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「後継者難倒産」の動向調査(2019年1~9月累計)

帝国データバンク
(画像=sanneberg/Shutterstock.com)

後継者難倒産、前年同期比12.8%増
~ 事業承継問題の深刻化で、年間最多を更新する勢い ~

はじめに

企業経営者の高齢化が進むなか、政府は2021年までの5年間を中小企業の事業承継支援の集中期間と定めている。中小企業庁は昨年10月、中小企業の経営者、後継者、支援機関などを一堂に会した「全国事業承継推進会議」を開催。以降も、今年に入り各地で地方ブロック会議が開催されるなど、より積極的な支援に乗り出している。一方、後継者が不在の企業では、経営者の突然の体調不良や死亡などを機に事業遂行不能となり、倒産に追い込まれるケースが散見されている。

こうしたなか帝国データバンクでは、後継者不在のため事業継続の見込みが立たなくなったことなどを要因とした倒産(個人事業主含む、負債1000万円以上、法的整理)を「後継者難倒産」と定義し、2019年1~9月に発生した倒産について集計・分析した。

調査結果

1 2019年1~9月累計の後継者難倒産は325件発生と、前年同期を12.8%上回り、2年連続の増加となった。調査開始の2013年1月以降、1~9月累計としては過去最多で、年ベースの最多だった2013年の411件も上回る勢いで推移している

2 負債総額は前年同期比1.2%の微減で、333億8300万円にのぼった

3 負債規模別では、負債「1億円未満」が228件(前年同期比15.7%増)と、構成比は7割超を占め突出

4 業歴別では、「30年以上」で最多の166件(51.1%)発生し、過半を占めた。一方、比較的若い経営者が多い業歴「10年未満」でも34件(前年同期比21.4%増)と散発し、業歴を問わず後継者難問題は深刻化している