤフー」を統合。
09年9月 「口碑網」アリババの「淘宝網」に編入される。
15年6月 アリババとアント・フィナンシャルは、60億元を投資し、共同で「口碑」を経営すると発表。生活サービスサイトへと回帰。

企業価値800億元以上の4社、メーカーが2社ランクイン